三代目の視線

火影塔。

火影室。

机の上には数枚の資料。

その中央に書かれている言葉。

六写眼

部屋にいるのは四人。

三代目火影
猿飛ヒルゼン

四代目火影
波風ミナト

伝説の三忍
自来也

そして――

うちはオビト。

ヒルゼンは煙管をくゆらせる。

「九尾の夜」

「この里を救った力」

煙を吐く。

「六写眼」

オビトは肩をすくめる。

「そんな大層なもんじゃねぇよ」

自来也が笑う。

「九尾縛っといてよく言うぜ」

ミナトも苦笑する。

「事実ですよ」

ヒルゼンはオビトを見る。

「六眼」

「写輪眼」

「本来交わるはずのない力」

少し沈黙。

ヒルゼン

「お前は」

「どこまで理解しておる」

オビト

「六眼は演算」

「写輪眼は瞳術」

「両方使えるってだけだ」

自来也が口笛を吹く。

「軽く言うなぁ」

ミナト

「制御は問題ないのか?」

オビト

「問題ない」

「むしろ楽」

ヒルゼンが小さく笑う。

「さすがじゃの」

だがその目は鋭い。

「問題は」

「この力をどう扱うか」

ミナトが頷く。

「ダンゾウ」

ヒルゼン

「うむ」

自来也

「絶対狙うな」

オビト

「もう狙ってきた」

三人が同時に見る。

ミナト

「やはり」

ヒルゼンはため息をつく。

「愚かな」

少し沈黙。

ヒルゼンは言う。

「ダンゾウだけではない」

「未知の力は」

「研究者を引き寄せる」

自来也が眉を上げる。

「研究者?」

ミナトが苦笑する。

「一人いますね」

ヒルゼン

「……大蛇丸か」

その名前で空気が少し冷える。

自来也

「あいつなら」

「絶対来る」

オビト

「面倒な奴か?」

自来也

「天才だ」

ヒルゼン

「そして」

「危険な男じゃ」

煙が部屋に広がる。

ヒルゼンは言う。

「オビト」

「お前の力は」

「この里の希望じゃ」

少し間を置く。

「同時に」

「争いの種にもなる」

オビトは少し笑う。

「慣れてる」

ミナト

「無茶はするなよ」

オビト

「誰に言ってんだ」

自来也が笑う。

「ミナトの弟子だな」

四人の会話。

だがその頃。

地下研究室。

机の上の資料。

そこに書かれている言葉。

六写眼

それを見つめる男。

大蛇丸

蛇のような笑み。

「六眼」

「写輪眼」

舌を出す。

「素晴らしい」

静かな声。

「ぜひ」

「研究させてほしいわね」

新たな視線が

オビトを狙い始めていた。


〆栞
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