珍しく、電車の中でみょうじちゃんと寺坂の二人を見かけた。
何だ、朝一緒に学校にいく仲についになったのか?とニヤニヤしながら思っていたのだが、満員電車のせいですぐにそんな思いもなくなってイラついた。

瞬間、電車が大きく揺れた。


『ご迷惑をおかけし申し訳ありません』


アナウンスの声が聞こえる。まじかよ、と思いながらもなんとか吊り革につかまって耐える。まぁいつもイミワカンナイ運動してるしね。寺坂たちは大丈夫かなと不意に思って、背伸びをして視線を巡らせた。すると、ドア付近に立っているみょうじちゃんを寺坂がかばうように立っていた、はずだったんだけど...。



「...わー...」



ここから見ててもわかるぐらいみょうじちゃんの顔が真っ赤になっていて、こっちに背中を見せてるはずの寺坂の耳まで真っ赤になっていた。

俺は思わず声を漏らして、頬が引きつるのがわかった。どうしよう、最高に面白い。







だって、寺坂のやつ、みょうじちゃんのEはあるらしい胸を今触ってるから。






「悪かったってみょうじ」

「わかってる、わかってるんだけどさ...!!」


電車から降りた後も何か話しながら歩いてる二人。しかも顔は真っ赤。
俺は後ろからそっと歩いて二人に近づく。寺坂の背中を大きく振りかぶった手のひらでバシーンと叩いてやった。


「ってーな!!」

「わ、カルマくん!?」

「二人して朝から盛ってんねー」

「おま、いたのかよ!?」

「カルマくん何言ってんの!?」


二人してさらに顔を赤くして騒ぎ始めて。二人のノリが一緒だったのと、なんだかんだ言いながら隣をキープしながら歩いてる二人が微笑ましくて。俺は二人の斜め後ろを歩きながら、ニヤニヤ笑っていた。


「カルマくんも、絶対言わないでよ!?」

「え?」

「てめー言いやがったらマジで許さねーぞ!?」

「もういっちゃった」

「「は!?」」


携帯のトーク画面を出す。そこに出でいる名前は中村莉桜。


『寺坂とみょうじちゃんのパパラッチ。朝から胸揉んでた』


すでに既読はついていた。俺はニヤニヤ笑いながら、その画面を二人に見せれば、寺坂とみょうじちゃんは揃ってぎゃ〜〜〜!!!!!と騒ぎ始めた。反応も一緒とかどんだけ仲良しよ。


「つーか内容ちげーだろ!!」

「本当だよ!!なにこの言い方!!」

「だってそうだったじゃん」

「「違う!!」」




まぁでも胸を触っていたのは事実だからね。
俺はひらひらと手のひらをふって、二人の先を歩くことにした。


「あ、ちょっとカルマくん!!」

「おいカルマ!!」


あとは二人で仲良くやってくれ。俺はもうお腹いっぱいだよ。



 
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