子供達と雪遊びや鬼ごっこもしてたくさん遊び尽くした。
子供の体力に着いていくのも一苦労で、ヘトヘトになってしまう。
かくれんぼの時はゆっくり休憩出来て助かったけれど…
白無常が鬼の時に見つかると、口元に指を添えられ…

「さぁ…夜は罰を受けてもらいますからね?」
「……もしかして罰って……」
「えぇ、そのもしやですね!」

と、鋭く熱い目付きで見つめられ宣告された。
……実のところ、案の定と言えば良いのか…白無常には大敗した。
それでも1.2回位は当てられたはず!
その後確認に当たった回数を数えると恐ろしい数になって、考えることをやめた。


「綺麗ですね、ここの景色は。」
「うん……」
「みこさま!きょーはありがとー!」
「ありがとうございましたっ!」
「みこさま、またあそんでー!」
「こちらこそ、ありがとうございました!楽しかったです!」

ニコニコと笑いながらはしゃぐ子供達は、それぞれの親の元に行き、お互い手を振って別れを告げていく。
私にも手を振るのに笑顔で手を振り返す。
子供達が帰ってしまった山はとても静かだ。
腰掛に二人並んで沈みゆく夕日をぼんやり眺める。

「みこ、楽しかったですか?」
「うん、とっても。あの子達にもたくさん遊んでもらえたし!」
「少しデートとは離れてしまいましたが、楽しめてもらえて安心しました。」
「私達も帰ろ?」
「いえ…今日は近くの宿に泊まりませんか?」
「…!たまにはそれも良いね!」

待って…白無常にもゆっくりしてもらいたい、って思っていたのに結局采配は全部彼任せ…!
や、宿に着いたら休んでもらう!
うん!巫女さまだってやる時はやるんだから!


夕日が沈みきる前に席を立ち、その宿へと向かう。

「ここですね、なかなかに大きい…」
「思ってたよりかなり大きい…」

二階建ての長屋が四つもあるとても大きな宿。
玄関もとても広い。
宿主に部屋を案内してもらい、一息つく。
真ん中に大きな囲炉裏があり、火鉢も焚かれ部屋の中は暖かい。

「ゆっくりと夕餉を頂いた後は湯に浸かりましょうね。」
「白無常も食べるの?」
「いえ、僕は特には。でも湯には入ろうかと。」

暫くのびのびと体を横たえていると、声をかけられ夕餉が運ばれた。
豪勢なものばかりで本当にここに泊まっても良かったのだろうか、と顔を伺ってしまう。
不安気に見つめる私に気付くと、こういう時位しか使い道がないですから、と重たそうな銭袋を見せられた。
ちょっとは贅沢してほしいな…
夕餉は量も多く、自然と白無常にもお裾分けしていた。
たまには食べるのも良いですね、と顔を綻ばせる彼を見ると、安心して…とても幸せな気持ちになる。

時間をかけて食べた後に風呂場へ行き、広い浴場で湯に浸かる。
今日一日中遊んだ疲れがじんわりと解れていく。
体も十分に温まり、脱衣所で着物に袖を通した時、ふと思い出した。
そう言えば…罰……何をさせられるんだろう?!
…また私優位な目交いは遠慮したい……
不安を隠しきれないまま、部屋に戻った。
8/10
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