ダンゾウ
木ノ葉の地下。
暗い通路。
灯りは少なく、冷たい空気が流れている。
ここは木ノ葉の影。
根。
その奥へ歩く二人の影。
うちはオビト
うちはイタチ
足音だけが響く。
イタチが低く言った。
「ここから先が根の本部だ」
「知ってる」
俺は軽く答えた。
前世で一度来たことがある。
いや。
正確には――
戦場だった。
その瞬間。
「止まれ」
影が動いた。
黒い仮面の忍。
根部隊。
十人以上。
殺気が一斉に向く。
「侵入者」
「排除する」
俺はため息をついた。
「早いな」
イタチが写輪眼を開く。
「戦うしかない」
俺は頷いた。
「だな」
⸻
次の瞬間。
根が一斉に動く。
クナイ。
手裏剣。
忍術。
だが。
俺は動かなかった。
手を軽く振る。
「解」
――シュン。
何も見えない。
音もない。
だが。
次の瞬間。
根の忍が止まった。
そして。
ズンッ
全員の体が同時に裂けた。
沈黙。
イタチの目が見開かれる。
「……今のは」
俺は首をかいた。
「斬撃」
イタチが呟く。
「見えなかった」
「不可視だからな」
俺は苦笑した。
「強すぎるんだよこれ」
前世の術。
御厨子。
その中の斬撃。
「解」
斬撃が空間ごと走る。
ほぼ見えない。
威力は――
ほぼ化け物。
俺はため息をついた。
「宿儺並って言われたし」
イタチが言う。
「……誰だそれは」
「まあ気にすんな」
⸻
その奥。
重い扉が開く。
部屋の中央。
椅子に座る男。
包帯の腕。
杖。
冷たい眼。
志村ダンゾウ。
ダンゾウがゆっくり言う。
「来ると思っていた」
俺は肩をすくめた。
「歓迎どうも」
ダンゾウはイタチを見る。
「計画は順調だったはずだが」
イタチは言った。
「……変更します」
ダンゾウの目が細くなる。
「その少年か」
俺を見る。
「うちはオビト」
「写輪眼と木遁」
「危険因子だ」
俺は笑った。
「光栄だな」
ダンゾウが立つ。
「排除する」
⸻
戦闘開始。
根の忍が次々現れる。
「殺せ」
数十人。
一斉攻撃。
俺は手を振る。
「解」
空間が裂ける。
ズンッ
根が一瞬で消えた。
イタチが呟く。
「……圧倒的」
俺は苦笑した。
「やりすぎた」
ダンゾウが印を結ぶ。
「風遁・真空刃」
空気の刃。
俺は指を鳴らす。
「螺旋丸」
青い球。
ぶつかる。
爆発。
煙。
その中からダンゾウが現れる。
腕の包帯がほどける。
無数の写輪眼。
イタチが驚く。
「……写輪眼?」
ダンゾウが笑う。
「うちはの力だ」
俺は呟いた。
「イザナギ」
ダンゾウが消える。
背後から斬撃。
だが。
俺は振り向かない。
「遅い」
万華鏡写輪眼が回る。
「解」
ズンッ
ダンゾウの体が裂ける。
しかし。
次の瞬間。
元に戻る。
イザナギ。
だが。
俺は肩をすくめた。
「意味ない」
「なに?」
俺は言った。
「全部斬る」
不可視斬撃。
連続。
「解」
「解」
「解」
空間が裂け続ける。
イザナギの回数が消える。
ダンゾウの顔が歪む。
「馬鹿な」
その瞬間。
上から声。
「雷切」
雷の閃光。
ダンゾウの腕が落ちた。
着地する忍。
銀髪。
仮面。
はたけカカシ。
カカシが言う。
「手伝う」
俺は笑った。
「遅い」
カカシが言う。
「上忍は忙しい」
そして。
俺を見る。
写輪眼。
動き。
術。
カカシの胸がざわつく。
「……お前」
だが。
今は戦闘だ。
ダンゾウが叫ぶ。
「根よ!!」
だが。
誰も来ない。
全滅。
俺は言った。
「終わりだ」
螺旋丸。
黒い球。
呪力。
ダンゾウの目が見開く。
「それは……」
「螺旋丸だ」
俺は言った。
静かに。
「木ノ葉の未来のために」
ドンッ
爆発。
煙が消える。
そこには――
ダンゾウはいなかった。
沈黙。
カカシが息を吐く。
イタチが目を閉じる。
そして。
遠くで。
夜明けの光が差した。
うちは居住区。
住民は避難済み。
虐殺は起きない。
つまり――
うちは一族は滅びない。
イタチが言った。
「未来が変わった」
俺は笑った。
「最初の一歩だ」
カカシが俺を見る。
そして。
静かに言った。
「……オビト」
その名前を。
懐かしそうに。
まだ確信はない。
でも。
心のどこかで。
気付いていた。
この少年は――
ただ者ではないと。
暗い通路。
灯りは少なく、冷たい空気が流れている。
ここは木ノ葉の影。
根。
その奥へ歩く二人の影。
うちはオビト
うちはイタチ
足音だけが響く。
イタチが低く言った。
「ここから先が根の本部だ」
「知ってる」
俺は軽く答えた。
前世で一度来たことがある。
いや。
正確には――
戦場だった。
その瞬間。
「止まれ」
影が動いた。
黒い仮面の忍。
根部隊。
十人以上。
殺気が一斉に向く。
「侵入者」
「排除する」
俺はため息をついた。
「早いな」
イタチが写輪眼を開く。
「戦うしかない」
俺は頷いた。
「だな」
⸻
次の瞬間。
根が一斉に動く。
クナイ。
手裏剣。
忍術。
だが。
俺は動かなかった。
手を軽く振る。
「解」
――シュン。
何も見えない。
音もない。
だが。
次の瞬間。
根の忍が止まった。
そして。
ズンッ
全員の体が同時に裂けた。
沈黙。
イタチの目が見開かれる。
「……今のは」
俺は首をかいた。
「斬撃」
イタチが呟く。
「見えなかった」
「不可視だからな」
俺は苦笑した。
「強すぎるんだよこれ」
前世の術。
御厨子。
その中の斬撃。
「解」
斬撃が空間ごと走る。
ほぼ見えない。
威力は――
ほぼ化け物。
俺はため息をついた。
「宿儺並って言われたし」
イタチが言う。
「……誰だそれは」
「まあ気にすんな」
⸻
その奥。
重い扉が開く。
部屋の中央。
椅子に座る男。
包帯の腕。
杖。
冷たい眼。
志村ダンゾウ。
ダンゾウがゆっくり言う。
「来ると思っていた」
俺は肩をすくめた。
「歓迎どうも」
ダンゾウはイタチを見る。
「計画は順調だったはずだが」
イタチは言った。
「……変更します」
ダンゾウの目が細くなる。
「その少年か」
俺を見る。
「うちはオビト」
「写輪眼と木遁」
「危険因子だ」
俺は笑った。
「光栄だな」
ダンゾウが立つ。
「排除する」
⸻
戦闘開始。
根の忍が次々現れる。
「殺せ」
数十人。
一斉攻撃。
俺は手を振る。
「解」
空間が裂ける。
ズンッ
根が一瞬で消えた。
イタチが呟く。
「……圧倒的」
俺は苦笑した。
「やりすぎた」
ダンゾウが印を結ぶ。
「風遁・真空刃」
空気の刃。
俺は指を鳴らす。
「螺旋丸」
青い球。
ぶつかる。
爆発。
煙。
その中からダンゾウが現れる。
腕の包帯がほどける。
無数の写輪眼。
イタチが驚く。
「……写輪眼?」
ダンゾウが笑う。
「うちはの力だ」
俺は呟いた。
「イザナギ」
ダンゾウが消える。
背後から斬撃。
だが。
俺は振り向かない。
「遅い」
万華鏡写輪眼が回る。
「解」
ズンッ
ダンゾウの体が裂ける。
しかし。
次の瞬間。
元に戻る。
イザナギ。
だが。
俺は肩をすくめた。
「意味ない」
「なに?」
俺は言った。
「全部斬る」
不可視斬撃。
連続。
「解」
「解」
「解」
空間が裂け続ける。
イザナギの回数が消える。
ダンゾウの顔が歪む。
「馬鹿な」
その瞬間。
上から声。
「雷切」
雷の閃光。
ダンゾウの腕が落ちた。
着地する忍。
銀髪。
仮面。
はたけカカシ。
カカシが言う。
「手伝う」
俺は笑った。
「遅い」
カカシが言う。
「上忍は忙しい」
そして。
俺を見る。
写輪眼。
動き。
術。
カカシの胸がざわつく。
「……お前」
だが。
今は戦闘だ。
ダンゾウが叫ぶ。
「根よ!!」
だが。
誰も来ない。
全滅。
俺は言った。
「終わりだ」
螺旋丸。
黒い球。
呪力。
ダンゾウの目が見開く。
「それは……」
「螺旋丸だ」
俺は言った。
静かに。
「木ノ葉の未来のために」
ドンッ
爆発。
煙が消える。
そこには――
ダンゾウはいなかった。
沈黙。
カカシが息を吐く。
イタチが目を閉じる。
そして。
遠くで。
夜明けの光が差した。
うちは居住区。
住民は避難済み。
虐殺は起きない。
つまり――
うちは一族は滅びない。
イタチが言った。
「未来が変わった」
俺は笑った。
「最初の一歩だ」
カカシが俺を見る。
そして。
静かに言った。
「……オビト」
その名前を。
懐かしそうに。
まだ確信はない。
でも。
心のどこかで。
気付いていた。
この少年は――
ただ者ではないと。
【〆栞】