都を白無常と手を繋いで歩く。
今日はデートだから普段行かない所に行ってみたい。

「出かけましょうとは言いましたが…お恥ずかしながら行き先に宛は無いんです…」
「気にしないで。こうやって歩けるだけでも嬉しいよ。」
「あぁ、確か雪遊びが出来る場所があると聞きました。行ってみますか?」
「雪…!?うん!」
「では、少し遠いので…掴まって…」

白無常に周りにたくさん人がいる中、抱き抱えられて一気に顔が熱くなる。
ざわめきやいつもお世話になっている方からからかわれたり。
恥ずかしくて白無常の胸元に顔を埋めると笑われた。
首に腕を回してくっつけば、助走をつけて跳び瓦の上を駈けていく。
一瞬気が遠くなったと思うと、冷たい風が顔を突き刺した。

「着きましたよ、幟もありますしここで合ってると思います。」
「ありがとう、一緒に遊ぼう?」

確かに子供がはしゃぐ声も聞こえる。
近くにあった小屋に近づくと、番の人が手袋や雪車を貸し出してくれた。

「雪合戦しよう!当たったら罰ゲーム!」
「良いですよ、さあ、みこは私に勝てるんですか?」
「私だってやる時はやるんだから…!」

雪玉を投げ合ったり、雪だるまや小白くんの雪像を作ってみたり。
雪車で山の天辺から一緒に滑ってもらったり…

「ふぅ…疲れた〜久しぶりにのびのびと動いたかも。」
「そろそろ昼餉を食べなくても大丈夫ですか?」
「確かにお腹空いてきたかもっ。」
「では、案内しますね。」

手を繋いで麓にあった食堂で温かい物を食べる。
にこにこと食べている姿を見られて、少し恥ずかしいけれど、白無常も楽しんでるみたいで安心した。

「あんた、もしかして禰宜様かい?」
「え…えぇ、はい。」
「まぁ噂に違わず可愛らしい子だね。隣の方は旦那さんかい?」
「へっ?!そ、そんな…そこまでの関係では…!」
「えぇ、まぁ…近々と言ったところでしょうか。」
「ふっふっ、お似合いだよ。あんたも良い嫁さん貰えて良かったねぇ!」
「し…白無常……!」
「何を照れることがあるのですか?みこは立派な女性ですよ。」
「ねぎさまってなーに?」
「この子は巫女さまなんだよ。」
「おねーさんみこさまなのー?!」
「みこさま遊んで!」
「いっしょにあそんでくださいっ。」
「おや、みこはよく子供に好かれる…相手をしてあげては?」
「じゃ、じゃあ一緒に遊ぼうか!」

キラキラと目を輝かせた子供達が一斉にはしゃぎだす。
子供は寒くても元気で、自然とこちらも元気が出てくる。
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