2【彼女は案外図太かった】
「グレートセブンってどうみても夢見る国の童話のお話なんだよなぁ。」
前の世界では魔法少女好きとかアニメが好きだったし物語自体がすきなので童話もよく読んでいた。ヒシロはふと思った。聞き覚えがある話だなと。ヒシロはこの世界の人間ではない。クロヨナはれっきとしたツイステッドワンダーランドの人間だが
「起きろ。俺は用事があるから出かける。朝飯は食えよ。」
「はーい、アンドレさん。」
ヒシロには戸籍も住所もない。そんなヒシロは本来であれば監督生と同じ立場になるはずだったがアンドレと呼ばれた警備員のおかげで彼女の住居は警備員寮となった
アンドレが出かけていくのは私と同じように異世界から来てしまった監督生に朝ごはんを届けるためだろう。見た目がクールでなんというか服装がとてもワイルド…。狩りでもしてそうな人で口数も少ない方だが優しいのだろう。学校に通いだした初日は慣れない私の支度を手伝ってくれていた
ヒシロは基本的に図太かった。帰る方法を本来であれば早急に探すべきなんだがまぁなんとかなると思っていた。楽観的ともいえるだろう。学校にはあまりいい思い出はないがこの世界の魔法に関しての歴史は勉強は楽しかったのだ。正直な話楽しい時間をもっと過ごしたい、それが彼女の本音であった
楽しいと思っていたので他の生徒に魔法が使えないことをからかわれても
『それが私なので!あっ、その魔法かっこいいです!』
と返してしまう。悪口を言われてもへこたれることはない。ポムフィオーレ生に手袋を投げられても
『わぁ〜!!始めてみた!!!決闘の申し込み!!!』
と喜んで感心してしまう。それを見たジャックとエペルは思わず目を合わせた。思ったことは同じだろう。現代日本と比べたらヒシロからすればわくわくがいっぱいだった。特に彼女は魔法というものにかなり憧れを持っていたから魔法を知らない監督生よりもよく騒ぐ。1ヶ月の学校生活が過ぎた頃にはヒシロという少女がそういうものだという風になってしまったのだ
「女性であることを隠さないとか言い出した初日はどうなるかと思ったのですが案外どうとなるものですねぇ…」
「私のことより…監督生さんのお家をどうにかしてあげてください!アンドレさんが毎回いって直してるんですよ!!」
「彼そんなことしてるんですか!?いや、でも確かに最近冷たくなったような…」
「書類ここに置きましたー、パン買いにいってくるので行きます〜。」
学園長がなにかいいかけてもパンめがけて走っていくのだがそれもヒシロスタイルである
- 4 -
*前次#
ページ:
章選択:
目次に戻る
トップに戻る