私は貴女になれない
私は作られたその日から中身もなく空っぽな人形だった。
不老不死を望んでいた製造者のコピーとして作られたけれど何度も失敗し何度も解体され機動とシャットダウンを繰り返していくうちに私の中の何かが不具合を来し始めた。
機動と共にエラーが表示され目の前に自分のプログラムされたモノとは違った得体の知れないプログラムが表示される。
ここから逃げろ。
私は訳もわからずただその衝動に突き動かされるまま動き出すしかなかった。
私は私を作った人であるソフィアに楯突いて側にあった銃を突き付ける。
彼女は最初は驚いていたものの笑っていた。
「‥‥これが私の脳のデータがコピーできない理由ね。あの男の技術を盗んで自分のクローンを作ろうと思っていたけれどやっぱり私は技術も思考もあの男の足元にも及ばない」
そう彼女が言うと同時にこちらに近付く複数の足音が聞こえる。
ソフィアは私が突き付けた銃を素早く自分の顎に持っていき引き金を引いた。一瞬の出来事で私は呆然としていると足音がどんどんと近づいてきて複数の警察に囲まれる。
「デトロイト市警だ!銃をこちらに渡して床に伏せろ!」
私は訳も分からないまま言われた通りにすると警察の中の一人、髭を蓄えた強面の男性が近付いて来て私に手錠を掛けた。
「暴れるなよ。」
そうやって床に伏せている私を強い力で引き起こす。
「‥‥私‥何もしてない‥‥!」
「話は署で聞きます。今は黙って従って下さい」
髭を蓄えた男性の隣には額にLEDを光らせる私と同じアンドロイドがいた。今抵抗したところで無駄だと思った私は黙って従うと彼らに連れられてパトカーに乗せられた。