黄泉竈食ひもカニバリズムもできるまなざし

2020/05/19
カイロウドウケツ‖白日標本
繁殖前のまやかし
世界で一番くらい眼の中
はきだめしんぞう
二恋法
あなたの足元に可能性のきらめき
額縁に花束
窓辺の世紀末
シャラリラシャングリラ
表向きの裏
あまりもの=ぼくら
心臓のガン
皮膚の下は泣いている
所詮僕の愛も美術品の1つに化わる
死にたいと思う日は一緒にいてよ
心と月と蔵
赤く熟れた心臓
ペトリコールが揺れている
あの夏は来ない
極彩色に青のフィルター
あまねかない世界
いんふぇるの
舌下、マッドネスブルー
涙が弾けて湿度が高い
四畳半浄化槽
鼓膜の奥に住むサカナの話
ロスト・オブ・わたしの何か
木星のソテー 星屑ソース和え
点と縁
斜めの風に殺される



2020/05/18
底冷えのひと‖カスケード/「老いてかないで」/底冷えのひと/縫合した瞼とカフカ/その深海のひだに/どうか悲しい顔をして/名前はいらない/おわりのキッチン/泣け/縹渺の朝/狭隘の夜/哲学病につき


2020/05/17
海の剥製・夜の模型‖海の剥製/夜の模型/人間であることを忘れるために大切なこと/どうかおまえがしあわせであるようにと/鬱蒼としたシーツのなかの記録/ラヴド/調律/こじあけた夜はしずかな呼吸のあり方をおしえる/あの箱庭にてビリジアンのすべてをあなたに


2020/05/16
あしたから子供‖マボロシの葬式/おわりということ/呪いのゆくえ/かつての死体/老いない夜/アイドンノーワッツユアシンキング/美学をさがして/あしたから子供/ただひとつ僕を許したのはひどいロックミュージックだった/どうでもいい夜あけのような世界の終わらせかた百選/どれいにすらなれない/十七才だった/かしげた背骨


2020/05/15
人になれない‖茨の生活/昨日まで来て/悪癖がふたつ/人になれない/再教育のしくみ/祈っちゃいけない/祈りのふりをして/ka・n・geki/ロックスターは言う/すべてを忘れたあかつきに/朽ちた海を前にして思うこと/たったひとつの名前も剥がせずに/はぐれるまでの言い訳にしてくれ/星も凍る夜だというのに君はなぜだか凍らない/リネンが冷えていたことをぼくは知っていたけれど


2020/05/14
天国通り‖許される
忘れられる

ハッカ味の風が吹く
真夏日の遺骨を前にして

透けた光 その真ん中に

気の触れたシンガーのセカンドアルバム
ぼくらが耳につくった 星座の名前は

まぶたの夜には 二度目の悲しみ

許してさえもらえないのに

三度目はない
三度目って



2020/05/13
押し寄せた終わりについて‖しずかに揃い始めるのは、白い朝を迎える日に見る夢、クリーム状の潮風、味のない朝食、おもたい瞼の開閉の音。羊水の枯渇。あの子は今、なにを考えてるのか。僕は、死んだ明日の朝と、きみと、なくしてしまった絵本のありかを考えている。あくまでおだやかなスイッチを切る所作に、ある種の愛しさをもって。


2020/05/12
「知ってたよ」‖寂寞をきどったディープグリーンまみれと半透明の雨粒。さえない雨音が世界の基盤を築きはじめるころ。双生児のこと。フレア・スカートの微細な揺れについて。波のように揺らぐ肌の病的な白さ。おなじ速さで食べるカボチャの冷製スープ。オモチャの車。パンケーキにかかったベリーソースでよごれたブラウス。それが知っているすべて。じっとりと、コンクリートは胎盤のにおいをたたえ、あの午後三時がくる。題名も忘れた狂気まがいの映画が絶えず流れるスクリーン。あのワンシーンの切り抜きに似ている。君は似ている。君は似ていた。

そうだ、君はその寂寞の角で待っている。



2020/05/11
楽譜にいる‖ニセモノばかりが転がる街のにおいを、君は、死臭と言った。
そこには私の、君へ宛てた愛も転がっていたことを君は知っていたのだろうか。
逆巻くように、死臭が私のてのひらにあふれる。
濃霧の奥にて。



2020/05/10
最終回向け‖ガクブチの奥の海底の話。
いるはずのないサカナの剥製。
心酔するロックスター。
天国。



prev or next
top page