第2ステージクリア
「御子神、どう言う事だよ?」
結愛がほとりの帰りを待つも一向に帰って来ないから、電話してみればもう部屋には戻らないと言う。
言われた居室番号へ向かえば、入浴直後だったのだろう。
面倒臭そうにドアを開けるほとりの姿を目にした。
「何で何も言わないんだ?俺達、友達だろ?」
結愛が怒ったような、悲しそうな顔でほとりの腕を掴む。
(たった三日だけど、俺はお前を大切な友達だと思ってるんだ。なのに、何で何も言わずにいなくなるんだよ…。俺と一緒にいたのは、義務だけだったのか?)
「…友達…?」
ほとりが目を細め、不機嫌そうに呟く。
「おい、嘘だろ?
俺だけがお前を友達だと思ってたなんて、オチねぇよな!?」
結愛の顔が真っ青になり、汗がダラダラと流れ出す。
「……俺はお前をダチなんて思った事は一度もない…。……帰れ…」
睨み付けるようにドアを閉めようとするほとりの腕を離さないとばかなりに、結愛は必死で握った。
「帰れる訳ねぇだろ!なぁ、ふざけんなよっ!」
結愛がドアの隙間に足を入れ、閉じないように必死でくらいつく。
それを見たほとりが大きな舌打ちをしたのだった。
「…テメェ…、一歩でも入ってみろ…。引き返せねぇからな…」
上から睨み付けるほとりの目が、冷たい光を放つ。
結愛はこのまま拗れて疎遠になるなんて嫌だ、その一心でほとりの忠告を無視して部屋の中へ入って行った。
「…テメェ…、自分の立場わかってねぇのか…?
…忠告してやったのに…」
結愛の腕を掴むと、そのまま乱暴に室内へ入れる。
そして転びそうになりながら必死で足を動かし、気づけば奥の部屋のドアをほとりが開け、更に入って行った。
当然、強く腕を握られており、結愛もほとりの腕を掴んだままだったので、転がるようにベッドへ投げ出されたのだ。
「っ…、何するんだよっ!?」
結愛がうつ伏せのまま、顔だけ振り返り睨み付けた。
すると想像よりも近くにほとりの顔があり、一瞬何が起きたのかわからなかったのだ。
「…ダチじゃねぇんだ、引き返せねぇって言っただろ…」
鋭い瞳で結愛を見つめ、そのまま覆い被さるように両手を頭の横に置いた。
そしてギシリとスプリングの音と共に、ほとりが結愛の首筋にキスをする。
「っ!?」
驚きに見開かれた目が、何をするんだと訴えていた。
「……何で何も言わなかったか、考えられなかったのか?…テメェの顔を見れなかったからだよ…」
柔らかい唇の感触が肌に触れ、結愛の体がぴくりと跳ねる。
「……俺はテメェをダチなんて思った事ねぇよ…。…そんなもんじゃ収まりきれねぇんだ…」
ほとりの瞳がギラリと野生じみた輝きを放った。
これには見覚えがあり、昨日の風紀室での目と一緒だったのだ。
「え、…御子神…?」
結愛の中で、昨日の記憶か甦る。
あの日、ほとりは甘く、そして激しく自分を求めた。
それはここの風習に感化されたからだと思っていたが、もしかして違うのかとしれない。
「…人と一緒にいれない、この俺が…何でテメェといれたのか…。それは好きだから、だろ…?」
結愛の顎を掴むと、優しいキスをした。
てっきり奪われるような激しい口づけをされると思っていただけに、結愛の警戒心が緩む。
「ん…」
触れては離れて、そしてまた触れる。
そんな優しいキスに、結愛も自然とほとりの口づけに応えた。
もどかしいくらいの甘い唇。
先程の鋭い目は形を変え、今はとても優しい瞳をしている。
気づけば、ほとりの首に腕を回し、ねだるようにキスをした。
「…そんな風にされたら、抑えきれなくなるだろ…」
苦笑いをし、結愛の体から離れる。
突然の重みがなくなり、何とも言えない喪失感にかられた。
「…俺はテメェの心が欲しい…。…体だけ奪っても意味がねぇ…」
その言葉に、結愛の胸がキュンと高鳴る。
結愛もほとりを好きだ。
それが恋愛感情なのかはわからないが、告白されて嬉しかった。
嫌われてるのかと思ってしまったから、そうじゃないと知った時は不謹慎にも心が踊ったのだ。
「…これから、テメェの全てを俺に向かせる為に、ガンガン行かせてもらうからなぁ…。…覚悟しとけよ…」
そう言って、再びキスをする。
リップ音を鳴らせる、可愛いものだった。
(入学してから、たった三日。二人の男に迫られました。そして、嫌じゃない自分、それどころかドキドキしてるんですけどっ!ヤバイんじゃないのっ!?)
第2ステージ終了です。ここまで読んでくれて、ありがとうございました。色んな攻めんずがいる中で、柚希の可愛い攻を個人的にガッツリ書けたらなぁ、とか思ってしまいました(笑)実現出来るかは皆無ですが…。案外みんな歪んでるから、まともな攻っているのか疑問ですが、これからも結愛により狂ってく攻めんずをお楽しみ下さい。
2024.09.21
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