火影の怒り

深夜。

火影塔。

地下通路。

足音が響く。

タッ…タッ…

歩いているのは

波風ミナト。

その顔に笑顔はない。

根の警備忍が立ち塞がる。

「火影様」

「ここから先は――」

ミナト

「どいて」

静かな声。

だが。

殺気が混じる。

忍たちは動けない。

ミナトはそのまま歩く。

扉を開ける。

地下室。

そこに座っていた男。

志村ダンゾウ。

ダンゾウ

「火影が」

「このような場所に」

ミナト

「質問は一つ」

机の上に書類を置く。

ドン。

根の作戦報告書。

「これは何ですか」

沈黙。

ダンゾウ

「里のための行動だ」

ミナト

「私の許可は?」

ダンゾウ

「必要ない」

一瞬。

空気が凍る。

次の瞬間。

ミナトが消える。

ヒュン。

気付けば

ダンゾウの背後。

苦無が首元。

飛雷神。

ミナトの声。

「次言ってください」

静かに言う。

「火影の許可が必要ないと」

根の忍たちが動こうとする。

だが。

全員止まる。

ミナトの殺気。

ダンゾウは動かない。

「……さすがだ」

ミナト

「オビトを狙う理由は?」

ダンゾウ

「危険だからだ」

「六写眼」

「未知の力」

「木ノ葉にとって脅威」

ミナト

「違います」

即答。

「あなたにとって都合が悪い」

沈黙。

ミナトの声が低くなる。

「オビトは」

「木ノ葉の忍です」

「そして」

少しだけ怒りが混じる。

「私の弟子です」

苦無が少しだけ近づく。

「次やったら」

静かな声。

「火影として」

「根を解体します」

地下室が静まり返る。

ダンゾウは目を閉じる。

そして言う。

「……分かった」

ミナトは苦無を下げる。

その瞬間。

消える。

飛雷神。

残されたダンゾウ。

沈黙。

そして小さく呟く。

「波風ミナト」

「甘い」

ダンゾウの目が細くなる。

「だから」

「奪われる」

闇は

まだ終わらない。


〆栞
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