01
「…それでお前はこの子を拾ってきたっていうのか……?」
「そ〜そ〜!だって、帰りに目の前でボロボロで倒れてるんだぜ〜?どっぽ〜、お前だって助けるだろ〜?!」
「だからって…これじゃ誘拐じゃないか!普通警察とか…!」
「あ!確かに!」
「…はぁぁ…朝から何で頭抱えないといけないんだよぉ…」
何やら騒がしい様子に俺は寝ぼけ眼で目をあけた。
視界にうつるは、男2人。
「あ、起きた!」
「えっ…!?」
「………えっ」
えっ、ここどこ、ていうかこの人達誰だ?
俺をのぞき込む2人をまじまじと見た。
2人も俺を見ている。
「………、お、おはようございます…。」
「おおー!大丈夫そうじゃん!お前ボロボロで歌舞伎町で倒れてたんだぞ〜〜?」
「一二三っ!もうちょっと静かにしろよ!……大丈夫…?どこか痛いところとか…ない?」
「……あの、すみません。理解が…」
何だ何だ、大人2人で寄って集って…
そもそも俺は歌舞伎町なんて行ってないし一人暮らしの部屋で寝てたはずなのに…。
「親御さんとか…連絡先わかる?」
クマがひどくて疲れた目をしてる人が俺に話しかけてきた。残念、俺親いないんですよ…。
いや、とにかくこの状況がよくわからない。
話を聞くために、体を起こそうと動かした。
ん……?何か違和感…。
まじまじと自分の体を見つめた。
小さい手、裸足の足、小さな細い足。
「…………ぇぇえええええ!!!!???」
「う、わ!」
「お、おい…大丈夫か…っ!」
えっ?はっ?ま、待てよ…俺は25年生きてきたしがないリーマンで…こんな小さな手はしていないはず…。
これは夢か…?!でも手足にある擦り傷は触れると痛い。
綺麗に手当してくれたのかガーゼや包帯がところどころ巻かれている。
ちょっと理解が追いつかない…。明日は会議があるから、って早めに寝たつもりが…。
何でこうなってるんだ?!
「だ、大丈夫…?」
「………お、俺、成人男性なんですけど…」
「「…は?」」
「これは…」
自分の手をまじまじと見つめながら2人を見た。
「いや…どっからどう見てもがきんちょだぞ…」
「お父さんお母さんのところに…」
「…いやいや、会社勤めのしがないリーマンです。ていうか今何時ですか?!会議があるから早くいかないといけないのに!」
バッ、と近くに時計がないか探した。
6時30分!やばい!
早く行かないと!
急いでソファから床に降りた。
途端に今までの目線とは違う、かなり低空視線。
あれ…あれ…、この2人がかなり大きく見える。
「……、何なんだこれはぁぁ!!!」
目が覚めたらいきなり体が縮んでました。
「き、君、名前は…」
見た目は子供、頭脳はリーマン、その名も…
「あ、みょうじなまえです…」
俺の口から出る声は幼い子の声そのものだった。
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