シャムロックの手錠

2020/06/28
亡霊が謂うには、‖いまはまだ誰でもない
有形無色へ至る病
寄せれば返る道理などなく
傘の内側に理解はない
正しさで君は見えない

いまひとたびの創
ユーデモニクスの亡霊
らしき痕跡器官
動線上のカノン
パレント、ルーセント
対話二重奏

焦がれの果ては最果てよりも遠い
待ち合わせはエピローグ前
有色無形にあなたが笑う

永久途上の善きもの



2020/06/27
夜明け不信‖目下未来はぱっとしない
測り損なう見損なう
交じり合えばないのと同じ
時は戻らずさりとて巡らず
選ぶほど足は竦むけれど
不純物の入り混じるものとして
誰かより確かな何か
この夜の永さを知らないままで
感傷に名前をつけてはいけません
いま呼吸して今日を行け



2020/06/26
ナイトクライ、デイライト‖晴れない明けない眠れない
それでも夜は取り返しもつかず
生き損ないサンライター
手遅れの日々と知っていたのに
見透かせたのは日差しだけ
沈む暮れる泥む
そこから月はどう見える
死に損ないムーンライター
やっと出会えた朝だった
間に合わない筈もない



2020/06/25
地獄でラブソング‖同じ土では咲けない僕ら
言うなれば化物に類する
不幸にも関われぬ不幸
篩われたのはどちら
掴む前に捕まる前に
かくも煩わしき形と殻
それは甘美な安住の床
亡羊の身の上
獣性に蝕まれた彼を見よ
赤い血は流れているか
生と止と静と死と
運命中毒
ここがあなたの選んだ地獄



2020/06/24
翼がないのは知っていた‖エンプティ・ポケット
泣き虫うさぎは嘘を吐く
彼女のシノニム、僕のアントニム
飾り立てる極彩色
模造の月を追い掛けて、
真実は僕の背中を見ている
世界を測る物差しを下さい
彼女の髪はカモミール
クラフティに隠した秘密



2020/06/23
ジキルとハイドと冴えないガールフレンド‖さくらんぼの種は半分ずついらない|乱暴者はお断りよ|絵本を読むのはみんな処女|#192f60/紺青の別れ|からかってるわけじゃないよただ|動物的愛護を奏でる星|多感な仔羊が迷える口実|哲学する僕のかわいいスカート|シュルレア・セブンティーン|冷静になったら、二週間後に同棲しようね|はだかの採点|そうして拐う安寧の意味|星になっても☆してる|だから言ったの、日曜日には招待状をちょうだいって、|あまい紫にしよう|狼さん狼さん、かつては男だったってほんとう?|暴虐的なスワン|


2020/06/22
She cried quietly .(彼女は大人しく泣いた)‖He didn't cry as children .(彼は子供みたいに泣かない)|聖者の首は別にいらない|ラブユー、の前で私が躓いてる|賞味期限切れの愛なんて|せめて靴は脱いで|偽善者のためのファム・ファタール|だってもう彼は亡霊なんだから仕方ない|やっぱり青しかないのか|海に向かう亡霊よ|12歳からはじめる宗教学|花冠で目隠し|ミルクは入れてもシュガー・レス|くちどけの良い嘘|スピーカーみたいで可愛い|口寂しいからとりあえず君の小指をちょうだい|シュガーブルームを説いて/解いて |今時の女のコは変身出来ないって知っているし|


2020/06/21
血腥くハグ‖浅ましい植物園|花やぐあやまち|はじめる前の戯れ|傷口に頬寄せる人魚|たいそう病的な夕霧|獣を獣たらしめるもの|暴虐的テーブルマナー|臍の緒から苦虫を啜る|ちぐはぐスウィーティー|ショック死/おぞましい舌|なにも騙らない左目がすき|ふたごじゃなくてよかった|だれがまぼろしころしたの|ワーム・イートゥン・ピアスホール|コーヒーが似合うって誉め言葉じゃないね|


2020/06/20
「追いつめられる気分はどうだい」‖小鳥はもう決して幼くはありませんでした|寂漠のためのネーブルオレンジ|じゃああんたは処女ってことで|例題:ふたりよがり|まただれかばかりとくべつあつかいして|優等生さえ殺人する時代|傷口みたいに笑うなよ|エメラルドと火傷|とっかえひっかえ呪文もなしに|すげ替えられた心臓|親愛なる悪魔様への教育|淋しさを打ち消すキス|蝶の羽根は留めていいよ、君の手紙も僕のものだ|「彼は泥棒の役なの」|「恵まれた不幸はおいしかった?」|明日は私の告別式|お気の毒さまのスープ|「やあ鬼のいないかくれんぼだ」|


2020/06/19
for aiiro‖つめたい赤/まなざしの奥に|この日は少し機嫌が良かったのだ|小鳥の国|憂鬱がピアスホールに踊る|シェルスプーンに膨らむ劣情|痛みを伴う遊び|3時になったら革命を|恋は中性/忠誠|失恋志願者|恋人をおとしめる生活|恋人の名前を呼ぶみたいに|恋の仕方だって変わるはず|熱愛でしたと鏡に向かって供述している|傍らに横たわる幼子の入江|聖女の患う美談|ウインクの正体|やさしくされちゃやだな|夜間飛行には向かない気分|水晶の一粒もこぼれない|約束通りに小指は痛まない|はだかの銀河|


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