▽ 兄弟の絆
レベル:★★★★★☆☆☆☆☆
記入者:ルーファス
「忙しいところごめんね。職員室で待ってます」
ライナルト「何気なく戻ってきた」
リーフ「はああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜エテルノの建物の匂い、緑豊かな自然の空気、素晴らしい学校だな此処は!!!!!!!!!!!!!」
フローラ「AASOの建物が衛生面とか、いろいろ完備されてるとはいえ、外の環境は過酷だもの」
シエテ「あそこで暮らす人たち、たくましいですよね」
ユガ「
兄弟の絆、ですわね。おかえりなさい。わたくし、貴方たちのことが心配で心配で……」
リーフ「ユガ先輩!!!!せんぱーーーーーい!!!」
ケシェット「ただいま。心配しなくても大丈夫だよ。周りの人たちの助けがあってどうにか生きてる」
リンアイ「どうにか生きてたらダメじゃない?」
ユガ「でも、活躍は耳にしています。わたくしたちも、貴方たちに何か協力できればいいのですが……辛くなったらいつでも戻ってきてください。今日みたいに、何気なくでもいいのです。貴方たちには帰る場所があるのですから」
シエテ「ありがとうございます」
フローラ「帰る場所、ね。あるのはいいことよね」
ユガ「それで、この依頼はルーファス先生からです。何やら気になることがあるみたいですわよ。貴方たちが一度戻ってくるとをわかって貼り出したのかしら。先生は職員室におられますわ」
ライナルト「ルーファス先生…気になることって何だろ」
《職員室》
ルーファス「…………おかえりなさい。本当によく戻ってきたね。無事で何よりだよ」
ルーファスはライナルトたち一人一人を抱き締めて回った
リンアイ「(…あったかいな)」
ケシェット「(愛がある抱擁だ)」
シエテ「(親…?)」
リーフ「ウブウウゥゥルーファス先生エェ………………」
フローラ「情けない声出して泣かないの。アンタ冒険者でしょ」
ライナルト「戻りました。先生、そちら側に何も影響が出てなくてよかったです」
ルーファス「ゆっくり休んでと言いたいところなんだけど、あの日の風の噂で、少し気になることがあるんだ。忙しいのにごめんね、来てもらって。
僕には兄がいるっていう話はしたね? 覚えてるかな?」
『はい』
『いいえ』
『はい』
ライナルト「確か、300年前の冒険者って話でしたね」
ルーファス「うん、だったら話が早いね」
『いいえ』
リンアイ「…何だっけ」
フローラ「物忘れも甚だしいわよ」
ルーファス「兄さんはここに伝わる冒険者の一人だよ。僕は今でも兄さんに憧れているし、兄さんが大好きなんだ」
ルーファス「兄さんは在学していた学校を卒業した後行方不明になって、それから一度も会えてないんだ。
ここからは噂なんだけど、ハイル荒野基地の人の話によると、先日君たちを暗夜遺跡から連れてきたエルフが、300年前の冒険者のエルフと似てるって話を聞いたんだ。ちょっと聞きたいんだけど、そのエルフと面識ある?」
フローラ「ベリニルのエルフかしら」
ケシェット「…。うん。面識も何も、彼には何度か助けられてる。花園に行くための手助けもしてくれた」
リンアイ「エンパスが怪我を負ったときも連れ出してくれました」
リーフ「おかげさまで世界一頭のやべーマルファスと戦う羽目になってるんですけどね!!!」
ルーファス「何度か会ってるんだね……。……そうか、ベリニル大峡谷か。そこでお願いなんだけど、その人のもとに行って僕のことを知ってるか、聞いてきてもらっていいかな? 世界がちょっと混乱してるのもあって僕は今少し手が離せない。よろしく頼んだよ」
シエテ「ここまで戻ってきて、また向こうに行くとは…何なんでしょうね」
ライナルト「仕方ないだろ、行こう」
《ベリニル大峡谷》
ライナルトたちは峡谷のエルフのもとを訪ねた
峡谷のエルフ「……またお前たちか。暗夜遺跡に向かうのか?」
リーフ「ちわっす、お久しぶりっす」
フローラ「…あら、よく見てみれば髪飾りがお揃いだわ」
ライナルト「あの。エテルノのルーファス先生をご存知ですか?戦術の教師をされてるんですが、貴方に知っているかを聞いてきてほしいって言われまして」
ケシェット「長い間、最愛のお兄さんに会えてないみたいで、貴方がその実兄、300年前の冒険者に似てるとの噂を聞いて、今日は訪ねてきたよ」
峡谷のエルフ「……………………。…………そうか………インマァが…。
ルーファスは確かに俺の弟だ。教師になっていたとは驚きだ……アイツは人の後ろをちょこちょことついていくような人だったが…立派になったものだな。
そういえば名乗っていなかったな。俺は
アーノック。元の名をスウィフトだ」
リーフ「(ま、そういやシャルナク先輩、銃戦侍スウィフト目指してるって話だったような…先に会っちゃったよ!!いいのかな!?!?)」
リンアイ「銃戦侍スウィフト…あんたが本人だったとは」
アーノック「学園に俺のことが伝わっているみたいだが、300年前のことなど過去の栄光に過ぎない。自惚れは破滅を辿る。何よりお前たちが期待するほどのものでもない。
それはいいとして、お前たちはインマァの生徒なのか?アイツが育てた生徒たちはここまで強くなるのか。在学中にここまで来る生徒はそうそういない。お前たちも大したものだな」
シエテ「いえ、様々な人の助けがあって…実際貴方にも助けられてますし、僕らだけでは何も成し遂げられてません。それこそ、ルーファス先生の教えだってあります」
ケシェット「皆の力、かあ…」
アーノック「……俺からこんなことを言うのも何だが、弟に会わせてほしい。その学園に俺を連れて行ってくれないか。中には入らん。いいか?」
ライナルト「! はい、大丈夫です!行きましょう!」
《エテルノ学園 職員室》
ライナルトたちはルーファスに事情を話した
ルーファス「えっ、兄さんが!? …ど…どうしよう……そんな、来てくれるとは思ってなかったから……僕から向かうつもりで準備してたのに……」
フローラ「あら、珍しい。かなり動揺してるわ」
リンアイ「そりゃそうだろう。長年会ってない兄が来たんだよ。ここに」
シエテ「先生、あまりお兄さんを待たせてはいけないのでは?」
ルーファス「ちょっと、心の準備が出来てないから、申し訳ないけど、待っててもらうよう言ってきて。ごめんね。すぐ行くから」
ケシェット「それもそうか。アーノックさんに言ってこよう」
リーフ「オレが代わりにじゃれとく」
ライナルト「それは許されない!!!」
《校庭》
ライナルトたちがアーノックと外で待っていると、校舎からパタパタとルーファスが出てきた
アーノック「……!」
ルーファス「…兄さん。兄さん…っ!」
ルーファスは今にも泣きそうな顔でアーノックに駆け寄った
ルーファス「……久しぶりだね」
アーノック「ああ…変わってないな。何も」
ルーファス「うん。僕はずっと変わらないよ。兄さんも全然変わってないね。安心した」
アーノック「俺の知らない間にお前は立派になったんだな。先生にもなって…」
ルーファス「そうだよ。兄さんのいない間に僕も大人に………」
リーフ「か、感動の再会っ…!!」
フローラ「卒業してから一度も…ってことは、300年間ってこと?あまりにも会わなさすぎじゃない?仲が悪いわけじゃなさそうなのに」
リンアイ「何か事情があったんじゃない?」
ルーファス「………。兄さん。今まで何処に行ってたの?どうしてあの後いなくなっちゃったの?」
アーノック「!」
ルーファス「いろいろあったんだよ。この学校が設立されて、少し後に僕は教師として誘われて。それから僕はずっとずっとこの学園にいて生徒たちを迎えては送り出してきた。世界を救った冒険者が建てた学校って言って、人がたくさん集まってくるんだ。たまに兄さんの話もしたし……」
アーノック「……………………」
ルーファス「生徒たちの頑張る姿を見るたびに昔のことが懐かしくなって、兄さんに会いたくなった。時間だけが過ぎていって、愛した人も一緒に旅した仲間たちも皆いなくなって……僕だけが生き残っちゃって。だから…僕はずっと、兄さんに会いたかった……寂しかったよ…」
アーノック「…………インマァ…すまなかった。俺は……いや、何を言っても言い訳にしかならない。後先を考えていなかった俺が悪い。本当に、すまなかった」
2人の間に重い沈黙が降りる
ライナルト「…………先生…」
シエテ「ひとりぼっち……か……。寂しい思いを…」
フローラ「…………」
ルーファス「……ダメだなぁ。兄さんがいると、ついつい甘えちゃうや。僕もまだまだ未熟者だ。先生ならしっかりどっしり構えておかなきゃいけないのに、以前皆に負けたときも子供みたいだったよね。情けない。また頑張っていこう。やっと兄さんに会えたんだし! まだ僕は一人じゃないってことだ。 兄さん、生きてて良かった。会えて良かったよ」
ケシェット「…うん、いい顔だな。大丈夫そうだ」
リーフ「先生!お兄さんに会えてよかったですね!!」
アーノック「……お前たち。礼を言おう。俺自身もインマァの身をずっと案じていた。俺たちエルフは長寿の種族だ。コイツは昔から甘えん坊の寂しがりで、仲間たちを失って、一人で寂しくなって泣いてるんじゃないかと」
ルーファス「だったら僕を探しにきてよ! 僕は先生のお仕事で忙しくてなかなか出られないんだから!」
アーノック「お前が教師をしてることは彼らから聞いて初めて知ったぞ。何の手掛かりも無しに探しに行くのは無謀だと思わないか」
ルーファス「…ごめん。ねえ、兄さん。せっかくだから兄さんも先生になろうよ! この学園は楽しいよ! 兄さんなら何の先生になれるかな?」
アーノック「すまない。それはちょっと断る」
ルーファス「……そっか〜。仕方ないね。兄さん、昔から一人を選ぶんだもんね。
皆、ありがとう。あ、そうだ。これは僕からのお礼」
星の贈り物をもらった!
ルーファス「ごめんね、情けない姿ばかり見せちゃって。ホントに兄さんのことになるとダメなんだよ、僕。君たちの方がよっぽど大人だよねぇ…君たちに負けないように頑張らなきゃ。っていうかもう負けてるよね! でもまあ…生徒が先生を追い抜くのは嬉しいことだよね。僕も頑張るよ」
ライナルト「いや!先生はずっと先生です!これからも尊敬させてください!」
リンアイ「ちょっとこれ、絶対凄いアイテムなんだけど。何でこんなの持ってるの?」
シエテ「お二人、よく似てますね。なんだか微笑ましいです」
アーノック「俺はそろそろ持ち場に戻る。これからも弟のことを頼むぞ」
ルーファス「えっ! もう帰っちゃうの!? 久々に会えたんだよ!? 中に入ってお茶でもしようよ!」
アーノック「状況が状況だ、お前もわかってるだろ。ゆっくりしている暇はないんだ」
ルーファス「わかった! ねえ兄さん! ベリニル大峡谷にいるんだよね!? また会いに行ってもいい!?」
アーノック「落ち着いたらいつでも来い」
ルーファス「やったぁ〜!!」
その日、ルーファスはまるで子供のようにはしゃぎ回り、上機嫌だった。
兄弟の絆を完了しました!
フローラ「…………仲良しね………たまには実家に帰るべきかしらね…」
リンアイ「そんな暗い顔して。もう野暮には聞かないけど、何か思うことがあるなら帰ってもいいんじゃない?」
フローラ「もう少し考えるわ…」