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アプリはなんとかお父さんの手助けも相まって、最終段階まで行った。あともう少し練りたいところでもあったけれど、とりあえずは学園祭まで、皆の役には立てるだろう。早速それを皆に伝えて起動させて山奥に向かわせれば、それはもうたくさんの木の実やきのこが採取されてきた。まぁ最後には人の目の確認が必要なんだけどね。
「すげーな、これ他のにも応用とかさせたら儲かるんじゃねーの?」
「これもまた一人で作ったんですか...?」
驚いたようにアプリをいじる寺坂くんに、愛美。私はその質問に苦笑を浮かべながら携帯にうつる律を見つめた。
「私だけじゃなくて、律も、それにお父さんにも教えてもらったんだよ」
あの日、お父さんは涙で赤くなった目をそのままに、私の質問に答えてくれた。食卓に紙を広げて、疑問である数式をわかりやすく教えてくれたお父さん。さすが数学者だなと思いながら、私は一つ一つ確実に、進めていった。
『サチ...これは一体何に使うんだい...?』
お父さんの疑問もごもっともだと思った。私は正直に、クラスの話をした。もちろん殺せんせーの話はしなかったけれど。E組に落ちてから、クラスの話をするのは初めてだった。このクラスになって仲良くなった愛美や莉桜、原ちゃん。寺坂くんや渚くん、カルマくんたち。皆のことを一人一人知ってる限りのことを教えた。
化学が得意な子。英語が得意な子。料理が上手な子。全科目できる子。どんな時だって、前に向かって動ける人。
そんな人たちに囲まれながら、そんな人たちに求められながら、私はずっと過ごしてきたんだよ、って。
『...そう、か...』
お父さんはそう言って、だんまりとしてしまった。そのお父さんの拳に自分の手を乗せて、私ははっきりとした口調で言った。
『お父さん、学祭に来て。私のクラスを、見て欲しい』
だからこそ、私は今回の学祭にきちんと貢献をしたかった。
「...父親とは、仲直りできたのか?」
寺坂くんのその言葉に、私は笑みを浮かべて、まだだけど、きっとできると思うと答えれば、寺坂くんは安心したような顔を見せて、私の頭をそっと撫でた。
そして、11月上旬。ついに学園祭が幕を開けたのだ。
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