13. 新しいもの




ふわり、ふわりと桜が舞う。


新しい本丸


「清光ー!」


新しい主


「安定がお団子買って来てくれたよ!」

「まだ団子?飽きないねー」

「食べないんなら僕が貰うけど?」


結局、梨乃の借金は、審神者になる事で消えて行った。今でもその借金の出所や、何故政府が肩代わりをしていたのかは解らない。
遊女屋の楼主なら、解っていたのかもしれないが…ただ、梨乃が特に気にしていない様子だし、俺は如何でも良いか、と思う事にした。


「食べ終わったら、掃除の続きだね」

「主、畑仕事は清光に押し付けようよ」

「はぁ?爪紅塗り直したばっかなんだけど」


元の主は結局、何のお咎めもなし。
悔しいけれど、引渡しもあっさりしたし。あそこにいなければ梨乃に会う事も、この今≠熨カ在しなかっただろうから、あまり憎まないように努力する。安定も理解してくれたしね。


「終わったら爪紅塗り直してあげるから、ね!」

「んー、わかったー。約束だからね!」


遊女屋の楼主は、今もあの遊女屋で梨乃の様な人間を見守っている。
楼主が何を考えているのか、本心なんて解らないけれど、梨乃の言葉を借りるならば、彼もまたヒーロー≠ネのだろう。


「清光!」

「んー?」

「ありがとう」


こうして二振目の俺達は、梨乃の…主の一振目の俺達に成った。



俺達の主はヒーローだ。





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