残業
すっかり着崩れたメイド服のまま、夜ご飯の支度をする。
今日は遠征日と聞いてから、揚げ物にしようと決めていた。
お肉が揚がる間にキャベツをスライスして、プチトマトを添える。
それからコーンスープを温める。
出来上がりのいい匂いを漂わせている後ろでは、手持ち無沙汰なタウが鎧を凝視している。
今日は手伝ってもらう事もなく、遠征帰りの為にメンテナンスをしているようだ。
じっとみつめて、磨き上げていく姿はカッコイイ。
出来たよ、と声を掛ければ丁寧に剣を拭きあげてこちらに来る。
向かい合って座って、いただきますと言う。
「これだけの量を揚げるのも簡単じゃないだろうに、いつもすまないな。」
「ううん、確かに大変だけど、お腹いっぱいになってほしいから。」
「ありがとう。そんな気持ちも籠っている君の飯が大好きだ。」
「えへへ…いつも守ってもらってるお礼だよ…」
「たまにはリクエスト、しても良いだろうか?」
「ん?良いよ、食べたい物作ってあげたい。」
「君の作るカレーが食べたい。」
「カレー?良いよ?ルーは市販のものだけど…」
「昼飯が軍カレーだったからな…久しく食っていないなと思って。」
「んー、味はそんなに変わらないと思うよ?」
「ハートの人参が入れられ、君の口サイズに切られたじゃがいも、甘めの味付け…」
「あ、遊び心を覚えてたんだね…」
辛い物が苦手で猫舌な君特製のカレーの特徴を言うだけで、照れてしまった。
確かに軍カレーもスパイシーで美味かったのだが、物足りなさを感じた。
どうやらすっかり、味覚が君寄りになったらしい。
雑穀米をもう一杯盛ってもらって、完食した。
確かに腹一杯食わせてもらっている。
片付けを手伝い、さっと終わらせてしまってソファーに腰掛ける。
飯終わりにキスをしようとすると拒まれるが、触るだけなら問題ないだろう。
膝の上に乗せて、後ろから抱きしめる。
改めてメイド服を見るが、いつもの仕事着とあまり変わらないことに気がついた。
上はシャツ、下にスカート、なら、脱がすのも慣れたものだ。
ただ、いつもなら見える太ももを拝めないのが残念だ。
ロング丈で隠れている太ももを布越しに撫でる。
軽く揉めば、柔らかい弾力が返ってくる。
触られるのに慣れたのか、顔は赤いが特に抵抗はしないらしい。
このまま風呂に入らずに、この姿を愛でようか悩ましいな。
触りながら悩んでいたせいか、身動ぎをし始める。
その与えられた刺激で、ここで愛でることを決めた。
5/8
prev next△