業務完了
昼食後も遠征で隊員さん達が居ない間に、個室を掃除していく。
専属兵は4人1部屋で、2段ベッドと机と椅子が2つずつあるだけだ。
普段は仕事で寝るだけの部屋、休日も外に出かけている人が多い。
シーツは毎日洗い変えていても、床はやはり汚れている。
4人ずつとは言え、大規模な兵数にもなれば、部屋数は膨れ上がる。
一般兵は数があまりにも多いため、別の宿舎の大部屋で暮らしている。
洗濯も掃除も各々でやらなければいけないのが、少し不憫だ。
一人10部屋ずつ、ゆっくりとこなして無事に研修を終えた。
解散前の労いを伝えていると、ぞろぞろと隊員さん達の帰ってくる音が聞こえてくる。

「皆様おかえりなさいませ。」
「わーっ!補佐殿、そのお姿は!?」
「えへへ…一日体験で今日は新人研修に混ぜてもらってたんです…」
「やべぇ…可愛い……隊長が羨ましい…」
「ちょ、ちょっと待っててくださいね!隊長と団長呼んできます!」
「きゃっ!もしかしてご挨拶頂ける!?」
「時間が重なる事、あまりないから珍しいかも…」

数分後、呼びに戻った隊員さんがタイウィンさまとローマンさんを連れて来た。
二人の姿を見た瞬間、新人さん達から黄色い声が上がる。
少し眉を顰めるローマンさんと、苦笑いするタイウィンさま。

「ミコ、新人研修は終わったのか?」
「今終わったところですよ!タイウィンさまとローマンさまも遠征お疲れ様です!」
「ミコももの好きだな。給仕の仕事も大変だったろ。」
「意外と力仕事が多くて疲れちゃいました。」
「皆さんも、初日は覚える事がたくさんあったでしょう。慣れるまで大変だとは思いますが、これからよろしくお願いします。」
「は、はいぃっ!♡」
「ミコ、明日はシュネルとスケジュール調整から始めるぞ。」
「了解ですっ。では、皆さんも解散にしましょう!お二人とお話してみませんか?」
「おいっ、俺達を巻き込むのか…?!」

一目散に二人に群がる新人さん達。
困った様子ながらも、いつもの慣れで対応は良好。
タイウィンさまは私と恋仲である事を忘れないでほしい、とキッパリ切り捨てている。
それでも憧れの目が絶えることは無い。
そろそろ帰りたそうにソワソワし始めるのを見て近づく。

「ミコ、ローマンもそろそろ戻ろう。」
「あぁ、そうだ。俺達も休ませてくれ…」
「ミコ、腹が減って堪らない…今日も頼んだぞ?」
「皆の前でなでなでされるのは、恥ずかしいですっ!!」
4/8
prev  next