御三家、大激怒

東京呪術高専。

昼。

校門の前に、黒服の集団が立っていた。

十数名の術師。

その先頭に立つ二人。

禪院家と加茂家の術師だ。

「……ここか」

禪院の男が呟く。

「例の子供を匿っている場所は」

加茂側の男が頷いた。

「裏葉オビト」

「禪院と加茂の血を引く子供」

空気が張り詰める。

「奪還する」

その瞬間。

校門の上から声が降った。

「やあ」

全員が顔を上げる。

立っていた。

長身の男。

白髪。

目隠し。

五条悟

「いらっしゃい」

禪院の男が怒鳴る。

「五条悟!」

「その子供を引き渡せ!」

五条は首を傾げた。

「やだ」

沈黙。

加茂の術師が言う。

「彼は御三家の血筋だ」

「呪術界の資産だ」

五条が笑う。

「人を物みたいに言うなよ」

禪院の術師が一歩出る。

「裏葉オビトは禪院家が引き取る」

加茂側が言う。

「いや、加茂家だ」

五条

「どっちも嫌がると思うよ」

その頃。

校舎二階。

窓から様子を見ている少年。

ランドセル姿の
うちはオビト。

「……なんだあれ」

校門前。

黒服の術師達が、まるで見えない壁にぶつかったように止まっている。

その中心に立つ男。

五条悟。

距離はある。

だが。

それでも分かる。

呪力の質が違う。

オビトは呟いた。

「……あの人」

少し考えて。

「めちゃくちゃ強いな」

その瞬間。

校門の五条が振り向いた。

「聞こえてるよー」

オビト

「!?」

五条

「六眼なめないで」

オビト

「便利すぎるだろ!」

禪院の術師が怒鳴る。

「ふざけるな!」

呪力が爆発する。

だが。

術師達は前に進めない。

五条が言う。

「無限」

誰も近づけない。

「帰りなよ」

「今日は見逃してあげる」

禪院の術師が唸る。

「覚えていろ」

御三家の術師達は撤退した。

校舎の窓。

オビトが呟く。

「……あの人」

「何者だよ」

五条が笑った。

「君の先生」

オビト

「マジかよ」


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