Memento mori

メモ帳を浸して浮き出た文字を掻き混ぜる

琥珀 更新

琥珀 連載 1話 更新しました

421 3月___B特別じゃない





拍手や歓声、憧れの眼差しを向けられるのは心地好いこと。でもそれに夢中になりすぎると人は堕落する。人よりも少し得意なことが多いリトル・ヴァルは自惚れや傲慢に溺れてしまう。母が観客席を破壊し、教師の杖を奪っていたようなことと同じようなことをやっていたかもしれない。そうなればもう戻れない。一度闇に脚を掬い取られたなら抜け出すのは容易じゃない。だからこそ少年は今彼女に告げる。

「君は何も特別じゃない」

特別にならなくていいのよ、ただ笑って生きていてくれればそれでいい。特別じゃなくていい。ただ笑って生きている君が好きだ。

いつか、母と、想い人が。リトル・ヴァルブルガの笑う姿を眺めながら語り合ってるといいなぁ。
2022/10/24/20:36
Category : 更新履歴(琥珀)
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F.A.L