未来は僕らの手の中

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「ふん」

 ダミアン・ウェインは子供に不釣り合いなほど大きな椅子に腰掛け、嘲るような、呆れるような息を漏らした。
 薄暗い洞窟、涼やかな暗がりで、巨大なコンピューターの画面にアラブの地図が表示されている。正確には、アラビア海に浮かぶ島国の地図だ。その隣には簡単な調査報告書。
 深緑を思わせる瞳孔で全ての文字を追いかけた少年は、憤然とした主面のまま友人に連絡をいれた。

「ケント、30分後に基地へ来い」

『はぁ!?』

 通信機の向こうから『相変わらず勝手な』とか『人の都合を考えない』とか不満の声が聞こえてくるが、ダミアンは無視して言葉を続ける。

「事件だ」

 途端、通信機の向こうが静かになった。ややあって

「わかった、行くよ」

 と答えた少年――ジョン・サミュエル・ケントが本気になれば、あっという間にモリソン・ベイの底へたどり着くだろう。
 呼んでおいて遅刻などすれば執拗に文句を言うに決まっている。ユニフォームのマントを翻し、ダミアンもすぐにバットケイブを出ていった。
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美しくなんて死ねると思うな