あらすじ

ニーナ・クロエはNY州立図書館で司書を務める日本人である。語学を学ぶために本を読み漁ったことから現在に至るまで本の虫であり、国内随一の蔵書数を誇る図書館内の本はほとんど読み、どの棚に何の本があるかは手に取るようにわかる。ある日、プライベートで訪れた敏腕弁護士のハーヴィー・スペクターは、ニーナに本の場所を尋ね、そのスピーディーな仕事ぶりと膨大な知識を目の当たりにした。そして数日後、ニーナをハーヴィー専属司書として指名したのであった。

唐突なハーヴィーの依頼に四苦八苦しつつも、着実に仕事をこなすニーナ。適格な選本と豊富な知識量、何よりも仕事の速さがハーヴィーの仕事の助力となり、彼の仕事はとても波に乗っていた。ある難しい案件を、ニーナの引き出した文献からヒントを得て無事クローズさせたハーヴィーは、「お礼」と称して食事へ誘う。しかし、ニーナは「プライベートで会ったら、私が私でなくなる。ビジネスライクな関係で居させてほしい」と涙ぐむのであった。

ハーヴィーは彼女の涙が妙に気になりつつも、仕事を坦々と続けていた。ある日、本を事務所に持ってきたニーナが普段着ないパンツルックで片足を引きずっていることに気付く。理由を問い詰めても頑なに口を閉ざすニーナだったが、ハーヴィーの普段見ない必死に心配する姿にやがて口を開いた。束縛が強くDV癖もある恋人に、ハーヴィーから食事に誘われる姿を目撃されて暴力を振るわれたニーナ。ハーヴィーが責任を感じることを案じて黙っていたのだ。