またお逢いしましたね
これからの私たち

「正気とは思えないな」



いつもと同じ週末、いつもと同じ公園、いつもと同じ時間。
今日もまた、百之助は何も言い出さない。
いつものお祈りポーズ。じっと見つめる私に気付いているだろうに、一向に顔を上げない百之助。

きっと変えたいはずなのに、百之助ったら案外意気地無しなところがあるようだ。
百之助は「全てを見てほしい」と言っていた。そして「今までと変わらず」と。

ああ、やはり届いていなかったのだ。私の最期の言葉は、やはり音にはならなかったのだ。
なら、ちゃあんと今、伝えようじゃないか。今日この日から、再び。

「百之助、百之助」

「・・・ん」

「思い出したよ」

「・・・何を」

「勿論、夢のこと。昔のこと。私たちのこと。まあ思い出した、と言うか見た、と言うか。」

「・・・・・・」

「あの、ね。私の最期の言葉って聞こえてた?」

「最期の言葉なんて・・・・・・」

「顔、見てたでしょ?」

「・・・・・・・・・見てたさ。だが、霞んでよく見えなかったな・・・声だって・・・・・・」





「愛してるよ」





今まで一緒にいれなかった分、これからずっと側にいてあげれるよ。
ね、それがいいでしょ?
あぁ、あぁ、そんなに泣かないでよ。
私が百之助のこと嫌いになんてなるわけないでしょ。
うん、うん。そうだろうね。いっぱい悩ませちゃってごめんね。
そんな、自分を悪者にしないでよ。百之助が誰よりも優しいのちゃんと知ってるもん。
だから、ね、一緒にいよ?うん。もういなくなったりしないよ。


別たれた影が一つに戻った双子のお話。