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「そうだなー、せっかく時間あるんだし、俺の行きつけの喫茶店にでも行くか?」

学校帰り、そういったのは僕の幼馴染である正臣。
いつものように園原さん、僕、正臣の三人で学校を出て、帰路についている時に彼はそういった。

「もちろん、杏里もね」

そう言って、園原さんにウインクをする正臣に園原さんにはこくりと首を縦にふる。
僕も慌てて、いくよと答えれば、正臣が元気にそれじゃあ行くかー!!と腕を上に上げておおー!!と一人で声をあげた。

「おいおい、帝人お前も言うんだよ」
「え、」
「はい、せーの!!」

「「おおー!!/お、おお...!!」」






「いらっしゃいませ〜」

正臣に連れられるがままに来た場所は、『あんていく』と書かれた喫茶店だった。
中に入ると、品の良さそうな紳士的なおじさんに、肩までの長さの黒髪をなびかせながらこちらを振り向く20代ぐらいの女性がいた。


「あれ、正臣くん」
「お久しぶりっす、優奈さんっ!!」


正臣とその女性は知り合いなのか、客が正臣だと気付くとその女性は笑顔をさらにニコニコにして正臣に歩み寄った。


「最近来てくれなかったから心配してたんだよー」
「色々あって。入学式とか」
「そっかそっか...正臣くんもう高校生?」
「そうなんすよ〜しかも優奈さんの母校っす」
「え、来神?」
「今は来良っすけどね!!」
「ええ〜!!後輩かー...じゃあ後ろにいる二人もそうなの?」

そういうと、その女性は正臣越しにこちらを見て、にっこりと目を細めた。


「そうっす!!こっちは、俺の幼馴染の竜ヶ峰帝人、そしてこのとてつもなくキュートな女の子が園原杏里って言います」
「よ、よろしくお願いします」
「園原杏里です」


僕と園原さんは慌てて頭を下げる。
正臣の説明で通じてくれたかわからないけれど、その女性はまた笑みを見せながらよろしくね、といった。


「ここで働いています、吉野優奈です。よろしくね、帝人くん、杏里ちゃん」


透き通るような声でそう言われて、僕はすこし顔を赤くしながらハイ、と答えた。


「おいおい帝人ー優奈さんに惚れたのかー?」
「ち、違うよ!!」
「でもダメだぞーこのお方は、なんと!!あの平和島静雄さんの恋人なのだから〜」

正臣は手のひらをヒラヒラ〜としながら吉野さんの方に両手を向ける。
まさかの展開に、僕も園原さんも目が点になりながら吉野さんを見つめた。

「え!?」
「静雄とも知り合いなのかな?いつも彼がお世話になっております」


そう言ってお辞儀をする吉野さんに僕は慌てて手を横に振った。


「こ、こちらこそお世話になってます!!」

そういえば、吉野さんは嬉しそうに笑った後私とも仲良くしてねと答えた。
僕はまた、顔をすこし赤らめながらハイと答えると、カウンターにいたマスターさんが優奈ちゃんと、名前を呼んだ。


「あ、そうでしたね。お席に案内しますね」

そう言って、慌てて僕たち三人をてテーブルに案内してくれる吉野さん。
メニューを置いて、ごゆっくりと頭を下げた後、園原さんに向かって今度ゆっくりお話ししようね、といった吉野さんに、園原さんはすこし嬉しそうにはいと答えた。








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