木ノ葉帰還

森を駆け抜ける影。

枝から枝へ。

高速で移動する忍。

うちはオビト

(雨隠れの任務は終わった)

山椒魚の半蔵 は敗北。

弥彦
率いる 暁 が雨隠れを安定させている。

任務は成功だ。

だが――

(問題はこれからだ)

オビトの脳裏に浮かぶ未来。

赤い夜。

巨大な尾獣。

燃える里。

九尾

(あの夜は必ず来る)

木々が途切れる。

その先に巨大な門。

木ノ葉隠れの里

門番が声を上げる。

「誰だ!」

オビトが降り立つ。

「任務帰還」

「うちはオビトだ」

門番の目が見開く。

「オビト!?」

「生きてたのか!」

オビトは苦笑する。

「まあな」

門が開く。

里の景色が広がる。

懐かしい屋根。

商店街。

忍たち。

(帰ってきた)

オビトは火影岩を見上げた。

そこに刻まれた顔。

猿飛ヒルゼン

だが里では噂が広がっていた。

「聞いたか?」

「次の火影が決まるらしい」

「四代目だって」

オビトは小さく笑う。

(やっぱりこの時期か)

向かう先は火影塔。

扉を叩く。

コンコン。

「失礼します」

部屋の中。

金髪の忍が振り向いた。

波風ミナト

ミナトが少し驚く。

「オビト?」

「帰ってきたんだね」

オビトは敬礼する。

「任務完了しました」

ミナトが椅子から立つ。

「報告を聞こう」

オビトは言った。

「雨隠れの内乱は収束」

「半蔵は敗北」

ミナトが目を細める。

「……半蔵が?」

オビト

「現在」

「弥彦率いる暁が治安維持を行っています」

ミナトは腕を組む。

「想像以上の結果だね」

そして静かに言った。

「それともう一つ」

「私の方にも報告がある」

オビト
「?」

ミナトは少し笑った。

「近いうちに」

「四代目火影に就任することになった」

オビトは頷く。

(やっぱり来た)

忍界最速の忍。

木ノ葉の新しい火影。

波風ミナト

その誕生の時が近づいていた。



〆栞
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