そして時間も経ち、あと何度か試合をしたり、休憩時間に一緒に飯食ったりして今日は終わり。
総合勝利数から見れば四天宝寺の勝ちだった今日の練習試合だけれど、どちらも持てる力を出しきったいい試合だったと思う。
陽和達はどうやらもう東京に帰ってしまうらしく、全員で押しかけるのは迷惑だからと俺達レギュラー陣が駅まで見送りに来た。
駅のホームでは白石や金ちゃんらも自分の試合相手と何か話している。
「陽和、次やるときは負けへんで。」
「俺だって負けないよ、次も勝つから。」
「…もう少し長く居れたらええのにな。」
「そうだな…。次来た時はまたどこか面白いとこ案内してくれよ。」
「任せろや、絶対楽しませたる。」
「あと次までに謙也でも取れないスマッシュ打てるようにしてくるから。」
「まだそれ根に持っとるんかい!」
当たり前だろ悔しかったんだから、なんて言う陽和と2人笑っていると、アナウンスがホーム内に響いて新幹線が来た。
次々と皆が乗り込んでいき、それに続くようにと乗り込もうとしていた陽和が途中で俺を振り返る。
「絶対また来るから、その時は試合しようぜ、謙也。」
「おん、楽しみにしとるわ」
ドアが閉まり、新幹線が動き出す。俺達は新幹線が見えなくなるまで手を振って見送った。
学校へと帰る途中、商店街に笹の葉が飾ってあるのに気が付き、そういえば今日は七夕だったと思い出す。
「そうか、今日七夕やったな。」
「白石ぃ、短冊あるで! ご自由にお書き下さい、やって。皆でやろうやー!」
はしゃぐ金ちゃんに言われるがまま、なんやかんや皆ノリノリで願い事を短冊に書き、笹へと飾っていく。俺も願い事はたくさんあったが、とりあえず今一番の願いを書いておいた。
家に帰って夜になると外は綺麗な星空だった。あまりの綺麗さに暫く空を見ていると、視界の隅に何かキラリと光るものが見えた。
それはいくつも俺の視界に現れてはすぐに消えてしまう。少しの時間しか見えないそれに、俺は短冊に書いたことと同じことを祈った。
『もう一度、陽和と試合できますように。』
願うならばこの星を、離れた場所で彼も見ていますように。そして俺と同じことを願っていてくれますように。
流れ続ける星たちに、願いを込めて。
流星、きらり fin