【びっくりしたね、ごめんね】の続きみたいな
事件に巻き込まれて一時的に視力を失った香澄ちゃん、扉が開く音はしたのに声が聞こえなくて「あ、の…だれか、いますか…?」って恐る恐る聞くんだけど返事は無くて、でも足音が聞こえて腕を掴まれるから怖くて泣きそうになってたら「何してんだ、テメェ」って松田の声が聞こえてくる。
「っえ、あ、いや…」って知らない男の人の声がすぐ傍で聞こえて「だ、だれ…っ、やだ、陣平くん、」って声が聞こえた松田のことを呼べば掴まれていた手が離れて、すぐにふわりと抱き締められる。
「悪い、ちょっとだけ待ってろよ」って松田のジャケットを頭から被せられたかと思えば、すぐに松田が男の人に「コイツの知り合い、じゃねぇな。何の用だ?」って言ってる声が聞こえてきて「いや、ぼくは…っ、その、」ってもごもごと何かを言ってる男の人の声がする。
そのすぐ後に「テメ…ッ、おいコラ逃げんじゃねぇ!!!」って松田の怒鳴り声と、扉の開閉音、男の人の悲鳴とざわめきが聞こえてきて全然よく分からないけど、自分の身に危険が迫っていたことと、その危険の原因を松田が取り除こうとしてくれていることが分かってぎゅうっとジャケットを抱き締める香澄ちゃんがいる。
それから少ししてガラッと病室の扉が開いて「香澄、悪い。待っただろ」って優しい松田がの声が聞こえてくるから、ハッとして声の方を見る。「ううん、大丈夫…あの、さっきの、」って尋ねれば「ああ、気にすんな。解決した」って返されて「そ、そっかぁ…」ってこれ以上ツッコんじゃダメな気配を察知した香澄ちゃんが苦笑いを零す。
ぽん、と頭を撫でられて、そのまま松田がの手が後頭部に滑る。くん、と松田がの方に抱き寄せられて「怖かったろ。来るのが遅くなって悪かった」ってゆっくり背中を撫でられるからほっと息を吐く。
「こわかったけど、陣平くんのお陰で平気だよ。ありがとう」ってふふって笑えば「ん、そうかよ」って優しい声が返ってくる。「でも、ああいう時はちゃんと声出せよ。黙ってたら誰も気づけねえだろ」って窘めるように言われて「でも、何も無かったら、いろんな人に迷惑かけちゃうから…」って香澄ちゃんが苦い顔をするけど「無言で部屋に入ってくる奴がまともな訳ねえだろ。何も無かった時より何かあった時のことを考えろ」って松田が強めに言うから「わ、わかった…」って大人しく頷くしかないよね。