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執着&ストーカーチックなヤンデレ入間銃兎×男主



毎朝の日課って誰にでもあるだろう。
まず、起きて顔洗って歯磨きして、とか、まず起きて服着替えて、とか人それぞれなわけで。

朝のルーチンは日常に染み付いているものだ。
そんな俺の毎日の日課…というよりは毎日起きていることがある。


通勤途上、歩道を歩く俺の隣にかなりの低速で徐行運転する車が1台やってきた……。

今日もか…。朝からため息を吐きそうな気持ちになりながら隣を見た。

ウィーーン
助手席側の窓が自動で空いてその向こうにはメガネをかけた男性……。

「おはようございます、なまえさん。今日はいつも通りの出勤ですね」

赤い手袋をして七三分けをした男性。入間銃兎さん…。乗ってる車はパトカー…。警官だ。

「お、おはようございます…。その…入間さんもいつも通りで…」

「これが私の日課ですからね。」

「毎日ご苦労さまです…」

本当にこれがあなたの日課なんですか…?と聞いたいところではある。この入間銃兎さんと初めてあったのは少し前、俺が落し物を拾って警察署に行った時だった。

そこで帰ろうとした時ぶつかってしまい、いくつか世間話でもしただけだったんだけど…。そこでこの入間さんは組織犯罪に関わる部署にいると聞いてへぇ、すごいなぁと思っただけだったんだけど…。

なぜか俺の前に毎朝現れるようになった。

「この街の平和を守るべく、巡視するのは当たり前ですから」

当然ですよ、と目を細めて口角を上げる入間銃兎さんが俺は少し苦手だ。だって怖いじゃん。こうも毎朝話しかけられると、何か俺警察につけられてるのか?!って不安になるし…いや、悪いことしてないけどね?!お天道様に誓って。

「毎朝同じコースなんですか」

「ええ、ですからなまえさんに万が一危険なことが起きてもすぐに対処できます。あぁ、仕事場まで送りましょうか?」

「えっ…いや、いいです…」

パトカーで送る気満々なのがすごく怖いです…。
実は俺は1度だけこのパトカーに乗ったことがある。前にいつもより遅れて出た時、入間さんがいつものように車で隣にやってきて「今日は20分遅れていますね。遅刻しますよ。送りましょうか?」なんて言ってきたもんだから本当に焦っていた俺は腹に背は変えられないと思って乗せてもらったことがある。でもそれで職場からはパトカーで出勤してきてお前は何かやらかしたのか?!なんて言われてもう絶対乗らないと決めた。

というより一般市民の俺を送ろうとするのは問題じゃないんだろうか。入間さんは送ってくれた時、「いいんですよ」なんて言っていたけど確実にアウトな気が…。

一般市民を助けるという点ではありなのか…?なんて悶々と考えていると前方で学生と車がぶつかる事故が起きていた。幸い自転車に乗っていた学生も無事らしく、道端で何やかんやしている。

「入間さん!あそこ!交通事故が…!ちょうどよかった!行ってください!」

「…ああ、あれは大丈夫でしょう。…『こちら巡視中の入間。〇×交差点で交通事故あり。至急対応願う』…終了です。さて、」

いやいやいやいや、えっ?えっ?
なぜ他の警官を呼んだ?!あなたも交通事故の担当ではないとはいえ警官なのでは?!えっ?

何事もなかったかのように話し始めた入間さんに俺は頭を抱えた。


****



「あー、疲れたなぁ。」

警官に話しかけられるという朝を過ごし、忙しい仕事に追いやられ、帰ってきたのは遅くなった時間だった。

狭いマンションだけど一人暮らしには十分な部屋で暮らしている俺はやっと眠れると鍵を取り出して開けた。

玄関に入ると部屋の明かりが廊下に漏れている。
え?朝電気切るの忘れたっけ?

いけないなー、エアコンとかそういうのも切り忘れないように気をつけないと。

反省しながら部屋の扉を開けて俺は固まった。

「い、入間さん?!?!」

「ああ、お帰りなさい。遅かったですね。」

「いや、えっ?!なんでここに…」

「…家宅捜索…とでも言いましょうか。」

部屋のソファに座りながらメガネをくいと上げてクールに笑う入間さんに俺はあんぐりと口を開けた。

「はぁ…っ?!ていうか何で住所を…?!」

「警察のデータベースをなめないでください」

「はいっ?そ、それって職権乱用じゃ…」

「職権乱用?ははは、あなたは面白いことを言いますねぇ」

面白くて仕方ないというように首を振りながら笑う入間さん。俺は全く笑えませんけどね?!


「こ、こんなの不法侵入ですよ!」

「おや、それは心外ですね。こうして、あなたとの時間を取ろうと私は行動しているのに。」

なぜ俺と時間を取ろうとしているんですか、よくわかりせん!

「そう言えば、このDVD、あなたの趣味はこういうものなんですねぇ」

入間さんの手にあるのは棚に収めてあったDVD。本当にこの人は俺の部屋の中を調べたらしい…。俺の趣味なんて今どうでもよい気が…。


「よろしい。では、この土曜日9時で。」

「……はい?」

「映画、見に行ってあげましょう。何なら、パトカーで迎えに来ましょうか?」

パトカーで来るなんて想像しただけでも大事になるから絶対にしないでほしい。ていうか、なぜ映画に行く話になってるんだ。ちょっと待って理解が追いつかない。

混乱した頭を必死で動かそうとしていると入間さんはくすりと笑った。

「冗談ですよ。じゃあ約束通り、〇〇公園近くの広場で落ち合わせましょう。……遅れたら分かっていますよね?」

ソファから立ち上がった入間さんは俺に近づいてきた。見上げるほどの高さに俺は1歩足を引いた。

俺は自分の部屋に入られたという怖さからドクドクと心臓がうるさかった。

「い、入間さんっ、ちょっと理解できな」

「では、失礼します。」

あっ、待って、と手を伸ばす隙に入間さんはさっさと俺の部屋から出ていった。


……映画?土曜日、9時…?

いや、その前に何だよこの状況…!

机の上に置かれたDVD。

……不法侵入だ…。どうやって鍵あけたんだ?鍵かけて出たはずなのに…。こんなの…警察に相談するしか…!!!

……、ああ彼も警察だった…。

未だ頭が混乱している俺は部屋の真ん中で立ち尽くした。

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