残さず食べてね
注!)気持ちR15です。
キュウビ=理科の先生ネタ。
閲覧は自己責任でお願いします。
ちゅ、ちゅ、と唇が私の肌に落ちてくる。本来の姿ではなく、人の姿でそうするものだから、柔らかい唇の感触が気持ち良かった。
まぶたの上、唇の横。焦らすようになぞられて、鳥肌がたちそうだ。
「ん、キュウビ…」
ちょっと待って。そう言おうとしても、キュウビは止めてくれない。そんな私をふっと笑ったのが、息遣いからわかった。
何だか私ばかりが必死になっているような気がして、悔しい。だからといって、彼にはとても勝てる気がしないのだけど。結局は私はキュウビからのその行為を、甘んじて受け入れるしかないのだった。
そのまましばらく、キュウビは私に己の唇を落とし続けていた。顔中にキスされて、最後にふわりと唇に重ねたあと、ようやく離れていく。その頃にはもう、離れてしまうのが名残惜しくなってしまったのに。本当にこのキツネはズルい。
「フフフ。七海、いい顔をしてる」
今度はツツツ、とキュウビの指先が輪郭を撫でた。背すじにぞくぞくと快感が走る。キュウビの瞳の奥に、熱っぽい情欲の色を見つけて、もう逃げることはできないのだと悟った。押されるがままに体を横たえて、私を見下ろすキュウビを見上げた。
「キュウビ…」
「ねえ、七海。先生って呼んでよ」
楽しそうに目を細めるキュウビが、首すじに唇を触れさせながら言う。そのくすぐったさに身を捩り「何で?」と問えば、キュウビは更に楽しそうに笑った。
「フフ。何でだろう。この格好をしているからかな。七海に先生って呼ばれたいと思って」
「…何か変態っぽいよ」
「おや。男はいつだって変態だよ」
──好きな娘の前ではね。
直接耳に息を吹き込むように、キュウビは囁くと、今度こそ私の唇を奪いに来た。今はもう優しさなんて感じない。獣が捕食するような行為だ。
でも、このまま「食べられて」しまっても、きっと私は後悔しないだろう。
それは一種の愛なのだと思う。
そうして、ひたすら襲いかかる快楽に薄れ行く意識の中、私を貪る彼に、身を委ねるのだった。