リラ前コンティム ティム・ドレイクは華奢な男だ。無論、ヒーロー活動をしているのだから一般人とは比較にならないほどしっかりした体をしている。それは戦闘力においても同じことで、棍棒を使った戦闘技術たるやコナーでさえ圧倒されることがあるのだが、比較対象をヒーローに絞った場合はやはり華奢のひと言につきる。 彼の養父や義兄を彫刻と形容しうるなら、ティム・ドレイクはガラス細工だ。 繊細にして巧緻、儚げで危うげで、どこか不安定な芸術品。 おそらく大半の人間は、彼に出会った瞬間「容易に壊せる」と思うに違いない。 そうやって彼を侮ったヴィランたちは、大抵すぐに目の前のヒーローがガラス細工などではなく"ガラスに見えるよう加工された強化プラスチック"であると痛感するはめになる。 「コナー、なにしてるんだよ」 凜とした声がした。ボーイソプラノに良く似た、透き通った声。 「いや、なんも?」 この"ガラスに良く似た強化プラスチック製"のヒーローの、どこが本当のガラスでできていて、どうやったらその本物のガラスに触れられるのか、知っているのはコナーだけでいい。 [しおりを挟む] 目次 戻る |