襲撃者
同時刻、この島に侵入者が来ていることなんて知らず僕たちは無防備の状態で儀式に集中していた
アランさんに布に包まれたメダリオンを目の前に慎重に差し出されて僕は躊躇なくそのメダルを二つ素手で受け取る
手に取ると何故か安心感がを覚えて笑みがこぼれる
この時に部屋に侵入者が二人既に来ているとは知らなかった
「‥‥あれが」
「そうだ、あれが‥‥
「本当に実在していたんすね」
なんていう会話があったなんて知らず僕は目を閉じていのりをささげるようにゆっくりと手を合わせるようにメダルを一つに戻す。
二つのメダリオンが引き寄せられるようにオレンジの稲妻が発生しパチンと一つになったとき部屋全体‥‥
いや、島全体を包み込むように大きな光が現れた
「‥‥なんだ!」
「眩しいっす!」
侵入者二人も突然の光に思わず目を伏せる。
しばらくしてその光が収まりアランさんが首下げられるように紐に括り付けて首になくさないようにかけてくれた
お互いに無事に儀式が終わると「お疲れさまでした」という笑みを浮かべるとアランさんの背後に人相の悪い男が武器を振り下ろしているのが見えて思わず目を見開いてしまった
僕の表情に何かを察したのか後ろを振り返るのと同時にアランさんの後頭部にゴツンと刀の鞘で殴られてアランさんが「ぐわっ」と悲鳴を上げて気絶をする
何が起こっているんだろうか‥‥この人たちは一体誰なの!?
緊張で困惑しているともう一人の男がいつの間にか目の前に現れて僕の首に下げているメダリオンを目にすると怪しい笑みを浮かべて僕を肩に担ぎ連れて行こうとする
「‥‥っ、離して!アランさん!!アランさん!!」
「大人しくしろ、でなければあの男も殺す」
そう脅されて僕は思わず口をつぐむ‥‥
アランさんはまだ意識が若干あったのか虚ろな目でこちらに手を伸ばし
アラン「ソウマぁあああ〜」という叫びが聞こえた。
これから一体何をされるのか僕は恐怖のあまり意識を手放した‥‥。