「半兵衛様。夢女は…」
「あぁ、夢女君なら今日はクラスメイト達とクリスマス会だとかで出かけたよ。帰りは遅くなるって」
「…そうですか…」
「せっかくのクリスマスだ。夢女君も友人達と過ごしたいのだろう。悪いけど、三成君は我慢してくれないか」
「なっ!私はそんな!」
「ふふ…」
「ひぃー!電車から降りると寒いなぁ…はよ帰ろ……ん?」
「遅い」
「ちょっ!どうしたん!?えっ!?何してんのこんな所で!」
「……買い物だ」
「いや、買い物って…今うちに向かって遅いって言うたやん。何?帰り待ってくれてたん?」
「……買い物だ」
「何その無駄なツンは!素直にお迎えに来たって言うたらいいやん」
「…迎えに来てやった」
「やっぱり」
「…秀吉様と半兵衛様が行けと…」
「はいはい。ありがとうごさいます」
「貴様…信じて無いな」
「そんな事ないよー。信じてるよー。ありがとー…てかちょっと!どんだけ待ってたん!?顔色悪くない?普段も顔色悪いけどことさら…」
「…ほんの一刻だ」
「馬鹿か貴様は!阿呆じゃなくて馬鹿か!」
「馬鹿とは…」
「こんな寒い中そんな時間突っ立ってんのは馬鹿だバーカ!」
「なっ…」
「ほれ見てみぃ!顔も手も冷え冷えやんか!馬鹿か!馬鹿成か!」
「貴様…それ以上口を開くと斬滅してやる」
「はいはい。風邪ひかなかったらな。はい、手を出して」
「?」
「はい、カイロ。後ろ向いて」
「?」
「はい、コート捲るで。背中に貼る!そして首を差し出せ」
「ん」
「はい、マフラー巻く!」
「これは貴様の…」
「貸してあげるから。首温めると暖まるから」
「…そうか」
「よし、じゃあさっさと帰るで!はい、手!出して!」
「?」
「はい、繋ぐ!そしてポケットに入れる!」
「………」
「はい、暖かい〜…って三成の手が冷たいからうちは温くなかった…」
「私は暖かい」
「お、おぉ…そうか。そりゃ良かった!…途中でコンビニ寄りたいな。はいはい言い過ぎて喉渇いたし。暖かい飲み物買おう」
「あぁ」
「…あっ!何かデジャヴってるなぁって思ったら刑部や!」
「刑部?」
「そうそう。前に駅で刑部とばったり会った時もこうやって手を繋いで帰ったなぁって」
「…刑部と…だと?」
「そうそう。お茶半分こしたりとかな」
「………私は…」
「え?何?」
「私の場合はクリスマスだ!」
「お…おぉ…ん?何?どういう事?」
「…何でもない」
「何?対抗心?」
「何でもない」
「ふーん……へへ…じゃあな、ちょっと特別感出して、コンビニでおでん買お!」
「?」
「公園のとこ今ライトアップされてるねんなー。見に行かん?」
「…そうか」
「よっしゃじゃあ行こう!うちはコンニャクとーはんぺんとー厚揚げとー…」
「貴様は景色よりもおでんだな」
「おでん食べたいよー!もちろん三成のおごりでなー!」
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