2

醜声
収税
銃声
獣性
重星
妄信
夢の


3

藍の刃
薊泣く
兎飼い
歌う獣
怠る証
檻の穴
翳る瞳
鴎の涙
偲ぶ菫
芒の箒
洗脳街
黄昏葬
逃亡√
毒の城
反逆者
鬱ぐ女


4

哀哀世界
歪な衝動
蠢く厄災
虚蝉の命
胡乱な舌
叡智レス
貝の挨拶
瘡蓋占い
霞に千鳥
火星図鑑
塊の空虚
価値感知
褐色の罪
詭弁中毒
郷愁あれ
極光の杜
毀誉褒貶
霧や靄や
銀河散歩
空転速く
月刊彗星
幻想残骸
枯骨の灯
孤悲順応
残夢の海
残涙体温
慈雨文学
塩辛い誉
獅子悪夢
忍ばず遙
朱引く朝
処女誘拐
足る蜉蝣
地球通信
蝶の挨拶
蕾と墜落
罪を撃て
毒や鼓動
虎が泣く
ナパイア
願えども
白銀の荻
ひかりと
皮肉な話
腐食果実
不味の恋
星の逆襲
炎の魔女
迷子外来
末裔の詩
末裔の雅
未熟外来
みずいろ
翠に釘を
未来の話
無垢無常
無言の愛
盲点礼賛
燃える栞
遺言の都
落陽浮雲
劣情学者
蝋燭百本
わが石棺


5

2月の忘却
愛燦々の詩
曖昧な自由
欺いてくれ
汗ばんだ舌
新しい日々
あの子の卵
天飛ぶや雁
天彦のおと
雨風の匂い
淡い思い出
迂闊な哀愁
泡沫の憂き
乳母車の夢
落ちる温度
架空のまち
蜉蝣の瓦礫
過去形だよ
褐色の氷鬼
紙一重の歩
仮面糾弾会
完璧な夢見
騎士の戯れ
キミマニア
恐怖喰らい
空腹に悪魔
痙攣する扉
結露の幽霊
興奮と断絶
滑稽な指輪
紺碧の鉄塔
金平糖詩集
最期くらい
最後の音符
錆浅葱の朝
寒くて怖い
燦々と、雨
識別する瞳
自浄共依存
邪魔な香水
憧憬のなつ
植物学回避
成長する翠
洗脳のひと
全部捨てて
早朝の悪魔
誓の白い痕
塵になる前
椿を食べる
つまづく葦
中枢の末裔
纏繞の羊歯
透明な衝動
咎人の脳波
毒入り走狗
毒虫同好会
溶ける境界
とろける首
凪いだ地平
名もなき涙
何て呼ぶ?
憎き愛の詩
肉薄の未来
虹色の薫風
鳥羽玉の夢
呪い糖衣錠
灰に塞いで
敗北叙事詩
灰みの薔薇
肺を借りる
破壊する扇
はしる雨音
旗振る肉体
春のために
盤上の反射
冷えた鼓膜
ひとつの首
払暁の原罪
不毛な安堵
冬と裏切り
プラムの毒
狂れる遠雷
星の暗がり
母乳で殴る
まだら生誕
夢死の安住
燃ゆる予感
融解を孕む
幽囚の恋慕
夢で見た嘘
夢を見ない
よあけまつ
夜ごと廻る
劣等の成人
蝋人形強襲


6

13歳のよる
4月まで夢路
鮮やかな余燼
小豆色の小袋
汗ばんだ沈黙
あたしの分身
あと数行の命
あなたの引力
アニマの急転
天雲のはるか
天伝ふ入り日
あまのじゃく
雨宿りに透明
いつかの挨拶
いつも寂しい
いびつが重い
浮き世の残滓
動かない波濤
生まれなさい
麗しき待ち人
上澄み新興国
おいしい狂気
鸚鵡がわらう
嗚咽に馴染む
怪獣が咽ぶ夜
怪物にふれる
篝火花の悲愴
欠けない陶器
片翼だろうが
勝ち逃げお暇
かなしみの夢
硝子の円環で
幾何学的月光
きのう見た虹
逆襲せよ小脳
嫌われ者の椿
キスでごめん
携行する運命
迎合する証明
気怠く散る花
健忘する聴覚
後悔する輪舞
声が聞こえる
午前二時の鎖
鼓動の外側で
コルテックス
紺の旗の彩雲
栄と生け捕り
来路花の狭間
散歩する夜長
慈悲ごった煮
白無垢の匿名
銃口と思い出
自由はどこだ
心中カクテル
水星の飛信子
水平線に没す
巣立ちの小舟
墨零した梅雨
接近する曇天
繊細に壊して
全人類の仕事
遭遇する証明
喪失のいびつ
象の憧れた星
狙撃手の後悔
ソワレの意思
戴冠式の魔女
たなびく燦然
月に至る穂先
罪を背負う望
つめたい母胎
抵抗する要素
手遅れの命運
デジタル階段
尊き孔雀石よ
遠い日の雷鳴
なお残る渇望
泣き虫の大脳
なぞなぞ少女
波打ち際の有
涙みたいな夢
虹ではしゃぐ
脳幹にエデン
灰になる抽象
はがねの皮膚
発火する距離
花はいまから
反射する根拠
非実在クラブ
ひと事だよね
ひとつの悋気
敏捷でずるい
二藍の溶ける
不確か・天国
物理の手と手
プラムの双子
古き良き戦慄
並行する銀河
ポーンの原罪
本当だからね
禍津日の自浄
負け犬の嬌声
真白の処方箋
まっくら虚像
眼差しの微熱
真夜中の火傷
真夜中の索敵
未完成世紀末
短いだけの詩
水をください
密室にて酸欠
むきだしの蛹
報われないね
噎せ返る清潔
迷走する黄昏
命中する懺悔
焼き付く細胞
夜半に生きる
雪色に沁みる
夢みたいな涙
陽気な断罪者
用済み青年期
雷火の子ども


7

愛されない自由
愛なき異常行動
愛はいつも計算
青に出るバス停
あとひとつの理
あの嵐の独擅場
雨の降らない街
あるときは咎人
安堵を歩きたい
いかずちの煩い
一部でいいから
いつか来る裁定
色違いのひかり
虚ろな花を掬う
麗らのあかぼし
鱗になっちまえ
描いたらひかり
臆病者の口調で
お仕着せ抜け殻
遅すぎた罪と罰
恐れなどない新
おてんきのくに
お得意の愛の形
お願い、消えて
おばけの境界線
オルガンの心臓
風のめぐる荒野
片目でも瞑って
過程のない昔話
かみさまの消炭
感化する支配者
眼窩を満たす海
感知するトープ
貫通するネオン
機械化決定理論
偽造生命を憎む
気まぐれな沈黙
キミガミタユメ
奇妙な夢を見て
急転やるせなく
歔欷が切り裂く
屈折しておくれ
暗いの、昏いの
海月は眠れない
計算はいつも愛
幻視はほんもの
恋人たちの諸涙
古代紫と相関す
この微熱の誘惑
細胞をよじらせ
砂糖漬けの箱庭
砂糖でできた国
砂漠のサーカス
さんざめく潮騒
しがらみの自浄
静かなるブレス
シスルの踊り子
疾走中の走馬燈
死に損ないの茜
ジャッジする病
瀟洒な集団行動
処女懐胎の余波
白か黒かでいい
心音は適応する
新世界衝動買い
深夜一時の祝福
救いのない静画
世界が泣いてる
石鹸のかおる爪
太陽熱のマギカ
たゆたうミルク
地球温暖化の檻
嘲笑の砂糖漬け
月並みな曼荼羅
月の宮殿で待つ
作りたての偽善
転換反応にみる
天国行きの国道
洞窟になるとき
飛び立てない宰
鳥籠の中の詳細
ナイフをくれ!
慰めすら壊して
慰めでいいから
殴ったら欠けた
波さわぐ25時
涙だよ、それは
何度目かの嫌悪
射干玉の三日月
寧日でありたい
涅槃くれないか
伸びやかな衝動
バーントワルツ
灰音が聞こえる
蓮ってきれいね
春が羽化した日
春にみた長い夢
ひつじのあゆみ
ひとひらの真実
ひとひらの約束
非力な組曲より
腹痛と君の使命
フラワーの呪い
ベータ版レトロ
返却未確定未来
暴言と投げキス
綻ぶ隔絶と舌先
まだ見ぬしるし
まっさらの息吹
全きを得る白紙
目映い嵐の予感
まほろばの溜息
丸腰の偶像破壊
眉間にジュース
水浸しの大理石
ミディアムの牙
南から飛べるよ
身に余る恋です
ミネラルの余燼
見逃された青年
みんなおいでよ
無償の愛のまま
夢中におなりよ
目隠ししないで
妄想でも愛して
物語が選ぶ今夜
やはらかき幽霊
破れにくい野望
止まぬ雨のさき
憂鬱全課程修了
夕の篝火に祈り
夢じゃない敗北
夢の中の謝肉祭
呼び名ください
夜のエチュード
雷鳴を指揮する
螺旋のみちばた
倫理的要求旺盛
連続性の水浅葱
わくらばの羽音
私は私のケリを
私を助けないで
ワンコイン救済


8

哀から響くこだま
アイボリーの失望
相見える雀と孔雀
愛を所望する左胸
青い小説の白い泪
あかねさす月の瞳
諦めのための諦め
旭のなかに嘘つき
アズライトの愚者
あたらしく慰めの
暑くても寒くても
アルペジオの迷子
あんたのせいだよ
いつか仄かな漂着
慈しみの絞りかす
一瞬も永遠も償う
犬ぎらいの野良犬
いまだはだしの子
いまも大地は熱く
蹲る世界に点滴を
渦巻く底は長い夢
瓜二つの早朝覚醒
永住を所望します
得体の知れない葵
エレメンタル・L
エンドレス過渡期
オーロラの獣たち
お茶の間って幻想
驚きはささやかに
驚くことなかれ、
俺が渇望する現実
怪獣とわたしたち
海底行き最終列車
鏡なす双眸に見る
鍵のかかった部屋
幽かなる恋なりて
空っぽ巨像発表会
がらくたの山より
完璧な勝利ですか
喜劇にも似た紺青
奇術師の線形代数
偽善者は投獄せよ
きみがいたらいい
境界線を引く坂道
きらきら、きらい
金曜日の燃えさし
愚者になりました
燻り咽ぶ自称神様
苦し紛れの目隠し
削るならどこから
月光、汚したのは
煙の詰まった風船
ゲラナのくちびる
現実・ランデブー
現代っ子世に憚る
恋も命も同じもの
構築すれども咀嚼
高揚と現在の間で
小さじ1杯の紅茶
殊更に叶わぬ呪い
さまようゆうれい
シガレットに曝す
時雨心地の鈍色を
自称無職の冒険譚
肢体不自由の青梨
下くちびるに火を
漆黒のユニコーン
自転車こいで空中
シトラス暴風警報
死にたがりの流水
斜視で隠した黄金
充電みたいなキス
深遠なる夜明けへ
新時代ビスケット
スプーキーボーイ
性格矯正承ります
整合性が愛を奪う
セレナーデの宿主
零か百か悪ふざけ
前時代的流転少年
そういう歌だっけ
走狗ならいらない
そそのかす劣等感
対岸にいる一等星
胎内のモンスター
絶えず曝される霊
濁流みたいに眠る
立て籠もり五十音
旅立ちは黄昏時に
たぶんまた会える
卵から孵った迷子
足りないは愛です
ダンスとメビウス
近くから遠くから
月並みな投げキス
月の下のジプシー
強がる鍵が開く音
デルフォイの浮気
天国巡り、遠回り
天使がいた路地裏
天上におわすきみ
天王星の救難信号
同化するエニグマ
陶器人形のソナタ
堂々巡りの輪郭線
尊き輪郭をなぞる
逃避行は得意です
瞠目するライアー
ともがいたあのひ
なぜ知ってるの?
波よ泡よ水たちよ
憎めたらいいのに
ニュートラル幻視
バニラ味の臆病者
光のために献上す
ひりひり痛む憧憬
不安定って素敵ね
不完全燃焼予定日
不時着する愛し方
不変・普遍・不偏
ブルーな歯みがき
古ぼけた枢機戦争
下手くそな日焼け
鳳凰がおわす心中
暴言・それすらも
ほんとのコメット
ほんの少しの未知
マクガフィンの蚕
ママがぜんぶ悪い
まるで犯罪者扱い
皆殺しの尻ぬぐい
ミニチュア結婚式
みんな倫理の所為
無責任な人生賛歌
夢遊する無傷の子
明晰夢のアトラス
瑪瑙色のヴェール
物語から帰れない
焼け落ちた不眠よ
安っぽい砂になり
やるせない逃避行
夢なんていらない
良心(捨ててよ)
輪郭を溶かす魔法
論理論理切なくて
私の歯を冷やす人
(泣)なんて甘え


9

あいたいあいしたい
愛足らずの通信妨害
愛なんて吐いちまえ
曖昧な理屈の魔法陣
アイリスと夜明け前
飽きもせず夢見がち
あついままの逃げ水
アドレナリンの心音
あなたのせいの腹痛
あの歌に似てる欲動
アベルの咽を潰す役
アンテナはもうない
アンドロイドの後悔
家路に落ちてた宝石
生き急ぐくらいなら
生きぞこない愛好家
異議申し立て・欲情
悪戯っぽい悲愴の手
一か八かの夢のあと
苺を摘んでよ王子様
いちばんが怖いから
いつか忘れられたら
愛おしい薔薇の装甲
今、大人になってよ
イノセントドライブ
命と命でビリヤード
いらないなら捨てて
要るのは昨日だけよ
ヴィールスのしもべ
嘘が上手でごめんね
嘘が下手でごめんね
うそつき、さよなら
嘘を見抜きたくない
嘘を許さないでくれ
宇宙はなお煌めいて
美しい夜の終点にて
美しき青き心霊現象
生まれたての小宇宙
エースの負け惜しみ
永遠にはもう飽きた
永遠を探し回ってた
永劫のアクアマリン
栄養失調の王子さま
エトランゼのしるし
エピゴーネンと亡骸
演奏みたいな雨露に
おかげ様で秘密です
己がなくてどうする
終わったカタルシス
懐古にはもう飽きた
帰る場所はもうない
覚醒も睡眠もご詭弁
陽炎を突破するまで
片隅のウィスタリア
片割れが泣いている
かつて最果ての発光
彼方に手が届くまで
カナリヤのいたずら
南瓜は空を飛べない
神様だって夢を見る
カメオ出演絶対禁止
ガラクタばかり終電
軽やかに・密やかに
感覚ばかり鋭い深淵
き・え・な・い・で
聞き手の要る独り言
偽善者たちの白昼夢
吉兆のカンパニュラ
きみの総てを愛して
恐怖は鼻の奥で甘い
極光が吸収する煌星
ギラギラ煩い存在感
砕けた氷は戻らない
唇から遠ざかる矛盾
唇に残った嘘を拭う
ぐるりめぐり花時計
黒目がちなソンカー
恒常性を恥じている
合理的なさようなら
心の乾きを癒やして
誤信念課題不通過者
この乾杯の時価総額
この指輪を汚してよ
琥珀色があるところ
ご令嬢が指揮を執る
混雑したアビリティ
こんにちは偶像崇拝
ささやか・さわやか
錆まみれのエニグマ
サファイヤの逃げ場
さよならじゃないよ
サヨナラノオシラセ
残酷な花弁に共鳴す
自己都合の自己紹介
しじまに旅立つ星影
自信過剰な桃花心木
舌でつついた結び目
湿ったままの一等星
受信者としての責務
条件付けられた敏捷
冗談みたいな終末論
冗長な凪に殺された
焦熱に足を掬われる
しょうもない憎しみ
初回半額の全面承認
深海に潜るための翅
人工水晶のまぼろし
人工知能の愛と論拠
死んだふりの救世主
しんとんとろりの花
真理は鉄の味がした
ずっと狭間にいたい
スピナル・ゴースト
整然と綴られた手紙
性的衝動の処理落ち
前時代的本能と踊る
ぜんぶ天南星のせい
蘇生するウォーカー
それぞれのフラッグ
それなりよりはマシ
そんなのやせ我慢だ
ターコイズの国にて
誰が為に神はいるか
誰もみてないひかり
叩き付ける雨を飲む
多弁で紡ぐ砂糖菓子
地上まできみの火花
散らばり・散らばせ
ちょっとした不等号
恙なく生きています
罪と痛みを信じてる
定義された午前零時
天国色した同族嫌悪
天国に抗っても無駄
天使か蜘蛛か飴玉か
統合しない夢のあと
研ぎ澄まされた波動
時計仕掛けの温度計
閉じゆく瞼が捉える
とっておき蜘蛛の糸
とはいえ飽和した愛
ないはずのアパシー
流れを変えるグザイ
生温い夢を焼く業火
ならば真実の濁流に
逃げるなら今のうち
西のまちに降る太陽
似ている脆さの装置
眠る、自由がましい
乗れよ萌葱の産声に
パーティタイム保護
はいきょでむじゃき
馬鹿者の空転をみる
漠然とした命と灯火
白昼夢が覚めるまで
花もいつかは枯れる
花や花が探すうつつ
犯罪者が座った椅子
パンジーが咲く夜に
ブーゲンビレアの女
不安定を抱擁する夜
深い眠りに寄り添う
不必要な子供の情景
文殻を積み重ねる度
冬に降るララバイを
ブルーアシードの森
古き悪しき分不相応
分不相応な自殺行為
偏光する過去のG環
ぼくらの偽物ごっこ
星が味方してくれる
炎より生まれ出でる
ボヤージュがなんだ
ほんとうは有限の宙
マスクドプリンセス
魔女は濡れる霧雨に
まぜこぜの今むかし
末端に行き届く快楽
茉莉花のこどもたち
窓際の惜しみない愛
的外れな悪意を孕む
目映い元素こそ甘美
眩しいくらいの祈り
まぶしがれないぼく
マリアインザベッド
ミモザの見える廊下
未来という潔い火傷
明朝体で記された愛
ミントティーの夢想
無罪の罪を享受する
無秩序なる創造の燭
目隠しすれば大丈夫
瑪瑙でできた林檎飴
メビウスになりたい
やがて遊離する強迫
やすらかな未熟の庭
ややあって、口づけ
ユーフォリアの代償
憂鬱なんて知らない
友人以上、恋人以上
雪が塗り潰したまち
汚されないロマンス
夜をもいつくしむ園
ライアーが囁く前に
ラズベリー色の地球
量子論的イプシロン
ローマ字表記の未知
ろくでなしの二刀流
ワインレッドの中枢
私は鯨になりました
悪あがきは染まるか
悪あがきもできない
割れたまま光彩陸離


10

愛執のない行き先など
アイシング・ブルーム
アイスクリームの接近
愛のなりそこないです
アウトブレイクの反動
青信号が繋ぐ道しるべ
朱い口紅が秘めている
あがる雨には興味ない
悪魔と踊る、蛹の子ら
朝焼けの果てのこがね
新しい色から魂を描け
アップルグリーン戦線
あなたのいない熱帯夜
あなたのための揺籃歌
あなたの点火がきれい
飴色フィーバータイム
ありがとね、悪いひと
アンバランスな魂礼賛
アンビバレントな灯火
言い訳が蝕む地獄行き
遺影を隠しておいてね
生き場所を探している
イコールアイラブユー
いつか自動になる前に
いつかの夏の始まりに
いつだって意識の延長
イデアだから喪わない
いない人には勝てない
命燃やしながら歌う歌
祈りとは愛の残響です
色あせないおもちゃ箱
ウィリディス、幸運を
ヴィンテージと夜更け
迂遠な炎で焼き尽くす
宇宙みたい・イントロ
美しい灯台のまばたき
うるさい悪魔を夢みる
永遠なんて蹴っ飛ばす
エトランゼの泣きまね
エバーグリーンの輝き
オート再生するせりふ
大さじ一杯だけの点滴
お喋り禁止の暗中迷路
おぞましい朝を迎える
お天気雨は機械仕掛け
オパールグレイの精神
おはようアプリコット
オハラもそう言ってた
思いやりいつくしむ羊
音楽でできたパライゾ
海岸線で会いましょう
かぎろひの燃ゆこころ
拡散も収束も根拠不明
加工された魔法に酔う
重なるシナモンの反発
葛藤ってお腹がすくわ
悲しくても泣かないの
紙切れみたいな夏の幻
神様のセルフハンディ
絡繰り仕掛けの脳みそ
硝子の割れる音がした
体の重いロマンチック
瓦礫の下で暁を数えて
偽善も迷妄もお腹の中
きっと朝を塗る塗り絵
昨日と明日は関係ない
昨日に置いてきた諦念
昨日飲み下した空模様
きみがいるから大丈夫
きみだけに見えない橋
きみと踊るは空転か茨
きみの泣き顔を食べる
キャンドルと書き置き
共依存にも似た救世主
共有とは永遠にも似て
きれいすぎるささくれ
きんいろに光る走馬燈
金星へと至るシグナル
朽ち葉の裾が愛おしい
靴紐で綾取りしようよ
口説いてつくる蜃気楼
首を絞める長閑と結露
雲で生まれた8月の話
雲も花火もなくていい
グラヴィティの誤帰属
クラレットスーサイド
警戒をさをさ怠りなく
形而下の精神薄弱だけ
欠席裁判が始まる前に
煙でできたこのからだ
煙は愛ではありません
限界レッスン累計回数
現実対応の修正テープ
元素ならばまた会える
行動科学の成れの果て
凍った海に不時着した
心の中で転がしてる苺
この歌に声はいらない
こびりついた因果応報
これでもかとほころぶ
これはぼくの使命です
壊した罠に捕らわれる
コンクリートディスコ
紺青の虹を待っている
コンビニで買った劣等
冴えない昼間の天邪鬼
策士のサーカス予定日
さざめく砂上の散々な
颯爽とヒューマニズム
雑草が覆う自傷癖根性
裁くのも人間だったね
シークレット・モーヴ
時効を迎えた自暴自棄
地縛霊がいるんだもん
邪魔しないで、この世
自由意思で選ぶエデン
小規模な酔夢と溶ける
正体不明の涕涙の正体
少年の願いが届くなら
しょうもない極論たち
知らないことは美しい
知らんぷりのヴォイス
ジルコニアの夢をみる
ジレンマ持ち込み禁止
白い吐息が塗り替える
親愛なるカタトニアへ
辰砂でつくったほお紅
水彩で描いた森の中で
スタッカート・レイン
ずっときみを探してた
すなおが眩しい蒼の夜
スパイリーアのしもべ
世界としての比較演算
遭難みたいに音信不通
素っ気ない新宿を歩く
空が青いとは限らない
空を飛べないなら走れ
それがきっと音になる
それとなく眠るための
太陽が死んでもぼくは
太陽の昇らない南の町
樹がワルツを踊るとき
単純計算の利他的行動
小さな花のアムネシア
致死量のアクアマリン
月並みになれなかった
つぎはぎだらけの自己
罪が脱皮するより早く
爪先には硝子のピース
庭園の果てで悪あがき
手に吸い付くみたいに
同意書のない主従契約
桃源郷に幽霊はいない
どうぞ一口砂をお食べ
灯台躑躅に捧げる夢見
時の流れに身を任せて
どなたか私に揺籃歌を
扉はなくとも鍵は在る
なきがらはおこのみで
嘆きの泡を集めて壊す
情け無用、つつがなく
何かを手にした爪と爪
なのにまだ、覚えてる
名前がないなら付けろ
滲む目頭のせかいにて
人魚姫が嘔吐した泡沫
白亜紀のダンスフロア
はやく僕の肺を食べて
はやくリラになりたい
ハルジオンは傍にいた
パンとサーカス症候群
万能感に溺れてみせて
東から遠くに来ました
ひかりしのばせた刺繍
飛行しようか天国まで
ひずんだ白で書き殴る
複雑怪奇な摩耗を抱く
不自由に踊るクイーン
不条理の腕に抱かれて
腐敗でつくった既視感
プラネットをあげよう
ヘテロクロミアの後悔
蛇使いに問うことには
鳳凰色のアイシャドウ
ぼくとお揃いの理不尽
ホライズンテクスチャ
ホワイトリリーの絵画
まだ紅くならない夕方
瞬きの愛を待っている
間違った愛着などない
まぼろしみたいな果実
ママの声も聞こえない
真夜中のタクシーにて
見えそうで、見えない
水浸しになるまで泣け
みっつ数えて条件反射
ミュール履いた女神様
未来はレプリカばっか
むかいあわせの毎日が
目が覚めたら愛になる
木星をナイスキャッチ
戻り始めた正気と痛み
やがて虚ろな無償の愛
やかましいいとおしい
八つ当たりが甘すぎて
幽霊船に乗ってみたい
指でなぞった影の輪郭
ゆらゆら知ったかぶり
来世めいたボヤージュ
ライムライトの支配者
ラベンダーの水素爆弾
ララバイ、眠ったふり
リコーダーを吹く少年
両目で見る危機的状況
ルージュに灯る蛍光灯
わが最果てに寄せる波
わがまま(きみだけ)
忘れた頃に来る道化師
わたしあなたを試験中
わたしたちのエンジン
わたしは息を吹き返す
私は化粧で武装するの
私を殺めるための迷夢
藁にも縋るウロボロス
ワルツは空気感染する
我を忘れ・僕の片割れ
ワンモアグッドエンド


11

100バーツのロマンス
あーだこーだの時間稼ぎ
愛煙家が描いた条件刺激
アクアグリーンの別れ際
悪魔と契約、生贄は初恋
顎が外れるくらいの不安
鮮やかなきみ、だあれ?
明日で待ち伏せしてるね
あたしの不思議をあげる
新しい街で芽生えたのは
あなたの笑顔消えぬまま
炙り出すアメジストの瞳
溢れた光はどこへいくの
アルカイックユートピア
アレキシサイミアの1月
アンニュイを撫でないで
イカサマジャッジメント
怒り隠すなんて悪あがき
息を切らして辿り着く朝
息を殺して眺める安楽死
いくつの迷霧がけぶる朝
意地っ張りが犯した過ち
いつかの夢はしんとして
一生一人になれない呪い
いつまでもきみを守るよ
祈りと幻視どちらが遠い
いまここにしかない稲妻
イルミネーションの最期
色づくステラが予測する
因子分析を終えて一休み
後ろの正面、誰もいない
薄暗いコーホート的撲滅
薄ら氷に自分を映しつつ
美しい夜に羽をくれるか
うら裏うらうら恨みわび
胡乱な破壊を甘受する話
栄養補給にいってきます
エナドリ色のサンセット
えんのおづぬに乞う祈り
おいでよがらくたの海へ
遅かれ早かれ来たる別れ
オプティミストの作り方
おまえはどうせまぼろし
おまじないには頼れない
玩具が泣いて待っている
おもちゃ箱の中にひとり
お屋敷に引きこもる妖精
オリーブみたいな敏感肌
俺は好きだよ、って牽制
温室みたいな偽造のひと
カーマインに染める微熱
海図があるから進まない
階段教室に停滞する湿度
海底の愛を夢と名付ける
カオス理論の劣化コピー
顔を隠している麗しの花
鏡の中のあたしに微笑む
過去形になる雨のにおい
仮想存在にケリを付ける
勝ってきみの首を絞める
紙かインクかペンか羽か
かなしいほど綺麗な幻聴
かなたの春を待っている
叶わないから美しい物語
空っぽのヒーローたちは
擬態する賢者のおはなし
希望なき抵抗をぶつける
気まぐれに同じメロディ
きみに螺旋の八つ当たり
きみの歪みも完治するさ
きみはエンドレスを嗤う
逆張りばっかりパレット
急行乗り換え、軽やかに
共依存を飾る宝石はない
凝縮された生の世界にて
霧に溺れたあの日のこと
きんいろの慈雨と旅立ち
銀河はいつだって優しい
空転する作話が笑ってる
欠損したきょうだいたち
コーラルレッドの羊飼い
虹彩でフロイトが謳う詩
絞首台みたいな夜の公園
荒廃したこの星でおれは
ここから生まれたかった
午前一時のかわいい火傷
午前九時半、喫茶店集合
コチニールまみれの紅月
こっちを見てない綺羅星
この唇が全部包み込むよ
このまちに降る祝福の雪
この世にいらない偶然を
この世にウチら二人だけ
混沌と混沌を聞きました
殺伐となんかしてないよ
錆び付いた母胎に触れる
座標に記された365日
彷徨う夜を掬ってあげる
さわがしく欺く理論は櫨
三一五三六千秒のアリア
酸素が燃えてきらめいて
仕返しに踊ってやろうか
自己愛の果てを見ていた
示唆も孤独もあまり有る
静かにそっと心を閉じた
シナリオライターの誤算
ジュースのふりした媚薬
シュレディンガーの心臓
真紅の日常に愛を込めて
心臓に絆創膏は貼れない
酸いも甘いも全部食べる
隙間のクリームイエロー
すぐにでも壊れそうな窓
スペクトラムブルーの梯
すべて肉体の透明な部分
スローテンポで歩くきみ
制御志向のアインザッツ
清濁ちゃんぽん二日酔い
聖なるひとの小さな体躯
セルリアンブルーの玩具
戦艦から音楽を強奪せよ
全部きみの手のひらの上
早朝の茶番みたいな失恋
その危機を丸ごと食らえ
そのライトは眩しすぎる
退屈しのぎに夢を探そう
大切な何かが呼んでいる
怠惰な日々にアゴーギク
宝物はまだここにあるよ
ダサい応援歌うたってよ
戦い、が始まる10秒前
戦うだけなら、犬で充分
たった一本、抜けない杭
多肉植物が教える不快感
たまゆらの偶然と逃げ水
だれかのヴァイオレンス
誰よりもばらばらに纏う
ちょうど雨宿り分の長雨
沈没する不穏を見逃した
蕾の鼓動が射貫いたのは
デイドリーム・クーリエ
手紙の裏に月蝕を隠した
でも本能に従ってみたい
転機を迎えた紺の夢追い
どうせなら私もいきたい
道徳みたいな愛に溺れた
毒を食らわばあなたまで
隣に住んでる異質な神様
トラブルメーカーに聞く
泥みたいにインソムニア
ナイトトレインも透けて
ナイルに沈む虚構の住人
長雨の庭園で踊り続ける
泣きそうなほど甘い世界
泣き笑いの花時計のこと
何者かへおくる夢であれ
慣れないレクイエムより
何度でも牙を剥く口づけ
何度も跳ね返り雲になる
ニセモノ・チョコレート
日常盗んで出口に行こう
人間が曼荼羅になった日
眠れる森のノスタルジー
喉の渇きにも似た夢遊病
馬鹿だからわかんないの
バグった命もいいだろ?
花束だか宝石だか知らん
母の怒りを集めて紡いだ
はやくおいでと海が呼ぶ
パレードみたいな恋の話
悲劇すら手招きしている
翡翠の完了反応のために
左胸からいかづちを撃て
皮肉ばかりが押し寄せる
開き直っちゃいけないよ
瀕死のぼくにどうか愛を
副交感神経の奏でる聖歌
踏み躙ればいいじゃん!
ペパーミントを片付ける
宝石のひふをひけらかす
暴力性のない暴力のこと
菠薐草色した息吹と鼓動
ぼくらはまだ飛び散る光
欲しいでしょ?あたしが
ポピーの墓場に忍び込む
マーブルランド心中事件
迷子の神様を探している
前向きばっかり並べてる
待ちに待った本物の歓喜
真人間ひとつ飼っている
眩しすぎる万能感と踊る
摩耗した肺ならいらない
水から生まれて水に返る
水浸しになれない夏の話
見渡す限りのぬるい本能
無音を泳ぐ眠りのからだ
無明と無明で繋がる僕ら
迷夢に顕れる美しい文字
めぐりめぐるロマネスク
もうない絶対零度の過程
もう人魚ではありません
もっとつつけばよかった
もらう命にきみを隠した
優しい月ときみが怖いの
良く喋る鸚鵡は殺される
来世のきみを覚えている
楽園はここにあるんだよ
ラベンダープロヴィンス
ランディングぐらいなら
リチュアルダンスの生贄
ローズがかった眩暈の隣
濾過された悪意を呑んで
ロストした夢想について
ロボットエンジェル降臨
矮小な俺をうたった聖歌
わかり合えるはずの芽を
別れも出会いも平らげる
私、母になれたんだって
私が死ねば完成するもの


12

43分で着くシャングリラ
アーモンド色の傷を撫でて
アイアンブルーオペレッタ
愛だなんだを結局求めてる
愛だなんて、冗談はやめて
アイビーがわたしを守って
曖昧な海にそそがれるのは
曖昧はここに捨てていこう
愛を奪う迷霧で成っている
青く揺蕩うひかりのしるし
秋雨の中じゃ飛べやしない
秋めく星彩とあの日の水面
灰汁に踊る、捨てられた水
悪魔のために合わせた指先
明後日を焼き尽くす正しさ
明日が恐いなら前を見るな
明日きみはどこを彷徨うの
厚い雲が途切れたからだよ
あなたが偶像ならよかった
あなたが願った想像の微熱
アナログなランナーズハイ
あまりにも肋骨が軋むから
あるいはもう一度手を繋げ
アレゴリーに満ちた亜細亜
泡のように生命は浮かんで
アンインストールした長夜
安全基地でお待ちしてます
あんたのママゴトを許すよ
言いそびれたヒーロー願望
家に置いてきたオルゴール
生き急ぐ孔雀色のたましい
いつか泣き虫がなおったら
いっとう目映くみえる前夜
イデアはいつもやかましい
糸くずまみれのプラネット
射抜かれた星々のスパイス
祈りの言葉セルフチェック
今、飛び降りたのはだれ?
ヴァーサス・アウイナイト
ウォーカーと不協和の夢路
憂さ晴らしのための片割れ
宇宙人を捕まえた気がする
うるさい静寂もあるみたい
狼狽えてあげてもよかった
永遠に乾かないマニキュア
エレジーみたいな他人たち
縁起がいいってきみの言葉
オートマティック因果応報
オーバースケールの我が家
おいしいねと、言ってみる
嘔吐も嗚咽も一緒でしょ?
お決まりの祈りとシャイン
お賽銭はいらないんだって
お世話になっておりません
かくれんぼは終わらないの
風を切る翼だから生きてる
片隅でも天国でも地獄でも
片目で見たあの夏のポスト
哀しいね、なんて褒め殺し
神も恐れた最後の1ページ
仮面をはぎ取る瞬間の閃光
がんじがらめ・すこやかに
聞こえない・インテグラル
キシリトールを吐き出した
傷だらけの蛹を抱きしめて
きっと焦がれる絶対零度に
貴婦人たちの言うことには
きみが海になれますように
きみと見た秋果のきらきら
きみの独占欲、猶予、存在
きみの泣き声を聞いている
きみの涙に散ったスパーク
きみを試すための言葉遊び
綺麗で綺麗で砂みたいな涙
キュクノスを葬った逃避行
共鳴でもなんでもなかった
銀河の夢(きみが言った)
喰い尽くすのは簡単ですか
偶然みたいに飛んでいこう
空腹のままセックスしよう
グッバイグッバイ自棄糞に
クラシカル・ユーフォリア
グラファイトを文鎮にして
クリテリオン・ギャンブル
黒歴史への参加は任意です
蛍光灯に群がるわたしたち
けぶる脳裏で夜な夜な咽ぶ
後悔するのは簡単なんです
ココア一杯800まんえん
ここからはのどかな安楽死
ここにある底なし沼ほどの
鼓動を刻む摂氏2度の心臓
この距離に名前をつけてよ
この世ならざる豪雨の晩に
コバルトの宝石つめこんで
孤立無援がよく見える部屋
これ以上はかりそめの地獄
こんなところで躓いている
再会を信じるだけならタダ
さいごの夢幻劇がいざなう
サニーサイドはいつ終わる
サバンナでまた会いましょ
錆びついたアグレッション
サボる言い訳が必要かい?
醒めない夢と誘わない楽園
残響、それすらも疑わしい
シーグラスはすぐに壊れた
ジグソーパズルで時間稼ぎ
地獄じみたルーレット幻影
静かないばらの波間を歩く
しぬまでどうせひまつぶし
自分の心臓に戻っておいで
自分を責めてごめんなさい
蛇の目エリカが映える夜に
純情とまぼろしのジレンマ
ショッキングピンクの羽虫
シリカゲルに恐怖を隠して
すべては終末からはじまる
世界と私をつなぎ止めてる
セキュア・ミス・オリビア
せめて蝶を目に焼き付けて
ぜんぶ怖いからそばにいて
そう簡単に見つめ合わない
俗世に興味は御座いません
そっとくちづける死神の証
空が見たいと言われたから
確かめ合うことを愛とする
ただの後悔じゃ足りなくて
たった一晩の転がるダイス
煙草の煙がつきなみに燻る
誰かの代わりで塗り替える
チェリーセージかおるきみ
力を抜いてゆっくり死のう
ちぐはぐな部屋で二日酔い
秩序うしなわれたコンビニ
秩序は僕のために笑わない
散る花に似たエピゴーネン
テーマパークで死神ごっこ
手負いの空気を燃やすため
デスティニーロンダリング
てめぇの運命をぼったくる
天国のしるしをつけた文書
伝言ゲームはもうおしまい
通り雨みたいなピンク野郎
ときどき正気がおそろしい
毒入りの林檎を食べるだけ
飛び立つ前から鳥だったね
跳んだり跳ねたり踊ったり
名前を呼んでも物足りない
賑やかな打楽器は彩る祝辞
日常とはどんなものかしら
二五〇万光年からきた合図
ネープルスイエローの国民
願わくば火花のような衝動
ネバーランドで生き続ける
眠らないから目が覚めない
バーミリオンの焦燥を抱く
灰色の四季に終止符を打つ
儚いひかりに従ってしまえ
始まりも終わりもない躁鬱
はじまるときはこんな感じ
白血球に身を任せてしまえ
花火と花火のあいだの無限
ヒーローに縋ってしまった
光ない世界を進む方が楽だ
ピストル少女と自転車少年
ひとつひとつは無意味でも
ピトフーイに蝕まれたいの
独り寝の夜に沈んでいたい
皮肉にも避けられない不明
火花のねむるあなたの刺青
貧血で見えるきらきらの光
不協和音で踊っちゃおうよ
フギンとムニンが呑む水滴
ふしだらでもいいでしょ!
ふたりで笑えるから大丈夫
葡萄色がひかる収束なのだ
ブラックライトを探し回る
フランツ・カフカの英雄譚
フリーズしてるカーニバル
ふりむかないきみとダンス
ブルーライト・パスポート
震えない愛をちょうだい!
並行世界の寧日を舟葬する
平凡の終わりを共に迎える
ボールはまだ投げられない
包丁ほどは鋭くなくていい
ぼくたちには余りある混沌
ぼくと旅人のアンバランス
埃が積もった使命ってヤツ
ボディイメージは完成かい
墓碑銘に愛とでも刻んどけ
まだらの風船から顔を出す
摩天楼のはざまに咲く野菊
纏う朝の切れ端をもらって
魔法仕掛けのスーパーカー
まるで前に進むだけの温室
万華鏡にうつる退屈な怠惰
未完成の部屋で待っていて
ミッドナイトブルーの形見
虫篭の中のからすのように
名探偵にきいてみましょう
女神の乳首を噛み千切るの
面倒くさい贈り物があるよ
燃える欠片でできてる宇宙
もっと魔法をちょうだいよ
もらった藍が今ごろ芽吹く
役立たずのマーヴェリック
夕焼け小焼けできみを思う
ゆきずりのキラーチューン
夢見がちでいられたからだ
夢をはかる絶対的評価尺度
揺らぐ未来に届かなかった
夜明けの散らばる此岸にて
ライアー・ライ・ライアー
ライラックにひかる分だけ
ランタンで靄を明かすまで
立脚する理論のないアニマ
理由も結果も全部いらない
ローズダストの水に溶ける
ワイングラスの底に沈める
ワンサイドゲームの23時
ワンルーム、立方メートル


13

0、もしくは1のエトセトラ
0か100かでお伝えします
アーキタイプは崩壊しました
愛、なにもかも、それすらも
愛したシャドウが増えるたび
愛して欲しくなんかなかった
愛振りかざすバックステップ
あかるい果樹園で泳いでいる
アコラスが芽吹きましたので
足跡を煙草の煙で掻き消して
あなたと同じセンチメンタル
あの子はなんにも知らないの
あの時の祈りが逆光となって
溢れ出すくらいの危機的状況
あふれる多幸感のエトセトラ
あまねく歪んだ世界でひとり
歩く、歩く、歩く、月面探索
アンダーグラウンド撲滅運動
あんたに寄りかかりたかった
安堵も蔑みも綯交ぜの小部屋
アンドロメダより直帰します
アンナ・カレーニナはどこだ
生きかけの売女はもう飽きた
育児嚢で育ったアンティーク
いつかきっとゆらめく藍晶石
イントロダクション・すべて
ヴァイオレンス・アーモンド
宇宙を旅するみたいな気分で
生まれ育ったのは退屈なまち
裏切り者は私の隣で唇を噛む
うるさいカーナビを黙らせて
うるわしのカレイドスコープ
うんざりしてても世界は世界
永遠に・底なし沼で・泳ぐの
駅のホームで誰かを待ってる
鬼さんこちら、無明のほうへ
おまえの八重歯を見ていたい
思い出話に縋ったりしないわ
ガーネットの星にとんでった
掻き回して、乱して、踊って
駆け引き要らずのおまじない
影ろう叢雲・見上げてごらん
カナシミノウタ・ア・カペラ
可もなく不可もなく浅い呼吸
芥子色には染まりませんよう
絡まった指をほどいて遊ぶの
漢字テストの裏に書いた手紙
カンパニュラの抱擁に見えた
傷だらけのシャンパングラス
キスみたいにねむたい脳みそ
奇跡が生まれるはずの地下鉄
昨日までの明日はもうないの
牙を剥くオプティミストの灰
きみが死にぞこないだった頃
きみに会えたら何て言おう?
きみになれなかったエレジー
きみの薬指を傷つけてあげる
きみは役立たずにもなれない
きみを騙してじぶんを騙した
今日何度目かのヒヤリハット
享楽主義者の楽園へ行こうか
霧雨と愛、見分けがつかない
空気じゃない何かが詰まった
くすんだ自尊心は足りてます
クレプトマニアは優雅に去る
クロマトグラフィー愛憎分別
激情に焼べる十字架のようで
権威主義の円環は諦念を抱く
コールアンドレスポンス、僕
こころの健康そこねてますか
御託はいいからとにかく進め
コチニールでできた来世の愛
この高鳴りはみんなには内緒
このままじゃ枯れてしまうよ
この劣情に救世主は訪れない
零れ落ちた、(さようなら)
子守歌を煮詰めたら何になる
これは何のメタファーですか
コントロールできなくていい
今夜のギャベルはひどく細い
サーモンピンクのフルコース
錆色で満ちたステンドグラス
寒さと冷たさの違いについて
触りすぎて弱らせる僕の悪癖
サンスクリット語で言って!
自分に対して随分冷たいのね
自問自答するあいだ時間稼ぎ
重力に負けない特別な浮遊を
証明を願ってはいけないのね
蜃気楼みたいに笑っていてね
死んじゃうなんて言うから、
すっきり瀟洒で垢抜けた善行
スパンコールだらけの拷問台
スピード勝負はもううんざり
世紀末にまた会えますように
世界が終われば不要な非常口
絶対零度のリハーサルと学習
善人でしたなんて尚更つらい
そう言って、きみは薄く笑う
ぞっとするカレイドスコープ
卒論、テーマは美学について
その激情のためにとっておく
その場限りのパーティー思考
染まるパラノイアさえも孤独
それは単なる運命であってね
それもやむを得ないでしょう
大気遠近法で適当に手をうつ
退屈な羊は退屈な夢をみるか
絶えずエコーするエンジン音
だって宙は消えちゃうでしょ
ダメージド・アイスグリーン
誓を絶対に見失わないように
つきあかり、あやし、ひかる
つくりかけの粘土を溶かした
つまらない言葉で首を絞めて
つまんないって思えたら勝ち
強がりの薔薇が囚われるまで
天敵なんて知らないふりして
電話のゆくえ・神のみぞ知る
どうせ余燼になる愛しき子ら
とうに忘れた最果ての赤い靴
通り雨が荒らしたあとのまち
ドライアイスをレンジでチン
ドライアドが選んだ仮りそめ
ドライブインシアター回遊中
ドライフラワーがくれる陶酔
ドライフルーツを残さないで
ドリーマーたちの午後10時
とわに溺れるアフォーダンス
何分ねむれば夜が明けますか
煮詰めた不安を夜半に食べる
人魚姫への憧れがきみを喰う
ニンジンみたいな七つの大罪
沼底に沈む、愛しあうふたり
眠れぬ夜のトラブルメーカー
喉が枯れるまで毒を飲み干せ
呪いの聞き手になってあげる
パーティーピーポー閉塞前線
バイオフィードバックの首輪
ハイペースで蝕む舌先の魔法
馬鹿でガキ、それから鮮やか
剥がれ落ちる皮膚を包む鮮紅
博愛主義とイノセントの対価
引きずりこまれるふり砂の城
引きちぎったベールを纏うの
人知れず産まれる独善的憂鬱
微熱を泳ぐ混濁は綺麗でした
秘密のわがまま教えてあげる
ヒロイズムの余波をみくびる
プールでは飴細工すら溺れる
不可欠なオークルを身に纏う
賦活するインナービジョンズ
不眠症だからきみとは腐れ縁
フルーティでまろやかな嗚咽
蛇が飲み込み果てまで開く森
葬るときだけ神話になれるの
ぼくらの関係に未来はあるよ
欲しいのはダークじゃなくて
ボンド・ペーパー・シザーズ
撒き散らした真白のごみくず
街ゆく人よ愛玩をうそぶいて
まどろみから逃げてしまえば
まほう仕掛けのメトロノーム
マラカイト探す準備をしよう
まるでチョコレートみたいね
マロン・グラッセの似合う唇
満腹、でも何かものたりない
マンホールに沈めるライアー
見えない世界より顕れる清光
みっともないけどしがみつく
みんな死ぬまでランダム再生
向かい合うなら平行線がいい
無感情だなんてそんな傲慢な
めぐる、まわる、おりられず
メトロノーム・シンドローム
やがて発火する神さまのこと
やさしい嘘でさよならしてね
有給つかって星を見に行くよ
指先はずっと変わらないのに
夜ごと打ち寄せる運命の仕事
汚れたあたしはもう乗れない
夜更けの公園の記憶ばかりが
読み取るべきもののない郷愁
律儀に守ってる自分との約束
理論的根拠なんていらねえ!
臨界期にまつわる3つの誤謬
ルーレットまわらないまんま
ルビーレッド・淘汰の幕開け
レフトビハインド以前/以降
我が身可愛さに逆行する星々
惑星と惑星のはざまのブルー
わたしたちの保存性と夜更け
私にしかもたらされない結末
私の遺影の前で唇を噛んでよ
わたしを連れ去る斑の湿度に
わたしをよろこばせるなにか
悪いひとだけが地縛霊になる
ワンダーランドを呼ばないで


14

5月にも似た薄暗いウプシロン
飽くまで踊る、裸足のまんまで
足音ごとにすすむエンドロール
あたしの転寝をきみにあげるよ
婀娜やかなミステリーをあげる
あどけない故郷全部壊れるまで
あなたに必要なみっつの神さま
あなたの泣き顔を覆い隠すもの
あの日の深海魚は真青に燃える
あはは、これじゃ死んだも同然
アフォガート・アヴェ・マリア
溢れて戻らないアイスコーヒー
アラザンばっかシフォンケーキ
ありふれた愛のかたちおしえて
いくつかの雨から受け取る豊穣
愛しいようで、憎らしいようで
嘘の叫び声だから届かなかった
宇宙船/いつか思い返すのかな
鬱鬱としてる方が楽なんだって
海を越えよう、落日を越えよう
永遠などないので御注意下さい
エスカレートワルツを踊ってね
オートマティック・バイポーラ
おいで、こっちはあったかいよ
鬼の子はぼくの肺に住んでいる
折り返し地点で散らばれるのに
オルタナティブエゴにピリオド
おれたちを突き動かす単純計算
カオス理論に囚われる3月にて
攪乱のためのゆるやかなカノン
傘で守れるミサイルなんてない
かつて幸福だったきみについて
勝手にやってくるラピスラズリ
かなしくって、ふざけちゃうよ
感情を噛み殺す言い訳ください
儀式じゃなくて愛だったなんて
黄信号で、止まるか?進むか?
きっと夜ばかりがわらっている
きみがどこかでよんでいるから
きみに会えるならそれでいいや
きみに贈るリボンがけの市街戦
きみにとってもしょうもない詩
きみに星屑を届けたかったので
きみの朝のおかげで胸がすいた
きみの返事を待ってるルーザー
きみの呪いでトパーズも壊せる
きみの瞼に希死念慮は重すぎた
きみを思えばメロディになれる
胸裏の星座はここにあったのだ
きれいな夜明けに閉じ込めるの
きんいろのサニーサイドアップ
崩れそうだから駆け抜けようよ
クロムイエローの神さまの部屋
啓示に打たれるためのパライゾ
賢者の花みたいなオウンゴール
心みたいなメヌエットに触れる
鼓動の間隙に刺す針をください
コンビニエンス・インソムニア
再会はもっと賑やかがよかった
最果てへの道しるべが消えゆく
サックスブルー・ファンタジア
五月雨はきみで、きみは五月雨
三時のおやつに死神はいかが?
沈みかけた雁字搦めの不協和音
渋谷でみつけた木いちご持って
シャルトリューズ・ロリポップ
終点を覆うのにじゅうぶんな霞
ジュリエットが望んだ夜間飛行
すがすがしいほどのどん底にて
すきだよと言うその偽物の音色
スクランブル交差点のジプシー
スレートグリーンのおとなたち
頭痛に良く効くパーティノイズ
世紀末にはじまるイカサマゲーム
聖女の茶番はいつまでもつづく
世界は私に目覚めよとうるさい
全人類おいてけぼりのたまゆら
高台の住宅地でひかったみたい
宝物はとっくに泥になりました
正しさって一体どういう意味さ
手綱の手放し方を知ってるかい
煙草を吸うキッチンで見る夕暮
たぶん満ち足りた引力なんだし
天使も悪魔もみんなそうだった
ドーナツホールに砂糖水いれよ
溶けてしまいそうな虹の端っこ
トロフィーワイフに焚べる供物
どんでん返しは許してあげない
長雨も悪くないなって顔してた
殴って叩いてぐちゃりと潰れた
なにもかもそこそこの日々にて
憎しみなら二人で分け合えるね
にせものですかほんものですか
温もりが思い出せないなら死ね
熱帯夜はまことしやかに嘯いて
パールを食べるネクロマンサー
バイスタンダー・ポートレート
馬鹿からもらったダイヤモンド
箱庭の夜光虫はひとりさびしく
始まりも終わりもない閑静なら
バックステップ・ユニバースで
びーだまの中のわたしは何色?
ビタースイート・アマレッティ
秘密基地、雨が年中降っている
フーアーユー?って残酷ですね
双子の星ならば無知でいられる
ふみだしつづけるみぎとひだり
プライドみたいに硬くて甘いの
降る雪を待ちわびる、本日夕方
ふんわり、ふわり、殴打の囁き
平和を愛する者たちによる音楽
ボランティア精神はびこる首都
ほろ酔い、さびしい、欲しい、
まほろばに眠るわたしを叱って
見えない鎖に包まれておやすみ
看取られ方は、お気に召すまま
みんなの中のあたしじゃ嫌なの
無造作に切り潰した完熟トマト
明滅するこえが消えゆくときに
目まぐるしい毎日を所望します
もう一度、もう一度、どこまで
もう一度、もう一度、何度でも
もたもたしてると置いてくよ!
森に棲む王さま幻影(ですか)
自棄糞の恋は上手くいかないや
やけに陽気なきみを抱擁した日
夢を見せて、ってオウンゴール
ゆらりゆらり愛唱してみせてよ
欲動の果てに生きて生きる生命
余計なことは忘れてしまおうよ
レフトビハインドで消えた東京
ログインボーナスに救われる命
わかるはずもないデリート願望
私はワタリガラスが怖いのです
我々は等しく過去を生きている


15

曖昧なボーダーラインに唾を吐く
飽きもせずに春にうずもれている
あの秋の沈黙と息づかいの忘れ方
あの日浮かんだ下弦の月が微笑む
あまりにも都合のいい邪悪の化身
アラビアンナイトとまみえる条件
アンゼリカより甘いロックバンド
生きていくのに必要最低限の依存
意味がないから意味のある舞踏会
飢えみたいに突き動かすんだって
薄暗い廊下でフィルミアナと彩る
宇宙も食べちゃうくらいの大食い
美しい日々と遊離した愛について
うつろう青碧を留めおくこころみ
奪い合うように求めた唇について
生まれ変わったら何者かになるの
運命と呼べるもののにうずもれる
エイリアンなら許してくれたのに
エコー、この声が聞こえるかい?
選ばれし子どもたちのイノセント
遅すぎたドローイング・セラピー
おとといおいでのおやすみなさい
大人になるってこういうことなの
溺れるやさしさ知らないふりして
終わらせることのできる偶像破壊
階段を上ったり・下ったり・酩酊
角の公園、電柱、色褪せたポスト
黴びたジャムなど見たくないから
カプリブルーの蛇がいる公園にて
かわいい虚像を繰り返しなでるの
消えちゃうきみが五月雨登校の夏
きっとそれを春と呼ぶんでしょう
希望なきわたしたちのための払暁
きみが死んでもくっついていくよ
きみから生まれ一人歩きする連想
きみの不等号を宝石にたとえよう
気むずかしいの、あなたみたいに
キャンディ・ルビー・キャンディ
今日も無口で不幸せなアムピオン
鎖を食いちぎるアイデンティティ
口づけとアレキシサイミアの忘却
車の中から見えたきみが笑うゆめ
現実と呼ぶにふさわしい枯茶の空
高慢ちきなキーストーンのお屋敷
呼吸おいてけぼりにしてもいいの
このまんま獣になれたらいいのに
コメットの真実に耳を澄ましてる
孤立無援のスキャッターブレイン
これは練習、次のための練習だよ
さいごの秩序とボーダーを超える
サンシャインイエローのばけもの
サンドリヨンは毒林檎を食べない
鹿がないてる、わたしを呼んでる
湿原をはしる白馬みたいに駆ける
社蓄が言い訳になると思ってんの
十全なる朝にきみの輪郭をなぞる
すべてアンラッキーということで
せめてきみが幸せでありますよう
是も非もなく清らかで探している
ぜんぶぜんぶ薬物療法のせいです
そういうおまえは愛してないのか
そう言うならあんたが産まれれば
素っ気ないかお、おいくらですか
そのとき万有引力は忘れ去られた
その目に惑うきんいろとぎんいろ
それなりに倖せになるべきである
そわそわ踊る不完全燃焼サーカス
絶え間なく続くあらゆる日常にて
ただ染まらないままでいたかった
地下鉄に詰め込まれた愛のはなし
ついぞ見たことのない逆光の栂桜
デートみたいな優しすぎるデート
手のひらの秋沙がくちづけるとき
転校生、きみと仲良くなりたいの
天国なんて、行けなくていいけど
恬淡としたヒューマンビーイング
とあるロックバンドの最期の手紙
どうせならそれも覆してください
とっくに平らげたスポンジケーキ
ナウシカアを抱擁するエゴイスト
鳴り続けるオルゴールに佇む明日
二度と戻らないアンコールのこと
寝ても覚めても目を閉じていたい
パーティチケットにつけた噛み跡
拝啓、がらんどうに償う人たちへ
拝啓妖怪、何か隠し事してない?
ハイドアンドシークが喧しいけど
ハッピーエンドに手つなぎゴール
薔薇色の霧みたいなエスケイパー
薔薇の花なんていらない、だから
悲劇的未来予想図を打開するのは
ビジョン・ヒロイック・ビジョン
ひずんだ手向けの花をあげるお話
ひどく遅い秒針を睨み付けている
ひとつのユータナジーくらいなど
白夜を濾過して飲んでしまおうか
舞踏会は三日三晩続きましたとさ
平穏を得るための他愛のない理想
星屑の零れたあの夜に春は死んだ
ほんの少し、手を握っていても?
マーブルガールの10のワガママ
前向きな呪縛が蛍火を殺すのです
交わっていいのだと信じていたい
『見くびらないでよ』未来の私へ
ミックスシェイクサンタクロース
胸は潰れ肺が悲鳴をあげようとも
メーデー、コントロール疑わしく
モノクロにしときゃ深く見えるよ
ユグドラシルパイルの成れの果て
夜が明けたらさなぎも孵るかしら
欲張りのデルタを優しく口説いて
レースのカーテンを爪先で裂いた
わたしたちの等活地獄にようこそ
私の知らない愛について語ってよ


16

ああ永久に止まない音楽とシーソー
あいつの悲鳴が聞こえるということ
あえてもう一度言う夢じゃない反駁
あなたの手の内だってわかりたいの
あなたも一緒に走ってくれますか?
あなたを歌にしていつも歌ってるわ
あらゆるメルヘンを闊歩する鉄の味
ある夏の未練がましい湿度について
行き場のないドラマティック・エゴ
意識・次元・性愛・クロスメソッド
言わなくてもわかって(なんてね)
俯くあなたから頂いたアップルパイ
男だからとか女だからとか言う自慰
お腹いっぱいの愛でもう満足かい?
おれが願ったフロスティグレイの夜
おれたちはみんな空虚でできている
カフェオレみたいに全部ごちゃまぜ
か弱い私をリュックサックに詰めて
簡単に行けるワンダーランドだから
きみが大人になるまで(まってる)
きみに届かなかった唇のかけらたち
きみにはとっくにうんざりしてるの
きらめきの日、瞬きの日、喜びの日
くだらない音楽に身を任せてみるさ
コグニションをあまねくはなむけに
こぼれたインクのバーントシェンナ
探してる答えを見つけるのが怖いの
ジェラートみたいな生体モジュール
信じていることに飽きてしまったの
信じられないミントグリーンの現実
スーパー・ソーラー・スケアクロウ
水曜日なのにソーダみたいな淡い幻
「好きなのに」なんて、憂さ晴らし
セイレーネスの歌声で眠りましょう
前時代的なパスポートで首を絞めて
戦場の燃え残りからきみは生まれた
そのまなこだけが手向けの花だった
騒音を閉じ込めた箱で煙を飲み干す
体温なんか測っても意味がないのに
退廃的エンドロールに並べられた愛
たましいをコインにしてベットする
炭酸の抜けたコーラみたいに甘くて
近づいては離れる、その手を掴んで
ついておいで、待ってあげないけど
天国にいくならペガサスにお乗りよ
天使の降り立つスクランブル交差点
どうしようもないほどねむたい物語
なにさ、空っぽなのはみんな一緒よ
ピアスホールには埋まらない夜明け
皮膚がなければひとつになれるのに
広く深い海を、わたしひとりバタ足
フェイクファー纏って踊るあなたへ
ふたりでハイヒールを投げ捨てよう
ヘリオトロープのおばけを許してね
ぼくのためのかりそめのスティグマ
ポジティブだらけのアイスクリーム
まだ救いのない歌を聴いていたいよ
まるで灯台みたいに切実にひかって
右耳にしか聞こえない慟哭のアリア
夢中になって、水たまり飛び越える
目の覚めた王さまは裸で踊っている
やがてやってくる波打ち際のあわい
指先からめぐる弱さと強さについて
夢を見るためには目を閉じなくちゃ
酔いの醒めないタブーをちょうだい
リレーションシップ・ユータナジー
山積みの問題、綺麗なエンドロール


17

愛なんて似合わない言葉で看取ってよ
明るくない未来なんていらないのです
悪魔と子どものリプレゼンテーション
あざやかに、あでやかに、ひけらかす
あらゆるアップダウンの揺さぶりから
アンドロイドは泣き笑いの擬態の祈り
宇宙に向かってクラウチングスタート
美しくない旋律なんてあってたまるか
乳母車に乗って行くよ、どこまでも♪
海みたいなベッドでゆっくりおやすみ
幼いハートが透けて見えればいいのに
奥行きのない世界に溶けていくみたい
大人になったら、赤ちゃんになりたい
お姫様は天にのぼっていきましたとさ
駆け出すきみを追う美しい6月の夜に
影はおまえのためにあるわけじゃない
賭けるのは命、それかお金、理想全部
カタカナまじりのアンダーグラウンド
きみの脳にはエントロピーが足りない
献身のふりしたマニックディフェンス
こうして野良犬になるの、ざまあみろ
ご苦労さん、ご苦労さん、ご苦労さん
コバルトグリーンの価値観を死守せよ
最初から何もなかったと思えばそれで
幸せなんて言葉はむなしく宙を舞って
シャンパングラスに沈むひずみのこと
心臓の真ん中で、あたしが泣いてるの
センセーショナルな衝動のことかしら
全部逆さまにしちゃえばいいじゃん!
想像すらできてなかったマチネの結末
その場しのぎの歌でも欲しいのかい?
その場しのぎのカーテンを引き裂いて
代理ミュンヒハウゼン症候群の搾り滓
ただ捨てればいいだけ、単純でしょ?
遠く耳鳴りのように駆け出せばそこは
どこまで、続く、滑稽なダンスと滑走
届かないところから眺めるエスケイプ
何度も何度も何度も何度も僕を演じる
濡れたままのベンチに置き去りの篝火
浮遊する星座のオープニングムービー
ブラックホールをカラメルと煮詰めた
ペガサスはちょっとした安寧を携えて
部屋着のまま飛び出した14歳のよる
曲がりくねったお仕着せの人生に捧ぐ
向ける強がりをなし崩しに壊している
融解するアディクションの奴隷であれ
幽閉されたあなたに触れるためだけの
よるのコンビニにアイス買いに行く話
ラジオから流れるへたくそな歌が好き
ワールドワイルドコミュニケーション
私たちのなくしものはあまりにも多い


18

愛してるっていう如何様みたいなお言葉
あたしはあんたのママじゃないんだよ!
おとぎ話は現実じゃないのよ、ダーリン
思えばあの頃の開き直ったカップケーキ
俺の血が緑だということを証明してやる
かつてのアップルケーキみたいに愛して
がらんどうなわたしに群青をちょうだい
気球みたいにかるくてやわらかな輪舞曲
きみを置き去りにして立体になる碧い月
きれいな心ならシーグリーンでいられた
空港では時が止まるってほんとうですか
蛍光灯のまちで時計の音だけが聞こえる
午前2時のアプフェルシュトゥルーデル
子どもみたいなわがまま、私にください
この夢が暗示する珊瑚色のユーフォリア
誤魔化しの言葉遊びしかしらないぼくら
さあ力任せに想像した未来を葬るときよ
冴えないアウクバなんて捨てちゃいなよ
ざまあみろ、神さまもなにもかもいない
シスターコンプレックスコンプレックス
スウィート・スウィート・アルフェニン
すべての人類のご健勝をお祈り致します
ストックホルム症候群が私をこうしたの
宙に舞うアパタイト/信じてた夢くらい
統合しない、きみのなかのあれとこれが
どこかで聞いたメロディ・曖昧に乗って
ねえ、おまえはおまえ?それとも偽物?
振り返り、ぶり返す、なりふりかまわず
万華鏡の歌声を聞いたことがあるかい?
むかし打ち消したものばかり覚えている
報われない祈りが報われるよう祈るだけ
マーヴェリック・アウトサイダーの倒錯
レッドプラネット・パーティーの人びと
わたしこれ嫌いなの、と言われた思い出


19

朝までに走り出すアンバランスなぼくたち
ありし日の夢、海の水になって消えちゃう
ありふれたフェイクニュースに踊ってみて
この痛みは砂糖菓子のせいと決まっている
この世界飲み込むには少しバグが多すぎた
しばしお別れ、明るい夜がやってくるまで
ショートケーキをまっすぐ切るたび君は、
冗談はやめにして、そろそろ眠りましょう
好きになんてならなければ健康でいられた
他人の言葉では得られないランナーズハイ
足りてます、だけどそれだけじゃ足りない
とっておきの極論でやさしく首を締めてよ
何度でもあらわれるきらきらのスティグマ
引き金とともにあらわれるアフェクション
一晩中、公園のベンチに座っていた夏の日
広すぎる世界で絶えず突きつけられるのは
フェイクニュースに魅せられたままだから
頬を引っ掻いてできたバイオレットのきず
ミニチュアのヴィーナスじゃ満たされない
ユートピアになり損なった分不相応の沈黙
夢見がちなジレンマが白い月と居眠りした
夜明けめざして原付とばしたあの日のこと
わたしたちきっと少し馬鹿だった、かもね


20〜

100人の人生に必要な100のポートレート
愛しあうふたりを測る物差しなんてあるかい?
朝7時からはじまるハッピーニュースシアターショー
明日の自分を騙すのはなんて難しいのだろう
あっちこっち、行ったり来たり、駆けている
あなたの微熱をわけてくれませんか(もしご迷惑でなければ)
あの時すれ違ったのがあなたじゃなかったら良かった、なんて
あれが足りない世界で絶望しています。かしこ
言いそびれた愛の言葉、そして引き金を引け
いつだって私たちは内なる獣には逆らえない
愛しき歴史に、我々は等しく沈みゆくのです
おそろしいものから守ってあげる、それなりに
きみがつくったあの粉っぽいカップケーキが食べたいだけ
きみの言う愛や希望や光や闇や生や死やハレやケに異議申し立てる
きみを外に連れ出して海へ行ってそれでそれで
草野球の思い出なんかに浸ってんじゃねえよ
クレイジーファミリアリティ / クレイジーインコングリティ
恋をすると眠らなくなる悪癖は未だ健在のようです
後悔というのは人をどうしようもなく惹きつける
子どもなんかじゃない(大人なんかじゃない)
この速度ならあるいはきみに追いつけるって
こんなことなら、文字などなければよかったのだ
彩雲(きみの欲しいものは、ぜんぶここにあるよ)
逆巻くお伽話を終わらせる午前三時のゆめうつつ
自分が正しいと思って生きましょ。たぶん、それが正解。
仁義なんて言葉みっともねえって思ってたけどさ
すべてのガソリンを食い尽くしたそのあとに
世界が消えていくトリガー、明日にも足下にも転がっている
空を飛びたいと手を広げるのに、きみはすこし悲しそうなんだ
だって、あの日閉じ込められてしまったから
たとえばもしきみがハッピーエンドを望むなら
端末にラストシーンをインストールするひと
繋がってる実感ちょうだい、もっと、もっと
ディープロイヤルパープルのシーソーにしよう
なあ、信じてた夢くらいは捨てずにおいておくれよ
何が足りないのかわからないまままた、繰り返す
『なんでもない日々』入場料1000円(税別)
何と言われようと僕の気持ちは決まっているのです
抜け殻みたいなわたしたちが情熱的に踊る最後の夜
流行りの音楽に乗せて歌えば満ち足りたように聞こえるよ
張りすぎたアンテナを回収するためにアンテナが必要なんです
ヒューマニズムはどこだ(ロマンはどこだ)
複合機で印刷したみたいなペラペラのカラー人間
“ボランティア精神”に一致する情報は見つかりませんでした
本物にはなれない、わたしドッペルゲンガーだから
本当のところガラクタばかりで安心していたの
まだ来ない夜明けの代わりに宇宙船が迎えにくる
間違ってるのは世界の方だと、きみが言うなら
待ちに待ってやって来たアヴェ・ヴェルム・コルプス
無償の愛を受け取らない私をあなたは許さない
胸の奥にあるクローゼットにしまわれたもの
もしあなたが嘘なんかじゃないって言ってくれたら私は、
脆いアンニュイだってきっと甘噛みしてあげる
やけに蒸し暑い夏祭りで遠くきみを見つけた
夢とかいろいろ、持って、ここに来たんだけど
予兆の音はキャビネットの奥から聞こえてくる
林檎あるいは宇宙が弾けてしまったというのなら


含英字

A little bird told me
All or None Principle
All you have to do is blame the DAY
ate
At His Will
aurora rossa
backhanded compliment
Beside me, Forgive me, Love me
Boogie Oogie Droogie
Burn My Bridges
Dirty on Dirty
Don't Call Me CENTER
Drink Poison
enshrine
Faces
flower bud
Follow Only Your Traces
For the love of mercy
God willing
"Goodbye" I Want
Good Night, Darling
Good People Stand Out
H - Fool / Hysteric Flood
Human-eat-human era
I am walking for you
I Can't Leave Anything You Want
If I Were a Witch
Illumination / Imagination
Lack of Fuel
Let's jazz the party up, shall we?
Lie Lie Lie
Morning / Mourning
Mr. Judgement
NAKED
Nasty!
Not Found404って書いてある顔
push something off
raison d'etre
The Secret Against the World
The theater of war
Throw Good Money After Bad
Turn Over Regrets
Under the Shadows
Waking or Sleeping, it's on My Mind.
Watch, Wait, and Wander
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渦巻くα
浮かぶ冴えないβについて
かわいいenvyが手招きしてるよ
毒とはswingする愛のこと
パラノイアクラブのV.I.P
春めくμ
光またはχ
迸るほどのvestiges
眼差しのA
妄想文書 Vol.1
ξの泣きまね
χを越えない煙たち



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