カインとジャンプ
「ねえねえ、カイン。ジャンプしたい。」
「何だ、突然だな。」
「わたしも空、跳んでみたいの。」
「別に飛んでいるわけじゃないぞ。」
「わたし、あんなには跳べないもん。見てみたいんだ。景色とか、空とか。」
「止めておけ。危ないぞ。だいたいあれは、長年の訓練の賜物だ。一朝一夕に出来る事ではない。」
「大丈夫よ。カインと一緒だもん。」
「・・・断る。」
「えー。いいじゃない。減るもんじゃないし。ちょっとおんぶしてくれれば大丈夫。ね?お願い。バロン銘菓レインボープリン、好きでしょ?後でご馳走するから、ね?」
カインが実は甘党なの、知ってるんだから。案の定、ぴくりと反応している。
「・・・命の保証はできんぞ。」
「わあ!ありがとう!」
「全く、お前というやつは・・・。」
カインと一緒に空高く舞い上がる。こうすれば、あなたからも抱きしめてくれる。しかも後からデート付き。ああは言っても、わたしが怪我しないようにしっかり支えてくれる。何だかんだと言いながら、いつも付き合ってくれるから、きっと憎からず思ってくれているはず。
全く、あいつはいつも突拍子もない提案をしてくるな。ついつい聞き入れる俺も大概だが。しかしそれも悪い気はしない。なぜだか放っておけない、不思議なやつだ。
鈍いカインへのアピールはまだまだ続く。
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