シャムロックの手錠

2021/03/25
扉を押し開ければ冷たい夜気が頬に触れ、銀白の月光に染まった庭は秋めくというより、異界への境界を曖昧にさせるような面妖な気を含んでいた。‖近づくほど大きくなる噴水の音を背景に、彼は花壇に咲く薔薇に目を留めた。まるで生を謳歌するかのように大輪の花が微風に揺れる。


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