Memento mori

メモ帳を浸して浮き出た文字を掻き混ぜる

琥珀更新

琥珀 2話 更新しました

411 : 12月___A養母
412 : 12月___B落涙



411 養母 : 重ねてきた人生の全てを失い尽くすほどに、リトル・ヴァルから奪い去ることも選択肢としては考えていました。ただ、リトル・ヴァルの重要な「夢」は、マグルとして育てられた過去があるからこそ、魔法純血一族との蟠りを少しでも無くして二つの世界に虹をかけること。居場所…そのうちの一つである「養母リリー・ローレル」との絆はまだ現段階では切れません。いや、きっと、この先も切れることはないでしょう。親子関係とは血縁だけのものではなく、過ごしてきた時間でも形成することが出来る。ただ…養母リリーに関する不穏な未来の記憶を、執筆者である私や読者の皆様だけが知っています。

412 落涙 : ヴァルブルガ・ブラックは、再従弟オリオンと結婚し、シリウスとレギュラスを産んだ。ヴァルブルガ二世であるヒロインもまた、再従弟であるドラコと婚約します。記しているように、リトル・ヴァルはドラコが嫌いなわけではないのです。ただセドが好きなのです。

そして、今回のエピソードでリトル・ヴァルがルシウスから突き付けられたのは、「自分は誰のコピーなのか」というテーマ。彼女はいつも自分自身の中にある母親の影と自分を重ねていますが、ルシウスはそれを否定します。ママがあの無謀なまでに強気な性格で突き進めたのは、ロジエール家での教育や環境があったから。どこまでも真っ直ぐに自分を貫き通せる自信は、恵まれた家のお嬢様だったからこそ身に付いたもの。リトル・ヴァルがそれをコピーしようとしても、所詮は皮を被っているだけの中身のないニセモノ。それどころか器だけそっくりで、中に入っているのはヴォルデモートの奢りや闇への渇望。

何故母親と同じように「選択出来る」と思っている?何故母親と同じような人生を歩めると信じている?

お前はそんなに良いものでは無い。お前の良いところは「生まれ持った純粋なる血」だけなんだ。

十三歳の幼い心に刺すように言うルシウスはやっぱり「善い心」を持つのは難しい人なのでしょう。そして彼は拒否させる暇もなく彼女を息子の許嫁に。その理由はいくつか前のエピソードで話した、「万が一、例のあの人が復活した時の為の保険」がメインかもしれません。これでますます、セドとリトル・ヴァルの道のりはさらに険しいものになりました。
2022/10/03/21:55
Category : 更新履歴(琥珀)
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F.A.L