バレンタインデー 何時かの桜の編

(BSD「何時かの桜の」)




〜とある孤児院にて〜
「あーおねえちゃんだー」
「いつもあそびにきてくれるおねえちゃんだー」
「おねえちゃんちょこれーといっしょにつくろー」
「否、皆ちょっ、待っ……矢張り子供とは元気な物で……ちょこ?…………あっ」

「……と云う訳でして……」
「其処で思い出したんだね、今日の日付」
「それで、チョコレート作ったんですが」
「うんうん」
「子供達にほとんど食べられちゃいまして」
「……う、うん。まあ仕方ない、かな……?」

「でも、一人分だけ死守しました。……どうぞ」
「……!ありがとう。大変だったでしょ」
「いいえ。最終的に『これは大切な人にあげる分なので』と云ったら皆譲ってくれたので」
「…………………………」

「……?あの……?」
「……何でも無い」
「?あ、私が作ったのはそれで最後ですけど、子供達が作ったのは此処に沢山あります」
「慕われてるねえ。……じゃあ一緒に食べようか」
「はい」
 終

ツイート:2017.02.14
桜の夢主は無表情でさらっと愛を告げて相手を動揺させればいいと思うんだ #その後のツイートより
#相手=太宰さん

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