悩める好青年たち



 あら?ここに4の項目がなかった事に今気づいた。そうか、無かったのか。


 さて、表題の件。

 悩める好青年セシル氏。
 彼の悩みはなかなか深い。そして闇も深い。なんせ元の性格は生真面目な聖人君子みたいなタイプなのに、すり替わっていた王の命令で暗黒剣を極める。でも悪魔みたいな鎧で固めた見た目のように、相手を斬ったら自分も文字通り傷つく悪魔の剣だった。
 禍々しい力で戦い、王の理不尽な略奪に加担させられていた。自国民にも恐れられ嫌われ、たぶんリアルに表現すればするほど結構エグいことさせられてたんだろうなと思う。たぶん悪いことしてきてるよね。それが意思に反して強要されていたから悩むわな。
 鬱にならなくてよかった!けっこうギリギリを耐えてた感はあるなと思っている。

 悩める好青年カイン氏。
 彼はなかなか高貴な生まれらしい。上流貴族のご子息。なんなら跡取りだと思う。お父上がカイン曰く、彼がセオドアくらいの年だった頃に亡くなって孤児に。以降バロン王が生活の面倒を見ていたらしい。セシルもバロン王に育てられてるし、それまでに面識はあった模様。
 ローザもいいとこのお嬢様で、本来ならカインと結婚してたかもしれんよね。でも、ローザはカインは眼中になくセシルに夢中。バロン王も結婚しそびれたと思われる女性にそっくりなセシルを寵愛してたようだし、たぶんカインは嫉妬してたよな。
 さらに、間の悪いことに?新しい技術の到来により、それまで一番の精鋭部隊だった竜騎士団を差し置いて、飛空挺団が台頭。赤い翼なんかきっと花形よね。バロン王はその部隊長にセシルを抜擢。セシルはたぶんほんまに真面目に頑張ってたんだろう。カインもそれはちゃんと認めてると思う。王が育ててたといっても養子ではなさそうだし、依怙贔屓するような王様でもないようだし、実際に実力は本物やしな。
 カインはかねてからの希望通り竜騎士になり、竜騎士団を率いていたわけだが、新設された飛空挺団に嫉妬心はありそう。エリート意識を挫かれたような感じはあるだろうなと思った。

 セシルの闇もかなり深いが、悩みはいつも自分に向かっていた。対してカインはいつも矛先がセシルに向いていた。ゴルベーザに利用されたのはその辺が肝かも。

 カインは全て持っていたはずなのに、何も持たなかったセシルに良いところを全部持って行かれたらそりゃ思うところはあるわな。
 カインは元からいい奴だと思うの。激しく嫉妬しながらも、セシルは親友でやっぱりいい奴で、理性と社会性とで抑えてたんだろうなと。セシルの事もきちんと認めてたはずだし。抑えてたけど、ゴルベーザによってあっさりひん剥かれたわけだ。カインも負の感情が自分に向かっていたら、そうなならなかったのかも?と解釈している。

 嫉妬心も結局は自分の問題なんだが、そこを受け入れたのが月の帰還か。長い戦いだったな。

2024/12/18



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