Memento mori

メモ帳を浸して浮き出た文字を掻き混ぜる

お返事

夏樹 さまへ
こんにちは。
お返事が遅くなりましてすみません。
メッセージ、ありがとうございます。
とても嬉しいです。

物語を想像し、打ち込み、創作物として残すことは私自身の心の整理方法であり逃げ道であり、生き方のひとつでした。幼少期から暴力的で不安定かつ気ままな父親のもとで育った私にとっての安全な世界は本や映画の中であり、いつからか現実の生き方よりもそちらに憧れを持つ時間の方が多いままに歳を重ねました。

1ページ5000文字の、なんてことないヒロインたちの生活の一コマも、【目を閉じて自分がそこにいることが想像出来るように】と意識して執筆したせいか、成人向けの番外編に言い表せないほどの羞恥心と違和感を感じるようになってしまい、自分で執筆しておきながら本棚を取り壊していることに対して申し訳ない感情でいっぱいです。

転生マルシベールについては、私自身もこんなに落ち着いた纏まり方で完結させられると思っていなかった作品です。ホグワーツや魔法、蛇と獅子などのウィザーディング・ワールドの根幹から大きく離れ、二人の成人した男女の生き方という点にスポットライトを当てました。杖も(最後の最後まで)出ないしホグワーツもないし、主人公たちはアラサーの成熟した大人になっている。正直なところ読者の皆様には受け入れられないかも…と思っていたので、こうして喜んで頂けることは何よりの幸せです。ありがとうございます。

生き方について。

夏樹さまが現在歩み、選択をされている人生も尊く、何よりも眩しい軌跡だと思います。情けない話ではありますが、ほんの二年ほど前まで私は自由意志での人生の選択を何も出来ていませんでした。琥珀のヒロインのように親に噛み付くことも愛する対象を選ぶことも出来ず、自分自身の身体でさえも所有者が私ではないような、そんな虚しさの中で生きていました。

自分が今、「何を楽しみたいか」「どんなことで笑顔になりたいか」「誰を愛し、どう生きていきたいか」____これを理解し、自分自身の人生を楽しんでいる女性を私は心から尊敬しています。全ての人々にとって最も重要なのは、何をしたかではなく、今この瞬間を楽しめているか?というシンプルな感情。様々な生き方があり、その全てが長い宇宙の歴史の中では一瞬だけ輝いては消えていく星の瞬きのように儚く美しい。今の私は逆に、夏樹さまのように、「自分自身を愛せるか?そもそも私が求める人生ってなんだろうか?」を模索する段階です!(おそらく、ママとしては世間から不合格と言われそうですが、気にしてません🤤)お互い、直面する苦難や悩み事は異なるかと思いますが、日々、ゆっくり歩いていきましょう!

長くなりましたが夏樹さまから頂いたメッセージに並ぶ言葉のあたたかさと美しさにとても心動かされました。私が綴った物語がこうして読者の方々と結び付ける役割を果たしていることに、「あぁ、最初は自信がなかったけれど作品をインターネットの中に置いておいて良かった…」と感じています。本当にありがとうございました。

是非また遊びに来てくださいね。こちらも更新のろのろですが頑張ります…!!
2025/04/22/00:58
Category : お返事
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F.A.L