突拍子もないトリップ
あれから、どのくらい日にちが経ったのだろうか
カノンノと出会ったあの日に、俺はバンエルティア号を拠点にしてギルド活動を行っている「アドリビトム」の一員になった
それも、カノンノとギルドのリーダーであるイノセンスに登場したアンジュさんのご厚意があったおかげ
でも、俺は世話になる身として甘えるわけにはいかない!と入隊試験を受けて合格してから積極的に依頼を受けた
………と、言っても、今のところは難しそうな退治系ではなく、ダンジョンでのアイテム集めを中心に。だけどな!
いやぁにしても連日、驚きばかりだ
最初に出たマイソロジーをやっていたから、職業選びをするのは知っていたけど………いざ、戦闘になれば技とか本当に出せるもんだな!あ、ちなみに職業は盗賊を選んだ
初の魔物との遭遇はビビってばかりだけど、蒼波刃とか繰り出してグミ食ったりして何とか戦闘経験を積む………テイルズらしくて、忘れていた幼い頃の冒険心が甦るぜ!
………あ、でも年中“厨二病”だけどねっ!
そんな俺にギルドのメンバーはすごく親切だし、とても頼もしかった
カノンノの執事的なギルドのコンシェルジュのロックスは、マイソロジーお馴染みのモルモやパニールみたいな可愛いマスコット妖精な見た目だけど、家事全般得意で力持ちだ
そして、テイルズシリーズからファンタジアをはじめ色んなキャラとギルドの一員として協力して生活した
最初の挨拶からまた何人かが帰ってきたり、新たに加わったりしてるから、この先も色んなキャラと出会えるんだと俺は楽しみに思った
「(………にしても)」
俺は楽しいギルド生活を満喫しながら、この世界について少しずつ学んだ
この世界………ルミナシアは星晶というマナを生み出す資源の不足から国同士の争いや強制労働とか、俺にとっては遠い世界の事情が多発してるんだと複雑な気持ちになった
こんな中で楽しくギルド生活!だなんて不謹慎かもしれないが………
そういやぁ、マイソロジーで世界の危機と言えば救世主“ディセンダー”!
その存在が何とかしてくれそうだけど………なんて船の窓から見える世界樹を見つめながら考えた
あれ。待てよ。たしか俺がこの世界に来た時にウィルが甲板から世界樹が光るのを見たって言ってたな
それに……たしか、あの光る球体から
“我の力を授けよう”
“ディセンダー…………ルミナシアを………”
なんて言われたっけ
…………………
え?まさか俺が?
ないないないない!!
つい、ディセンダーはもしかして俺か?なんて考えてしまったけど無いな!
だって俺は、ふざけたい!遊びたい!美味いもの食いまくりたい!な至って普通の高校生だし、ディセンダーは世界樹の分身として生み出されるから本当に記憶が無いわけで、俺みたいな記憶喪失のフリをしてる人間がなれるなんて………
あれ、でもあの球体、生み出す力がどうとか………
そんな俺の考えを一気に遮断したのは部屋の自動ドアが開く音だ
「レン〜!いつまで支度に時間がかかってるのよ!」
そこにはイリア、ルカ、カノンノがいた
何故なら俺は今日、このメンバーと指定アイテムを探しに行く依頼を受けたからだ
だけど、俺は色々考えながら寝癖と戦っていたために、まだ鏡の前に立っていた
「わりぃ!わりぃ!なんたって今日の寝癖が手強くてな」
「はぁ?どんな………アッハハハハ!たしかにひどい前髪ね!!」
「だろ?この花の慶◯さながらの荒々しい寝癖だと思わない?」
「(花の◯次………?)」
俺の寝癖に笑うイリアとカノンノ。そして俺が言った花の慶◯って何だろう?と首を傾げるルカ
こうなったら、寝癖は適当にピンとかで留めて急いで準備しよう
そう考えた俺はさっさと準備を済ませて、依頼達成の為に出掛けた
…………こうした日々がこの先更に激動化していくなんて、この時の俺は知るよしもなかった