記録 "6EQUJ5"のための三時のおやつ2020/01/27 雲に蕩ける‖春の雨に降られたぼくはどこへ向かうのだろう。八分咲きだった桜は満開を迎えることなく散っていった。嵐はすべてを持っていった。青とか陰とか、晩とか光とか。それでも春は笑って言った。 一年に一度しか来ないから、何をもって行ったっていいんだ。 勝手な言い分だと思った。ぼくは、春にとって一年に一度しか使わない、一年≠ニいうものを、幾度も越えて、越えて越えて、嫌になるほど越えなきゃいけないのに、その中で得たものを奪われたらどうすればいいんだろう。ずるいよ、ずるすぎる。積み上げるのは大変なのに攫っていくのは簡単だなんて。いっそのこと、ぼくのことも連れ去ってくれよ。 ;prev or next ☂top page |