tori


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※主人公がエセ関西弁、とりあえず行き当たりばったり、拙い小説、それでもOKだよって方、良かったらご覧下さい。比較的健全なR15〜R18予定、固定カプになるかも知れないし、ならないかもしれない。とにかく気まぐれ企画。傍観や脇役などにも徹したいが力量不足により未定。
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ここは私立薔薇庭学園高等部。
有名企業、業界トップクラスのご子息達がこぞって全国各地から入園する程に人気な男子高だ。
全寮制なので、通勤通学がない分、学業にも専念出来ると一石二鳥なのである。
そんな学園に通って、早一年。
大和やまとたいらは慣れ始めていた。
何にって、それは男子しかいない空間、もとい、それは同性同士の恋愛について、だ。
最初こそは驚いたものの、周りを見てもそこまでホモホモしておらず、平は何の影響も受けずに今日まで来れたのもあっただろう。
だから、油断していたのだ。
自分など相手にする男など存在しないと。
美形揃いの空間で、誰が何の取り柄もない平凡を選ぶのだろう。
金に不自由なく、美味しい高級料理を前にして、誰が激安の味も普通程度の料理を食べたいと思うのか。
思わないだろう、何故ならば金こそ全てであり、良い食材を使った、良いシェフの作った料理が食べたいに決まっている。
誰が劣る食材と三流シェフの作った料理を食べたいと思うだろうか。
そんな人間がこの学園にいる訳がない。
立派な上流家庭に生まれた、選ばれた人間だけが入れる学園に、いるはずがないのだ。
さて、疑問である。
どこからどう見ても平凡な平が何故ここにいるのか。
それは父親が有名企業社長たからである。
平自身には何の実力も魅力もない。
あるのは親の七光りだけだ。
そんな大和平は全力で平凡スクールライフを送りたい。

平の朝は、同室者と共に食べる朝食作りから始まる。
ぶりの照り焼きと納豆の味噌汁、ほうれん草のお浸し、白いご飯をテーブルへ用意すれば、後ろから声がした。

「大和くん、おはようございます」
「おはようさん」

同室者のきし大翔ひろとがきちんと制服を来て、イケメンスマイルで挨拶をする姿は同じ男として眩しい。

「毎朝、僕の分の朝食もありがとうございます。とても感謝してます」

ニコリと微笑む様は、王子様そのものだ。

「ええって、気にすんなや。自分の分作るついでや、一人で食べるより一緒のが美味しいってもんや」

毎回こうして律儀にお礼を伝えてくれる大翔に、平は内心嬉しくて堪らない。
感謝されたくて作ってる訳ではないが、一言でも伝えてくれるだけで、朝早くから作るご飯が楽しくて仕方ないのだ。

「そう言ってもらえて嬉しいです。いつも大和くんのご飯は美味しいので、これがないと一日が始まりません」

今日も魚ですね、ぶり大好きです、と心底嬉しそうに笑って席へつく大翔。
大好物なのだろう、頬が血色良く赤みがかる。

「昨日、ええぶりが手に入ったんや。新鮮なうちに食べてもらお、思うてな」

ニッと平が笑えば、大翔は更に目を細めて微笑んだ。

「まるで新婚さんみたいですね」
「そやな、俺が主夫で、岸が一家の大黒柱やねん。今日も張り切って頑張ってきぃや、奥さん」

そう言うと、大翔が口元に手を添えて、声を出して笑ったのだった。

「僕が養うんですね、奥さんなのに…まぁ、それも悪くないでしょう」
「せや!今は男だって専業主夫の時代やで!
ぎょうさん食べて、稼いできぃやぁ」

コップに麦茶を注いで席につけば、二人同時に頂きますと声を揃えて言ったのだった。



まるで仲良し夫婦。
今日も同室者との関係は良好です。


2024.09.08

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