メンズダンスショーに潜入してみた

「と、轟くん…あの、お疲れ様」
「…おー」
「えっと、凄いね。なんか、ここ、思ったより…その、刺激的っていうか…」
「……楽しんでただろ」
「え!?いや、全然…!…って言ったら担当してくれた方に申し訳ないかもだけど、ちょっと恥ずかしいっていうのが…」
「別に、ガキじゃねぇんだから」
「いや、そうなんだけどね…やっぱ、知らない人の裸はちょっと驚くっていうか」
「………」
「本当は轟くんに着いてもらいたかったんだけど…やっぱ人気だよね、轟くん」
「………………俺も、お前に着きたかった」
「え?」
「いや、何でもない。で、どうしたんだ?さっきからソワソワしてただろ」
「あ、気づかれてた。えっと、ね、それで、コレってどうしたら良いんだろって、轟くん分かるかなーって」
「チップ…使い切らなかったのか?」
「頑張って使おうと思ったんだけど、その、パンツとかに挟むの恥ずかしすぎて無理でした」
「あー、返金は…無理か。1回買ったらそれで仕舞いだったはず」
「うう、やっぱりそうかぁ。私が持ってても意味無いからやっぱさっきの人に全部あげれば良かったな…親切にしてもらったからコレで美味しいものの足しにしてもらうとか」
「………それ、俺が貰うのはアリか?」
「え!いや、轟くんが貰ってくれるならそれで全然私はいいよ!」
「おー、さんきゅ」
「いえいえ、寧ろ、任務お疲れ様です。コレで美味しいものでも」
「で、どうする?」
「へ?」
「ウチの店、サービスの見返りにチップ貰うのは知ってるよな。入口で説明されるはずだ」
「え、え、!?」
「これだけの量だから、触るなり、キスなり、それ以上でも何でもいいぞ」
「ちょ、ちょっと待って、サービスとかは」
「店ももう終いだから、移動するか。外で待ってろ」
「待って!サービスありならそのチップ返して」
「返さねぇ」
「…!」
「これ以上ない機会を逃してたまるか」