新世界入り口で新たな襲撃者

この船に乗せられてからどれくらいの月日が流れたのかわからない‥‥。
手足が枷の重みで赤黒く変色しているほどに時間が経っているのだとわかる
時々、襲撃もあったようだが彼らは思いのほか強いようで襲撃者を撃退し行くたびに勝利の雄たけびを上げる。
戦利品というのを倉庫に運んだり入りきらない場合は僕のいる地下倉庫に置かれたりしている。
リーダー格の人に「絶対に触るなよ」と念を押されて僕は頷いた。

闘う力もない僕はただの子供、下手なことをして相手を刺激して殺されるリスクを上げるよりよほどいいのだ。
僕の世話を良くしてくれる人名前を「ダート」さんという人がこれからようやく「新世界」に入る目的地はもうすぐだということで更に緊張感が走る。

僕を求めているものがその場所にいるということで不安も蘇る。

この船に来てから大分やせてしまったともう‥‥
というよりも何日、いや何週間、何か月、をもの月日を拘束され厠への道しか歩いていないためかなりの筋力や体力が落ちてしまったと思う。
完全に栄養不足というのもあるけどね‥‥。

このままだと死んでしまう可能性も出てくる。
そんな人生で終わるなんていやだなぁ〜なんて思っているとドォオオンという大きな爆発音とともに大きな揺れが船を襲うと「敵襲〜!!!」という張り詰めた声が響き渡った。

どうやらまた何者かがこの船に攻め入っているらしい。
海賊か、それとも「海軍」か‥‥僕にとってはどちらでもいい。大きな音に耳をふさぎ蹲るようにして横になり目を閉じる。
早く終わってほしいと‥‥願いながら‥‥。