5
両親が行ったことで一安心し、アリッサは書店の本棚を読み漁る事にした
どれもこれもアリッサの興味を引くものばかりで黙々と読み漁っていたらいつの間にか闇の魔術のコーナーの中に入っていた
全体的におどろおどろしくダークな色で統一されたブースはいかにも悪いと言うイメージを定着させる様だった
そこにぽつんと1人の少年がいることに気づく
黒髪で顔の整った幼さの残るアリッサと同い年くらいの子だ。
こんな所に子供1人で居るのはおかしいと思い様子を見ていると着ている服はあまり良いものでは無く、履いている靴はボロボロ、物珍しそうに本を手に取っていることから1つの推測が立った
「(マグル出身者か…?)」
そこでふと視線を感じた少年が目線をアリッサに向ける
「…何?」
「いや、ここは闇の魔術に関する本の棚だから1人は危ないと思ってね
見たところマグル出身だろ?人攫いに気をつけた方がいい」
「…君も1人だろ」
「私は父に貰った対変質者用のニンニクスプレーがあるからある程度は平気さ」
「ニンニクスプレー?」
「あぁ、襲われた時顔に吹きかけると目からは大量の涙が出て顔中ニンニクの臭いがこびりつき1週間は取れない代物だ、父が開発した」
そういってニンニクの形をした香水瓶を見せる、見ているだけでも臭ってきそうなデザインだ。
「開発?君の父親は研究者かなにかなの?」
「あぁ、両親共に研究者だな」
「ふーん、じゃあ君も魔法は使えるの?」
「ふむ、それなりには出来ると思うが如何せんまだ杖を使っての魔法は禁止されているからどこまでできるかは不明だ」
「そうなんだ」
「別にマグルだからと言って不安に思うことは無いぞ、ここに居るということはホグワーツ入学許可証を貰ったんだろう?なら君も努力を怠らなければすぐ使えるようになるさ」
「………」
少年は何かを考える素振りをしたがそこでアリッサの両親が迎えに来た
「アリッサ!探しても見つからないと思ったらこんなところに居たのか、ここは闇の魔術に関する本の棚なんだから危ないだろう!?」
「…本を読み漁っていたらいつの間にか来ていたんだ、それに何ともないんだからいいだろう」
「またそんな事言って!…ってそこにいる子はどうしたんだい?友達かな?」
突然の呼びかけに戸惑う少年
「…えっ」
「君、御両親はどこにいるんだい?ここは危ない場所だから御両親の所まで連れて行ってあげよう、名前と特徴とか分かるかな?」
「いや、その……っ」
返答に困った少年は焦ってどこかへ行ってしまった
「あっちょ、君!?」
「…あれはマグル出身者だよ、父さん
あの身に付けてる衣類からきっと両親も居ないんだろう」
「あれ!?そうだったのかい?それは悪いことをしたな…」
「パパったら…」
「…っはぁ、はぁ、
他人は信用してはダメだ…」
これがアリッサとトム・リドルとの初めての出会いである事は後の2人は忘れている
- 8 -
*前次#
ページ: