独り言



 これが初対面の人間に思う事かは未だに疑問だが、潰せそうだな、と思った。女にしてもちいせぇ身体、ちいせぇ足、ちいせぇ手、ふわふわした雰囲気。これで細かったら完全に潰せるんだが、コイツはむちむちしている。男の中でもでけぇ俺から見た時、まず「潰せそう」と思った。「宜しくね。馬狼くん」とほざいて、指導相手に俺を選んだ訳の分かんねぇ女。そして、潰せそうな弱い女。
 それが第一印象だ。
 ただまぁ、この監獄の中は良くも悪くも禁欲的だ。時折感じるコイツが女である事を意識してしまうと「潰せそう」がベッドの上で俺がコイツを抱き潰す事に繋がっていく。あの坊主の野郎は論外としても、男子高校生なんてこんなモンだ。そう割り切って、ゆるゆると己の陰茎を握る。あー……、そういやあの坊主、まさかアイツで抜いてねぇだろうな。あの万年ダイエット女。むちむちしやがって。痩せろ、ガリガリになっちまえ。クソ、と悪態を吐きながら触れた柔らかな手の感触と、緩やかに山を描く双丘を思い出す。ギシギシと音の鳴るうぜぇベッドの上で、アイツをぎゅうぎゅうに追い詰めて、潰す。元からサディストと言われればそうだろうな、という気はあったが、酷くなってきている気がする。うぜえ、くそ、きもちいい。服を脱がして、裸にすると泣きそうな面をして俺に縋りついてくる。押し倒して、体重をかけて、ぐぐもった声で喘ぐアイツを頭の中に描く。
 ――己の欲望を吐き出して、は、と息をつく。明日もアイツは何も知らず俺を見て笑うんだろう。






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