ハツジョウ
一日中様子が変だな、とは思っていた。先にベッドに入っていた彼女の横に寝ると、しばらくして俺の腕に手を添えてくる。無言で好きにさせていると、今度は顔を擦り寄せる。
「……なんだ、調子でも悪いのか?」
望みは何かだなんて、分かりきってんのに、態と知らないフリをするのはコイツが良い反応をするからだ。俺の期待通り、間抜けに口を開けては、また閉じてを何度か繰り返した後、目を逸らして首を振る。
「どうした」
「し……したい……です」
その言葉を聞いて、ちいせぇ肩に触れる。唇を合わせて、空いた手で既に我慢の限界であろうそこを、下着の上から撫でる。ぴく、と身体を揺らして快感を拾おうと腰を押し付けてくる。
「勝手に発情しやがって」
は、と鼻で笑ってもう一度口を塞いで、舌をねじ込む。いつまで経ってもヘタクソなコイツはすぐに唾液を零す。不衛生で、馬鹿らしい行為が辞められないほどに、俺はコイツに狂わされている。お前は、全部俺の物だ。その気持ちを押し付けるように、顎に落ちた唾を舐めとる。まじで、顎までちいせぇ。
「ん、……ば、ろぉくんがわるいんだもん」
「あ゛?」
人のせいにしてんじゃねぇ、と無言で睨み付ける。
「かっこいいから……」
「…………ぁ?」
もうガキでも、生娘でもないくせに、こういう所だけはまるで夢見る少女みたいだ。そんなコイツを今から、犯す。そう考えると、呆気ないほど簡単に、脳味噌からネジがバンバン飛んでいく。
「ひっ」
彼女の上に馬乗りになって、2人でベッドに沈む。いや、俺はコイツの望みに応えただけだ。そう正当化しないといけねぇ気がするのは、コイツが強請ってきたくせに無理矢理犯されるような反応をしやがるからだ。
「ん……、ぅ〜……」
もう一度口を合わせて、生暖かい口内を犯す。時々歯がぶつかり合う音と、唾液の絡む音だけが室内に反響して、興奮を煽る。気づいたら、俺も下半身をコイツの股下に押し付けていた。
「ン……、おい、なに笑ってんだ」
「ふふ……ばろうくんも、発情してる?」
「………テメェ、覚悟しとけ」
生白い手首を掴んで押さえつける。小さく謝る声は、聞こえないふりをした。
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