何か変だな…(ローマン)
「わ、私…ローマンさんの事が好きです!」
「……は?」
「国家試験合格したら言おうと思ってたんです…」
「あぁ……試験合格おめでとう。最高点での合格だったか?今までの努力が報われたな。」
「は、はい…これも全てはローマンさんのおかげですっ。」
「これで無事にシュネルの家臣で、タイウィンの補佐になれたというわけだ。」
「……ローマンさん……」
「…………困ったな…」

話を逸らそうとしても、恋する表情は消えない。
そもそもミコが慕っていたのは、タイウィンじゃないのか?
タイウィンを兄の様に……
本当に面倒を見てくれる兄だという認識なのか?
いや、待て…もうタイウィンとミコは付き合ってるんじゃ?
…それだとこの告白はおかしいか。

「俺の何が好きなんだ?」
「そうですね…ツーンとしてるけど、本当は優しい所とか。」
「優しさならタイウィンには負ける。」
「実は貴族だけど、全然そんな雰囲気を見せないところとか!」
「それならシュネルの方が、人望も厚いが…」
「ずっと私とタウを応援してくれたこととか!」
「それはそうだな…」
「それに………ローマンさんはかっこいいんですっ。」
「…………」
「艶々とした黒髪に凛とした目、魔導師でもしっかりとした体格…よく響く低い声…」

これはだめだ…何を言っても俺でないといけないらしい。
イケメンであれば、もちろんタイウィンもいい男のはずなんだが…
幼馴染だとそれが普通になってしまうのだろうか。
あんなによくできた男が幼馴染だと、世の男とのギャップが大きそうだ。
ニコニコと俺を見るミコに、だんだん冷や汗が流れ始める。
これはミコ自身の気持ち次第ではあるが、あいつは…
タイウィンは何と言うか分からない…
もしかしたら応援するかもしれないが、あいつ自身がどう思っているのかも大事だ。
俺はもちろんミコを可愛がってはいるが、交際を考えたことはない。
何より、ミコとタイウィンの仲睦まじい姿を傍で見ている身。
まさかミコが、タイウィン以外の男を選ぶと思うわけが無い。

「ローマンさん…私はだめですか…?他に想い人がいたりしましたか?」
「別にいないが……タイウィンは、あいつが何と言うか…」
「え?タウならこの事にも凄く応援してくれましたよ?」
「そりゃあ、な…でもあいつの本心が分からん以上…」
「ローマン!!ミコの告白を聞いてはくれないのか!?」
「うおっ!!!ビックリした!!」
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