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ありふれた愛のかたちおしえて
何分ねむれば夜が明けますか
まだらの風船から顔を出す
えんのおづぬに乞う祈り
安堵を歩きたい
後ろの正面、誰もいない
絶え間なく続くあらゆる日常にて
手紙の裏に月蝕を隠した
降る雪を待ちわびる、本日夕方
そっとくちづける死神の証
アンドロメダより直帰します
つまんないって思えたら勝ち
剥がれ落ちる皮膚を包む鮮紅
引きずりこまれるふり砂の城
生きかけの売女はもう飽きた<
フランツ・カフカの英雄譚
その危機を丸ごと食らえ
アップルグリーン戦線
転機を迎えた紺の夢追い
お賽銭はいらないんだって
湿原をはしる白馬みたいに駆ける
奥行きのない世界に溶けていくみたい
この痛みは砂糖菓子のせいと決まっている
海みたいなベッドでゆっくりおやすみ
愛したシャドウが増えるたび
だって宙は消えちゃうでしょ
スペクトラムブルーの梯
偏光する過去のG環
戦艦から音楽を強奪せよ
染まるパラノイアさえも孤独
焼き付く細胞
欺いてくれ
褐色の罪
肺を借りる
全人類の仕事
妄想文書 Vol.1
バイオフィードバックの首輪
悪いひとだけが地縛霊になる
絶対零度のリハーサルと学習
アンダーグラウンド撲滅運動
5月にも似た薄暗いウプシロン
生まれ育ったのは退屈なまち
オートマティック・バイポーラ
裏切り者は私の隣で唇を噛む
看取られ方は、お気に召すまま
瓦礫の下で暁を数えて
天国なんて、行けなくていいけど
愛しき歴史に、我々は等しく沈みゆくのです
ヒューマニズムはどこだ(ロマンはどこだ)
やけに陽気なきみを抱擁した日
きみの呪いでトパーズも壊せる
遅すぎたドローイング・セラピー
希望なきわたしたちのための払暁
まだ救いのない歌を聴いていたいよ
誤魔化しの言葉遊びしかしらないぼくら
レフトビハインド以前/以降
何者かへおくる夢であれ
あついままの逃げ水
古代紫と相関す
融解を孕む
片目でも瞑って
オルガンの心臓
虚蝉の命
細胞をよじらせ
綻ぶ隔絶と舌先
Let's jazz the party up, shall we?
空転速く
Turn Over Regrets
毒や鼓動
Boogie Oogie Droogie
ざまあみろ、神さまもなにもかもいない
すっきり瀟洒で垢抜けた善行
嘲笑の砂糖漬け
きみは役立たずにもなれない
愛してるっていう如何様みたいなお言葉
イデアはいつもやかましい
通り雨が荒らしたあとのまち
あの日浮かんだ下弦の月が微笑む
あなたと同じセンチメンタル
アコラスが芽吹きましたので
幼いハートが透けて見えればいいのに
さいごの秩序とボーダーを超える
権威主義の円環は諦念を抱く
とっくに平らげたスポンジケーキ
遠く耳鳴りのように駆け出せばそこは
おとぎ話は現実じゃないのよ、ダーリン
ありふれたフェイクニュースに踊ってみて
わたしこれ嫌いなの、と言われた思い出
この世界飲み込むには少しバグが多すぎた
報われない祈りが報われるよう祈るだけ
にせものですかほんものですか
手綱の手放し方を知ってるかい
脆いアンニュイだってきっと甘噛みしてあげる
全人類おいてけぼりのたまゆら
賢者の花みたいなオウンゴール
きみが大人になるまで(まってる)
飴色フィーバータイム
散らばり・散らばせ
つぎはぎだらけの自己
私はワタリガラスが怖いのです



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