中学時代の同級生ってだけ

黒子に誘われて一緒にお好み焼きを食べに行くことになる。「…ほんとにいいの?」って言う紬に「1人増えたくらいじゃ変わんねえよ」って火神が言うから「そういう事じゃないんだけど…」って困った顔をすれば「大丈夫ですよ。先輩達には話してありますから」って黒子が言うから「…あっそう…」って大人しくなる。

お店に入るなり黄瀬とバッチリ目が合ってしまって「あ、」って声をあげたら「あーーー!!紬っち!!」って黄瀬が弾けんばかりの笑顔で駆け寄ってくるから「店の中で大声出さない」って額にチョップを落とすけどニコニコ楽しそうに笑ってて全然気にしてない。

「紬っちバスケ部入ったの?」って期待に満ちた顔をする黄瀬に「入ってないよ」って言えば「ええ…じゃあなんで黒子っち達と一緒なんスか」ってぶうっと唇尖らせるから「試合見に来てて、折角なら一緒にどうですかって誘われたから?」って黄瀬に手を引かれながら答える。

流れるように黄瀬の隣の誕生日席に着席させられて「いや何で?」って首傾げれば「俺が一緒に食べたいからっスかねぇ」って楽しそうに笑って「紬っちは何食べたい?」ってメニューを渡してくるから何もかも諦めてメニューを見るよ。

「すみません。急にお邪魔しちゃって」ってぺこっと頭を下げた紬に「ぁ、ゃ…お、おぅ…」ってちっちゃい声で返す笠松がいるから「…?」って紬が首を傾げる。「私いない方がいいです?」って聞く紬に「ゃ、いい、きにすんな」ってたどたどしく返ってくるから「はぁ…」って益々首を傾げる。

「笠松先輩、女の子苦手なんスよ。紬っち可愛いから尚更緊張しちゃったんスよね〜!」ってうはうは笑った黄瀬が「うるっせぇ」って叩かれてるから「ああ、そういう…」って察してなるべく笠松の方に視線を向けないようにする紬がいるし、そうして気を使ってくれる紬をニコニコしながら見つめる黄瀬がいる。

お好み焼きを食べている所をこれでもかってくらい見てくる黄瀬に「…食べずらいんだけど」って嫌そうな顔したら「だって紬っちと一緒にご飯食べれるなんて思ってなかったんスもん。あ、付いてるっスよ」ってご機嫌に紬の口元に手を伸ばして親指で拭って、そのまま自分の口に運ぶから周りはマジかよ!?って顔するんだけど「…言ってくれれば自分で取るから」って嫌そうな顔でぴしっとその手を払う紬がいる。

あまりの刺激の強さに笠松は真っ赤な顔で黄瀬の頭を叩くし、火神は「…お前ら付き合ってんの?」ってちょっと引き気味に聞いてくる。「黄瀬くんの片思いです」「片想いってか遊ばれてるだけ」って黒子と紬がなんて事なさそうに言うから「酷くないスか!?誠心誠意マジっスけど!?」って黄瀬がわ〜んって泣き真似をはじめる。

皆でわいわいしながら話してたら店の扉がガラリと開いて緑間と高尾が入ってきて、あれよあれよと言う間に笠松が攫われて、緑間が着席するから無言で写真を撮る。カシャ、って軽いシャッター音に「おい」って緑間が睨むけど「あ、気にしないで」って視線すら向けずに返すから緑間の眉間に皺が寄る。

「ええ〜!せっかく撮るなら紬っちも映ろうよ!」「大丈夫」「冷たい!!」「はいはいかっこいいかっこいい」「〜〜ッ嬉しいっスけど!嬉しいっスけど今は褒めて欲しい訳じゃないんスよ〜〜!」って紬にベッタリの黄瀬を冷めた目で見てから「…誠凛に進学したのは、本当だったんだな」って紬に視線を向ける緑間がいる。

「私の進学先なんて、大した問題じゃないでしょ」って諦めたように笑った紬に黄瀬はもちろんの事、緑間も黒子も皆苦い顔をするから「お前、コイツらと何かあったのか?」って火神が紬に聞くけど「なんにも。中学時代の同級生ってだけ」って肩を竦めておどけたように紬が笑うからそれ以上は聞けない。

「ッ紬っち、アレは…!」「うるさい」「待て、話を…」「早く食べないと焦げるよ」「紬さん、」「これ、お金。私もう帰るから」って引き留めようとするキセキの3人に冷たい目を向けて立ち上がった紬が後ろの座敷席で様子を伺ってた誠凛の所に行って「お邪魔しました。お金は黒子に渡したので、足りなかったら後で請求してください。今日はお疲れ様でした」ってぺこっと頭を下げて帰っちゃう。

「追いかけなくていいのかよ」って言う火神に「今の俺たちじゃ、追いかけても意味無いんスよ」「むしろ、アイツの事を傷つけるだけなのだよ」って黄瀬と緑間が言うから、首を傾げながら火神が黒子を見れば「…僕からは、何も話せません」って言われて益々謎が深まる。
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