▽ 祈りの雫

レベル:★★★★☆☆☆☆☆☆
記入者:マニアコ
「誰か助けて、お願い」


図書室にはククロがいた

ククロ「祈りの雫、ね。これはかなり緊急性を要する願いよ。今依頼主が不在だから簡単に説明するわね。この学院の白衣の天使、メディクス先生が悪しき呪いを身に受けたの」
フローラ「……え……呪い……?」
リンアイ「…病気じゃなくて?」

ライナルト「………え……メディクス先生…?」
リーフ「え、え………………?????」


ククロ「闇を見通す私の眼でも、その原因はわからない。大切な人が命の危機に瀕しているのに何も出来ないことが歯がゆいわ。私に出来るのは、ヒトが死したときにその魂を我が物にして使役することよ……ああ先生!貴方の魂は呪いに侵食され朽ちてしまうのね…! 死した暁には私が……」

シエテ「ククロさん。少し落ち着いてください。気持ちはわかりますが、とにかく説明を…」
ライナルト「先生…この前会ったときは普通に…普通だったのに、どうしてなんだ…?」


フローラ「…あの、それで、何してほしいの?」

図書室の扉が開いて、マニアコが入ってきた

ククロ「依頼主が戻ってきたわ」
マニアコ「……やっぱりアレがないとダメみたい。ってかククロ、わかりやすく説明したの?」
ククロ「ええ。彼らの脳髄にも私の美声が響いていることでしょう」
リンアイ「若干ヒステリックになりかけてたけどね」
フローラ「アレって何よ…何か知ってるの?」
マニアコ「祈りの雫だよ」

シエテ「祈りの、雫…?」

マニアコ「聞いたと思うけど、メディクス先生が病気になったんだ。それもどの回復魔法も聞かないような際どい病気で…他の学校の保健医にも話を聞いたし、外部の医者も探してみたけど……病気というより呪いなんじゃないかって言われた」
リンアイ「ククロ先輩が言ってたことはあながち間違いじゃないってことか……呪いのような病気…」
マニアコ「強い呪いなら回復魔法が効かないのも納得がいく……それでね、どんな怪我、どんな病気も治すと噂される祈りの雫を探してきてほしいんだ」
ククロ「祈りの雫……人間たちの噂によると、その成分は何かの涙らしいわ。不死鳥の涙とか、女神の涙とかと同類。その効力をはるかに上回るのがこの祈りの雫。呪いはもちろん、肉体に深く染まった穢れまでを浄化し光へ導くと言われているの」

リーフ「そんな凄いアイテムがあるのか??ちょっとオレ欲しいぞ??」
ライナルト「すぐ絞められるもんな」
シエテ「それは貴方が悪いです」
リーフ「なんで!?」


リンアイ「凄いアイテムだな……何処にあるのかな」
ククロ「そういえば近頃、迷宮で涙アイテムの取引をして回っている商人がいるという噂よ」
マニアコ「何それ。そんな噂聞いたことない!」
ククロ「諸処で取引がおこなわれているから目撃情報が多いみたい。最近だと魅惑の花園で目撃されたみたい。すぐ迷宮の闇に姿を消すから急いだ方が良さそうね」
マニアコ「早く行ってきて! 話聞くだけでもいい情報が得られるかもしれない! メディクス先生のためにも! この学院のためにも!! 早く!!」

ライナルト「は、はい!!」
フローラ「なんか黙ってたら話が進んでたわ…。魅惑の花園、ね。急ぎましょ」
リーフ「祈りの雫…どんなアイテムなのかな」
シエテ「にしても呪い、ですか。先生が何か変わったことをしたとか、何か触ったとか、そういったことはなかったですか?」
リンアイ「いや。メディクス先生は用心深い。どんなアイテムでも必ず下調べをしてから扱うし、呪われているアイテムだったら解呪する。ディアボロスだし、呪いに気付かないってことはなさそうだな」
フローラ「…誰かが故意に、呪いをかけたとしか考えられないわ。私は」
ライナルト「恨まれるようなことをしたんだろうか…?」



《魅惑の花園『雨のオーケストラ』》
迷宮には不釣り合いの露店を見つけた

???「何の用かしら」

可愛らしいワンピースに身を包んだ少女がいる

フローラ「まあ随分と不釣り合いなお店ね…」
シエテ「こんにちは。涙の類のアイテムを売っている方ですね。パルファン女学院の保健医が病を患いまして。祈りの雫という物を探しに来たのですが」


少女「祈りの雫…ね。あるけど」

シエテ「あ、あるんですね!?」
ライナルト「あ、これが祈りの雫…小さな水晶のビンに入ってる……」
リーフ「ちょ、ちょっと待て。これ、値段………??」

『10,000,000ゴールド』

「「「ファッッッッッ!!!?!?!?????????!!!!?!?!?!?」」」


フローラ「い、いっせんまん!? さすがに足元見すぎじゃない!?」
少女「とてもとても貴重なものなの。だからこれだけは値下げが出来なくて。他にも涙系のアイテムはあるわ。持ち合わせが無いならそれで代用できないかしら?」
リンアイ「それでも、あたしたちにはそれが必要なんだ。その祈りの雫ってのが。そのためにあんたを探してきたんだから。金以外に、その祈りの雫に釣り合うものって何か無いの?」

リーフ「り、リンアイせんせいなかなか無茶な交渉だよそれ…だっていっせんまんに釣りあうものだろ…?」
ライナルト「いっせんまんって……」


少女「そうね……、……貴方たちは、各地を回ってる聖職者のクレールスを知ってる? その人の羽を一つ貰ってきてほしいの。私は雫の他にも、怪我や病気を治すアイテムについて研究してる。聖職者の羽にもきっと癒しの力があると思うから参考にしたいの」
フローラ「そんなのでいいの? 1,000万ゴールド払うより絶対安価だわ。あの人の行きそうな場所、だいたいわかるし。そうなったらさっさと行くわよ」
少女「私、此処で待ってるから。よろしくね」

リンアイ「なんか交渉成立した」
シエテ「クレールスさんの羽に1000万ゴールドの価値が…?」
フローラ「金払うより断然マシ。行くわよ。きっと霊園だわ」
ライナルト「とにかく行ってみるか…」



《アレーン・カドリー霊園》
ライナルト「……やっぱり此処にいた!よかった!」

クレールス「…あら、皆さん。どうされました?」

ライナルトたちは事情を話した

クレールス「そうですか…………。何に使うかはわかりませんが、大きい方がいいのでしょうか…」

クレールスは背中の翼から羽を1つ取ってライナルトたちに渡した。
ライナルトたちは純白の羽を手に入れた!

フローラ「…キレイだわ」
リーフ「いっせんまんの価値ありそう?」
ライナルト「わからないけど…こんな真っ白な羽も珍しいんじゃないか?」
リンアイ「なんでこんなときにワカメいないんだ?アイツに聞きたいことたくさんあるのに」
シエテ「ま、まあまあ…クレールスさん、ありがとうございます」


クレールス「私の羽一つで人の命が救えるのなら、お安いものです。どうか助けてあげてください。私も、その方が無事に治るように祈っておきます。貴方たちも旅路には気を付けてくださいね」

ライナルト「にしても、ホントにキレイだな…」
フローラ「もう2、3枚ぐらい取って部屋に飾りたいぐらいよ」
リンアイ「それはやめよう」
シエテ「急ぎましょう。メディクス先生のためにも」
リーフ「向かい足は速いぞ〜?」



《魅惑の花園『雨のオーケストラ』》
ライナルトたちは純白の羽を少女に渡した

少女「ふふふ、ありがとう。助かったわ。はい、お約束の祈りの雫よ」

リンアイ「…いざ持ってみると、何だか弱々しいな…」
ライナルト「神秘的、っていうのかな…こんな小さいのに、全てを治す…これ、どうやって使うんですか?」


少女「1滴で十分な効果を発揮するわ。飲み物に混ぜて飲ませるといいかも。先生を治してあげてね」

リーフ「ありがとな!また買いに行くかも!!」
シエテ「買いに行く用事がないといいですね」
フローラ「そうね。急ぐわよ」



《パルファン女学院 図書室》
リンアイ「…これ」
マニアコ「そ、それは! 祈りの雫……! こんなキレイな瓶に入ってるんだ……凄く小さくて、何だか壊れてしまいそう…早速先生に!」

バタバタとマニアコは図書館から出ていった

ククロ「……どうやって手に入れたの?」
フローラ「持ち合わせがなかったから、物々交換したのよ」
リンアイ「だけどあんな高価なもの、セレスティアの羽だけで交渉成立するなんてね……あたしの勘は鋭くないんだけど、何かある気がする」

シエテ「…確かに、何かありそうな気がしますね」
ライナルト「何もないといいな…俺の勘も鋭くないし…リーフはどう思う?」
リーフ「どうだろ?オレも鋭くない!」
フローラ「盗賊がそんなのでどうするのよ」


──数十分後
息を切らしながらマニアコが戻ってきた

リンアイ「あ、戻ってきた」

マニアコ「……凄い…ホントに1滴だけで…先生、すぐ良くなった……」
ククロ「! 噂は本当だったのね…私も後で行くわ」
マニアコ「ありがとう、本当にありがとう……どうなるかと思った……」

リーフ「まじか!?凄いな!?」
フローラ「私もあとで見舞いに行くわ!」
リンアイ「! 良かった、本物なんだな」


マニアコ「この雫は、他の人がどうしようもない病気にかかったときのために保健室にとっておくよ。貴方たちも、何かあったら言ってね」

ライナルト「ありがとう。何もないように努めるよ」
シエテ「凄い効力ですね…何かの涙とは聞きましたが、何のなんでしょう…気になるな…」
フローラ「祈りの雫が何個もあったら死ぬ心配はまずないわね」
リーフ「やっぱ欲しいわ。いっせんまん集めてもっかい買おうぜ」
ライナルト「もう在庫ないんじゃないか?」
リンアイ「貴重なアイテムを買い占めるな」


祈りの雫を完了しました!


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